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小説となぞなぞを投稿してます

私の行く先々で事件が起こる件について4 エピソード2 第一村? 人? 発見?

現在アリサは荒れ地で彷徨っている。何時間経ったのかも分からない。だが肉体的にはないだろうが、精神的には疲れが見える。
フラフラ~ ガッ コロン 

「痛い……転ぶと痛いんだね……不思議。ふうふう……私は一体何をしているの? 訳が分からない……ずっと歩いてる……でも何にも疲れないしおかしな気分……でも、心が……心が……目的がないと……壊れそうよ……何か目的……何もない……死にたくなるよお……何よこの気持ち……」
目は虚ろで何も考えず惰性で歩いている。その姿は正にホラー系のゲームやアニメ、映画などでは確実に存在はしている筈ではあるが、決して表には出てこない、

【幼女のゾンビ】

である。まるでゾンビから歩行指導を受けたかの様に忠実に再現されておる。私の知る限り、ゾンビは成人した人間のヴァージョンしか出てこない。これは、子供をゾンビにしてしまってもメリットが無いという事なのだ。具体的に語るれば、倫理的に可愛らしい子供をゾンビにしてしまうのはどうかと思う。それにこれが一番の理由だと考えられる事であるが、例えばもしアリサの様に120㎝の幼女型のゾンビが存在したとて、それが

『ア゛ー』

と唸りながらにじり寄り大人に嚙みつこうにも、身長が足りず首元に届かない。そう、ゾンビの攻撃方法は非常に単調でバリエーションが少ない。掴んで、もしくは抱き付き首筋を噛みつく事位しか出来ないのだ。それも、ゆっくりでなくてはならず、主人公とゾンビの身長差が余りに開き過ぎて、

【主人公や恋人、仲間達の首筋を噛む】

と言う行為が出来なくなってしまうのだ。ゾンビにはそういった暗黙のルールがある。そして当然格闘技を仕掛けてきたらそれはもう腐っているだけでゾンビではないのだ。考える事が出来ないというのが共通認識だ。それを裏切っては駄目だ。
仮に、相手の動きを見切り、隙をついてカウンター等をするゾンビを皆さんは見たいであろうか? そんなのはブノレース・リーやジョッキー・チャンの映画を見れば事足りる。そして小さくて届かないからと言って当然魔法攻撃も禁止。
ゾンビが高度な詠唱を始め、炎や氷の魔法を使って攻撃してきたらどうだろう? それだと腐った肉体でなくても良い。腐っている奴が魔法を使うという意味の無い付加価値を与えても見る側も困ってしまう。そう、腐った肉体の化け物に噛みつかれるという恐怖が、ホラー映画の醍醐味なのに、安全に遠距離で魔法攻撃してくるゾンビは、ゾンビと主人公の体のふれあいが皆無なため。腐っている意味が無い。という事は? 最早ゾンビ映画であってゾンビ映画ではない。完全に世界観が崩壊。唸り声も大して迫力もなく、幼女の特権として唯一存在する

【可愛らしさ】

も、腐っているからどう転んでも表現出来ない。そう、弱いし汚いだけの存在をスクリーンに映すだけ時間の無駄なのだ。ホラー映画はお客さんを恐怖の舞台にいざなうのが主な目的。幼女ゾンビはそれを成すには力不足過ぎる。故に、存在していたとしても、決して表には出てこない。というか、出て来る事が許されない。それが、幼女ゾンビなのだ。仮にもし驚異のジャンプ力で首元に飛びつき、噛みついたとしても、大の大人がそれを受け、

『止めろお! 放せえ』

と、必死に抵抗するシーンも、小さいが故にやらせ感丸出し。

『放せえ』

の後にwwが付く感じに見られてしまう。それは、どんなに演技力のある役者でもリアリティは出せぬであろう。もしそれでもそのシーンを押し通してしまったら、最早ただのコントに成り下がる。そう、ゾンビが出ているのにホラーではなく、コメディ映画に転じてしまう程なのだ。故にゾンビのサイズは大きくなくてはいけない。小さいだけで、滑稽に映ってしまうのだ。簡単に振りほどかれるのが目に見えている。仮に

