magisyaのブログ

小説となぞなぞを投稿してます

高音虎音登場

「今警察に連絡しました」

鎌瀬が不安そうな顔でこちらに来る。

「こんな事が起きたらお笑いの大会どころじゃないわね……」

アリサも額から汗を出しつつ話す。

「皆さん落ち着いて下さい。もうすぐ警察が来ますから。あ、念のため死体さんの司会には触れないで下さいね!」

「はい」

司会さんの死体にはと言いたかったのだろうが同様して間違えているな。落ち着くのは鎌瀬自身ではないだろうか?

「それにしてもこの司会さんの股間から何か液体の様な物が染み出しているけど、無色だから血液ではないみたいですね」

「そうね」

「一体何の染みなんだ?」

「全然わからないよ」

と言いつつも何か分かったような顔をしているアリサ。一体その心の内とは?

「どうしていいか分からないよね」

「とりあえず待機でしょう。控室に行きましょう」

「そうだね」

控室に戻る6名。そして20分ほど経過し……鑑識の人が会場に入ってきた。

ガラガラガラガラ

何かを引きずって歩いている。

「また事件ガルか? ふふふw 勘弁してほしいガルww昨日の今日ガルよw全く……【私の行く先々で事件が起こる件について】ガルねwwww」

その言葉とは裏腹に、今にも吹き出しそうに笑いをこらえながら? いや既に笑っている様にも見えるな。

そして、語尾に【ガル】と言うおかしな二文字を付ける女性。どういう事なのだ? 服装も作業着の上に白衣を着ていて、虎の様な黄色と黒の縞模様の派手な髪型の鑑識だった。

よく見たら引きずって歩いているのは、点滴である。キャスター付きの移動式の点滴を打ちながらの仕事か? 院内での移動中にはよく見る光景だが、現場にまで持ってくる物なのだろうか? まだ全快せぬ内に働いているのだろうか? 全く……日本人は勤勉である。しかし、最後の言葉……あれはアリサだけの特権だと思っていたが、この女まで使っているな。まあ、少量ではあるが文字数が稼げている事実は否定できぬ。本来語り部ビームなどを足元に照射し二度と使わせないように威嚇するのが基本ルールであるが、今は緊急事態である。少しでも多くの文字を稼いでくれる方が必要であるからしてこのまま言わせておこう。

因みに彼女は前回のホテルでも登場した美薬虎音みやくとらねという鑑識である。

確か毒で倒れたが奇跡的に蘇った被害者の女性の真田行照代まだいきてるよが倒れかかって来たのを唇で受け止める形でキッスをし、彼女の唇に残った毒が虎音の唇に移り、その後飲み物を飲んだ時に体内に入り病院に運ばれた過去があるのだ。

極少量だった為すぐに退院出来たが、2度とそんな事が起こらぬ様に3枚重ねでマスクをしている。

いつキッスが襲い掛かってきても良い様に常日頃マスクで守ろうとしているのか、用心深いな……そう、彼女にとってのキッスは、甘い思い出だけではないのだ。甘い思い出、でもあり、トラウマ、でもあるのだ。

どちらの思いが勝つのかは彼女次第である。優しく見守っていこう。

 だが実際は、まだ安静にしてなくてはいけない筈だが、根っからの死体好きの彼女、事件が起こると居ても立ってもいられないのだ。

そんな訳で点滴持参での臨場となる。

夏なのでかなり暑そうだ。そして、彼女の後ろにもう一人の女性が付いて来ている。その女性が虎音に語り掛ける。

 「虎音(敬称略)ジョインしててフラフラだったのに既に『嵐の後には凪が来る』などと当時は若く起業のためにお金が必要でしたかのかな、って。

後3M社製N95レスピレーターサードウェーブ枚重ねは暑くないと言っても過言ではないです。って、この前ビジネス書に書いてあったよ。うわっ…私の年収、低すぎ?」

 このおかしな言葉を操る女性は虎音の後輩で、一色高音いっしきたかねと言う。こやつは、アリサの説得で普通の喋り方に戻った筈だが、その面影が一切ない。

やはり一度染みついた習慣を簡単に戻す事は出来ないという事であろう。

因みに今言っていた訳は

「虎音先輩。入院してフラフラだったのにもう大丈夫なのですか? 後、マスク3枚も重ねて暑くないんですか?」

となる。

……あ……あああああああああああ!!!!! もう一人いたあああああああ! ああ……私は、また、見つけてしまったのか……いいや違う……前回ホテルでも彼女は居た。そして同じ事を私自身でやっていた……なのに気付けなかった……私とした事が……うつけであったな……こんな事にも気づかずさらに皆さんの前で動揺した様を見せてしまった……すまない……では、その理由を説明しよう。

彼女、一色高音は意識の高い娘なのだ。日常会話にハイカラな言葉を織り交ぜる事で、それを聞いた相手に、凄い方なんだと思わせる事で自分を慰めるという事を性癖としている変態であるが、その意味不明な言葉をしっかりと話させて、それを語りランク8段の私が訳す。