【小柄なゾンビが大人を噛みつきまくる怖い映画だぞお】

などと宣伝しても全く説得力がないし、見たいとも思わないのだ。大人を襲い掛かるにはフィジカルが圧倒的に足りない。もしそんなゾンビばかりが大量発生してしまえば、主人公は逃げ回る必要はなく、大人のリーチを生かし、前蹴りだけ連発してれば、一方的な無双が出来、結果、主人公が小さい子供を殺戮するのみのシーンを見る羽目になり、演じる側も視聴側も罪悪感が半端ない。故に小さい子供のゾンビは出てこないという事だ。お、話がほんの少しだけそれてしまったな……申し訳ない。
まあ宛てもなくだだっ広い茶色い地面がずっと続いているだけの所を歩いているだけだから、そんな風に見えてしまうのも仕方ないだろう。
辺りは夜の様に暗い。そして何かの気配はするものの、その気配はアリサが近づくと遠のいていく。ただ、完全に逃げ切るという訳ではなく、一定の距離を保ち行動しているのだ。これは? まさか? アリサが眠りに就くのを待ち、その隙を見て襲う算段なのか? そこまでは分からぬが、アリサの死角に常に移動している。油断は出来ない状況。だがアリサはその事に気付いていない様子である。

「これ、あの時と同じだわ……確か……8年前、そう、まだ陽性にしか見えなかった……いいえ? 妖精にしか見えなかった3歳の頃、私が作ったお話の、

【うさしま太郎】

を読んだ時だ。読み終えて彼が死んでしまったという事実を受け入れられなくて急に心を襲ったあの何とも言えない嫌な感じ。生きる事に虚しさを感じて、全身から力が抜けて、起き上がる事すら出来なくなったあの嫌な気持ち……このままじゃまた同じ事が起こっちゃう! やだ!! 戻りたくないいいい」
ほう? アリサは幼い頃そういう絵本を読んだらしいな。だがうさしま太郎だと? 浦島太郎ではないのか? これは一体? 私が作ったと言っていたが……どういう事なの……? まあその話の中で、うさしまという登場人物が死んだという事ならば、死因は恐らく浦島太郎と同じであろう。理由は名前が浦島太郎と似ているからだ! それ以外考えられぬ! で、その犯人は乙姫。あの女から貰った玉手箱の煙で老化し、死んでしまったのだろう。そんなのなあ、長い事語り部をやっていればなあ、お見通しなんだよお! しかしいつ考えても不思議な話だ。浦島……いいやうさしまか? そやつは亀を助けるという、常識的に考えて良い事をした筈なのに、乙姫は老化する効果のある箱を渡した。しかも開けたらどうなるかを伏せてな。更に、開けてはいけないと念を押し……持たせた。
言われた直後は気を付けるだろうが、時が経つに連れ、中身が気になり開けたいという衝動がいずれ来る事は火を見るより明らか。そうなる事を想定し、その衝動をその箱が存在する間ずっと抑えさせるという試練を与えた。その試練いるか? 私は全く必要性が感じられない。あの女は恐らくドSなのだろうな。あのおかしな髪型からその性格の悪さは物語っているしな。その理不尽な内容を、8年前のアリサでは受け止め切れなかった。故に、鬱になってしまったという事だと思う。
だがそこまで浦島太郎の絵本内で語られていただろうか? 私もうろ覚えであるし詳しくは分からないが、過去の記憶を辿っても、お爺さんになった時点で話は終了していた筈だが……その先まで語っていたか? まあいい。

「てか携帯も何もないよ……大爆笑オンエアバトルも見れない……最悪……あ、修ちゃんのつぶやき全然見れてないよ……もう何日経つの? 乗り遅れちゃうじゃん……修ちゃん……欠乏症だあ……今だけはつぶやかないで……私がここから出られるまではツイート禁止で。戻ってくるまでの間だからお願い……ああ、時間の感覚がないよ……今、何時何分何曜日なのー? ママー。フンガー! アリサはここよー。今すぐに助けにきなさーい」
一応11歳。普段強気だが追い詰められればこうなってしまう。だが、だからと言ってツイッターのつぶやきを停止しろなどと言う理不尽な命令はいけないぞ? しかし私も人の子なのだろうな。普段生意気で口達者な娘が狼狽し、狂っている様は滑稽でいい気味だと思っていた。だが、ずっとこの調子。ここまで続くと流石に哀れになってきた。

「……あれ? 何あれ?」
何かを発見したのか? 勢いよく走り出す。
ダダダダダ

「なんだ……さっき私が作った盛り土じゃない! 1000って書いてあるなあ。確かに達筆よ? 指で書いたとは思えない程に……でも今この文字だけは見たくなかったわ……これって中心地から1000歩のところよね? ……元に戻っちゃった? まさかここ、ループしてるの?? どうなってるの? もうやだああ誰かあ!」
じたばた
仰向けになりじたばたしてしまう。
どうやら一度目印を付けた場所まで戻ってしまった様だ。絶望が押し寄せてくる。

ピキーン 320『日、五千歩歩行』

「え? 日? 何?」

突然じたばたしてるアリサのじたばたを遮る様に、脳内に何かが響く。そして320と言う数字が頭上に一瞬だけ輝く。五千歩歩行? これは一体? しかし、これだけ歩いても立札も何も無い。そもそも生物も居るのかすら分からない。そう、長い事歩いてきたが、

【音が】

ないのだ。ほとんどな。生物が存在するならある程度の生活音があるのは当たり前だろう。それが全くない。無音。静寂が延々続く。そうなればどうなるか? そう、自分の鼓動が聞こえてくる……筈……だが、それすら無い。ほぼ完全に近い無音状態。アリサの難癖のみが虚しく響き渡るとっても嫌ーな世界。そして、暗いからかも知れぬが虫も鳥も飛んでいる様には見えないし、トカゲも這っていない。何かの生物の足音がかさかさと小さく響くが、アリサの耳には届いていない。風も吹かない。雨も、雪も降らない。見上げても真っ暗な空。月も太陽も無いし、星1つすらも無い。

「駄目だ……もう駄目だ……何でこんな目に? 私、何かした? 美しいから? それとも美しくて賢いから? 嫉んでこんな事を? むかつくううううう。どこのどいつよ? 出てきなさい……あ……フンガーだよ……それと市田さん? まあどっちもよね……彼らの協力で私は死んだ……仲の悪かった二人なのに……力を合わせて私を……何でこんな目に……本当に私、死んじゃったんだよね? これでいいの? このままここでずっと? ……納得いかない……そんな理不尽……このまま諦めるのは……100%無いわ。絶対戻る!! 戻れるかは分からないけど……でも、こんな非正規ルートを通って死んだんだから何かチャンスはある筈。で、戻ったら無闇やたらに死の呪文を使ってそれをこっちに向かって跳ね返したらあかんで! って二人にお説教しないとね!」
ピンポイントな説教であるな。二度と起こり得ない状況ではないか? しかし、死んでしまったと理解していても、ポジティブに。どんな難局でも諦めたら終わり。泥臭くてもみっともなくても意地汚くても一縷の望みに掛け全力で頑張る。それがこの話のヒロインのアリサ。私達も見習わなくてはならない所なのかもな。
モリモリ ボコッ ボロッ 

「え? あそこ、土が盛り上がって来ていない? あんな所に盛り土はしていないし、何より歩数も書いてない筈よ!」
すると? 突然地面から何かが盛り上がってくる。モグラか? それにしては盛り上がり方が大きい。
モコモコ ガラガラ ボロボロ
人の様な物が地中から植物の様に伸びてきた。

「嘘でしょ? 何あれ!? やばい! 取り敢えず離れよう」
ダダダダダ サッ
小声で言い、そこから50m程忍び足で離れ、地面に伏せる様に異変を見守る。だが逃げ足が尋常じゃない。命が懸かると現れる、火事場の馬鹿力という事だろうか?