この何気無いプロセスは、蘇我子の時と酷似している。そう蘇我子も意味不明の言葉を先に言ってから訳す。高音も同様の事をやっていたのだ。その当時はまだ文字数稼ぎと言う概念すらない若造であったから全く気付けなかったが、既に覚醒した私に隙は無い。蘇我子は年齢的にも問題があった。だが高値は20代!! これは途轍もなく大きい事だ。これでこの小説の未来は安泰である。そして、第二の蘇我子様誕生の瞬間でもある。これからもよろしくな高音様! それにしても今まではそれを訳す事におっくうにすらなっていたのだ。愚かな事にな……が、今私はものスゲエ楽しいのだ。だが男性陣が絶滅してしまった事実を思うと同じ男として寂しい気持ちになる。世は女性が社会進出が進んでいるがこの【伸ばし業界】でもその流れになりつつある。ガンバレ男性!

「大丈夫ガル。私はプロガルよ! 高音ちゃんもマスクなさい最低三枚ガルよ!

ハァ……何せ死体というリヴァイヴァルワードを聞いてしまった以上居ても立っても居られなくなったガル。

全く、死体のせいで肢体が疼くガル」

「リヴァイヴァルワードと考えていただいていいですか? なら辞めればいいじゃん。 

戦没者と言いたいような顔をするセンテンスをヒアリングして売上が黒字に回復する。

つまり世界に通用する虎音……アイロニカリル可能性の塊ですね。

LMAシングル枚トリクタ円ですよ? なら辞めればいいじゃん。

サードウェーブ枚もリスペクトしたらシングルノノリネス900ジンバブエ・ドルとなり

社会に貢献しリーズナブルにデフィシットになり社会に貢献しってこの前読んだビジネス書に書いてあった。

したがって「嘘つきの言葉」です……だってスティーブ・ジョブズも言ってたからね間違いないよ。

それにしても肢体って読んだビジネス書に書いてあった響きsomethingかオーガニックなと考えいいと思いますよね? ハッ、顔が赤くコンセンサスを得てしまいました」

訳「リヴァイヴァルワードですか? 死体と言う言葉を聞いて復活する虎音……皮肉ですね。

マスク1枚30円ですよ? 3枚も使ったら1日90円となり経済的に赤字になります。したがって無理ですね。

それにしても肢体って響きなんかエロいですよね? ハッ 顔が赤くなってしてしまいました」

となる……ぬふぅぬふぅかなり大変である。この娘どれだけハイカラな言葉を知っているのだ……だがこれもこの小説の未来の為である。頑張るのだ! 語り部!!

「どさくさに紛れてさらっと呼び捨てしたガルね? どんな些細な事でも私は見逃さないガルよ?」

「ハッ流石虎音マターで御座います。

しかし、(英語/留学/プログラミング/学生起業)一種の潜在的なニーズにコミットメントなビジネスモデルに執着致します。

フィックス情報的価値なコンピテンシーまだそんなこと言ってるんだ。

モアベターとふと思いその気になれば出来ます不肖一色高音。そう、iPhoneならね。

一生ついていきますね! もっと人間的に成長しなきゃ!」

訳「ハッ流石虎音さんです。しかし、その好きなものに執着する粘着質な性質。

素晴らしいと思います不肖一色高音。一生ついていきます!」

「これは転落死ガルね。ガル? むむむ……」

「いかがかしいいですしねたか? お返事は3日以内にお願いします」

訳「どうかしましたか?」

「誰かに押されて落ちたと思ったガルが、このジャケットに指紋一つ付いていないガル。

バランスを崩して落ちたガルかねー?」

アルミの粉をつやつやのジャケットに振りかけて指紋を採集していた虎音。

「あっ虎ちゃん!? 私よ、アリサアリサ」

何故かアリサだけ控室に行かずに考えていたようで虎音を発見する。

「ンガル?」

「あら? あなたは確か……昨日照代様と一緒にいた、ちび娘ガルか。何でここにいるガル?」

今でも照代の事を敬称で読んでいる所から察するに、今でも彼女への愛は途切れていない様である。

「ベスト6よ、今のところね」

「えっ? ここに選手として出ているガルか? で、どんなネタで勝ったガル?

小さい事を生かした自虐ネタガル? まあどうせズルい事をして勝ち上がったんガル?」

「うっ……」

痛い所を突かれてしまった……瞬時に捨て駒にしたフンガーの優しい笑顔が脳裏に蘇る。

「図星ガルねw まあそのズルもここからは通用しないガル。せいぜい足搔くガルね」

「もうそれどころじゃないと思うけど……司会も死界に旅立っちゃったし」

「ミニマム的くせにダジャレです、周知徹底お願いしますか? イエスかノーでお答えください。」

訳「小さいくせにダジャレですか?」

高音がアリサにちょっかいを出す。

「あら6回目の挑戦者ね。高音さんこれからあんたは一体何回私に小さい言うのかしら? 敢えて止めないわ。

私はあんたには一目置いている。可能な限り言いなさい。あんたはまだ伸びる! 絶対にな。

私の勘がそう告げている。お前のその偉業は、後世まで語り継いでやるからな?」

 彼女は前回、何と5回もアリサの事を小さいと乏しめた女性で、この広大な宇宙の中で世界一アリサに小さいと言った人物なのである。

しかし、この瞬間高音は、超が5個付く程天邪鬼なので小さいという事を言えなくなってしまった。

「クッ」

「おい、どうした高音? そのメガネは飾りか? 言えよ!! オラ!!」

ガラの悪いアリサ。

「マクロ的なボイスだ! 品格今のAppleを批判するだけは大柄なF1層」

訳「うるさい! 態度だけは大柄な娘」

「あらあら? どうしたwwまさか言えないのか? 眼鏡が泣いてるぜ?」

「争いは、同じレベル同士の者達の間で起こるガル」

「この度はこの様に絶えず変化し続ける社会の中で、そのサイドにしておきましょう」

訳「今回はこの辺にしておきましょう」

眼鏡を中指でクイッと上げながら言う。

「怖気ずいたか……愚かな女だ」

攻撃的なアリサ。

「目上にはポリティカルコレクト言葉遣いをしなきゃ認められませんです……、だってスティーブ・ジョブズも言ってたからよ。なんで俺が怒ってるかわかるよね?」

訳「目上には正しい言葉遣いをしなきゃ駄目ですよ?」

「あんたは大人だからと言う下らない理由だけで、目上だと思っているだろうけど、束になっても犯人を見つけられなかったじゃない」

「西海岸在住の私を筆頭とする精鋭スタッフのみで構成されたチームは、要因分析して報告させて頂きますまでが「自分軸」で仕事。

サヴァイブする、そういう意識をもっと持つべきミームは対処したわ」

訳「私達は、調べて報告するまでが仕事。やるべき事はやったわ」

「でも不思議ねえ……私の力で普通に話す女に変えた筈なのに一日で元に戻ってる……」

「コンパコンテンツに普通の話し方をしてたら、ヘテロジニアスに男及びグローバル的な観点から言い寄られて#格言#名言コンプライアンス違反になってすぐ戻したの(圧倒的感謝)。

そういえば先輩人脈作りセッティングだけでしょ? してその直後に病院に運ばれたおかげで、女性陣が一人コンフォータブルなかった事も真因かもね」

訳「合コン中に普通の話し方をしてたら、異様に男から言い寄られて……嫌になってすぐ戻したの。

そういえば先輩合コンセッティングだけしてその直後に病院に運ばれたせいで、女性陣が一人足りなかった事も原因かもね」

「もうその中から選んで結婚でもして気楽に主婦でもやりなさい。仕事を取るとかアホでしょ」

コンプライアンス違反です…と、この国会中継で議論されていたよ虎音がメランコリーその気になれば出来ます」

訳「嫌です。虎音が悲しみます」

「いえ? 結婚して幸せになってくれた方が嬉しいガル。一緒に仕事するのも楽しいガルがね。でも高音ちゃん? 呼び捨ては止めて欲しいガル」

「将来性を考慮すればスピード感があるです。って、この前ビジネス書に書いてあったよ#企業…最近忙しいから一眠りしたい…とサジェストするかそうでもあるなんでございますかなんで俺が怒ってるかわかるよね? ごく少量ショックです、周知徹底お願いします」

訳「まだ早いですよ……と言うかそうなんですか? ちょっとショックです」

「ん? 三角関係?……まさかね」

アリサは気付いてしまった。高音は虎音、虎音は照代に好意を持っている。そんな関係性を気付いてしまった。

「何ガル?」

三角関数当時は若く、起業のためにお金が必要でしたか、それで満足なの? 今、若者の間で話題のそれ…つきましてはBBT大学シングルFYのフォアラーに極めいいですしねたが、ここ最近のコワーキングスペースそれほど役にはインスパイアしていません。

しかし、最新のマーケティング理論によれば激動の時代現在の情勢におけるミーティングをしようと思ってる御入用存在しますねか。

まだ東京で消耗してるの?」

訳「三角関数ですか? それなら中学1年の時に極めましたが、今の所あんまり役には立っていません。でも今その話をする必要ありますか?」

「何でもないわ……ちょっとね」

アリサは高音が誤解している様だが、そのまま放置しておく。

「被害者は、押されて落ちたと考えていたガル。だけど服に本人以外の指紋も無いガル。どういうことガル?うーん。一応ステージ上に居た人の持ち物検査をしてほしいガル。

軍手か何かが見つかるかも」

「ふーん。刑事も来てないみたいだし、しょうがない! 私がやるよ!!」

「助かるガル」

 

私の書いている小説です

リンク先はブログより4話ほど進んでいます。先が気になる方はご覧下さい。

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