「じゃあ次の区画への見回り行ってきます」

「お疲れ様です」
遠くに居て良く見えないが、肌が茶色い人型の生物、頭には2本角が生えている様な? そんな謎の生物が、地面から生えて来たと思ったら、今出てきたその穴に向かって挨拶の様な物をしている? その言葉に反応する声も……そして穴の中の声の主? に一礼すると、再び移動を開始する。幸いアリサには気付いていない様だが……

「あの人一体……でも……え? 行ってきますって言ってなかった? 後、中から? も、お疲れ様です! って聞こえた! 日本語? 間違いない! 日本語だ! ここって日本なの? でも皮膚が茶色いから黒人? ……でも日本語喋ってたし……じゃあここってアフリカ? 砂漠っぽいし……じゃあアフリカ在住の日本人が地面から生えてきて挨拶してるって事? 何で? そんな訳ない! と言うか、砂漠と言うかは荒れ地よね……じゃあどこなのよ……どうしよう……言葉が通じる事は分かったけど……とりあえずあいつの後をつけてみるか? ……でも見つかったら……最悪……いや! 現在唯一の手掛かりだ! ここを逃したら……怖いけど……ここで死ぬかも知れないけど……行くしかない……」
同じところをうろうろしている中、初めて起きた大きな変化。ここでスルーする訳にはいかないと判断したのだろうな。その人型の生物は、アリサに背を向けてゆっくりと移動している。次の目的地を目指して……いる? 分からないが。
それにアリサもなめくじの様に地面を|蠕動《ぜんどう》運動で追走する。不即不離の距離感を維持し。幸いその速度でも引き離される事は無さそうだ。それ程にその生物の歩みはゆるやか。
しかし、一度でも振り返って来たら、容易に見つかってしまう筈。言ってしまえば普通に立って手を大降りで行進しても変わりはない。それ程に平坦で、見通しの良い地形だ。
ピキーン 400『日、千歩蠕動移動』

「うっ!」(また? 何よこれ!! くそ! 土が目に……綺麗な顔が台無しよ……でも見つかったら何されるか分からないし……それに泥パックで更に美しくなっちゃうって考えれば……何事もポジティブに……って今はそんな事思える訳無いよ……)
そして、生物はまた足を止める。目的地に着いたのだろうか? しかしそこも何もないただの荒れ地だ。すると……
ズズズ……

「あっ! 消えた!」
再び茶色い人影は、地面に手を触れる様な行動の後、吸い込まれていった。

「え? ちょっと待って!」
立ち上がりそろそろと近づいてみる。そして、生物が潜って行った辺りの地面を調べてみる。

「ここに入って行ったよね?」
コンコン

反応はない。

ドンドン

又も反応無し。

ジャンピングドーン ジャンピングドーン
ピキーン 120『日、強力跳躍』
ぬ? 本日3度目のピキーンだ。アリサも慣れてきたのか一切反応せず続ける。まあ今は解明しようもないので放っておこう。恐らくいずれ分かる事だろう。アリサは何度も飛び跳ね全力で地面を蹴る。だが、軽い体なのであまり大きな音にはならぬが、振動を与えてみる。それでも反応はない。

「反応なしかあ。でも、見回りに行くって言って、何で潜って行っちゃったんだろう?」
暫し考える。

……

「まさか? この下に見回るべき物……恐らく町か村があるの? そこを見回って次の区画に行くと言う流れなんだ。でも、私ではそこには入れない……でも、あいつは何故か入れる。この下に本当に町があるならあいつ以外にも人……いや、生物がいるって事? さっき穴の中から声がしたし間違いない! この一帯には何もないのは、この世界ではこの地下に町を作っているからなの? で、複数の入り口が存在すると……次の区画って言ってたから、幾つかの地下シェルターに分かれてるって事? ここは核で滅ぼされた世界? 地上では暮らせず地下に町を? そう考えれば合点がいく。じゃあ今立っているここは屋根みたいな物? この世界は地面の中に町があるって事なんだ! よし……さっきのあいつが出てきたら質問する! 言葉も分かる筈、

「見回り行ってきます」

って言う言葉から、この世界の周回する警備員かも知れないわ。だから防犯対策で仕事をしている様な奴よ。恐らく雇われの立場の生物が……まあ確かにある程度の護身術位は修めているとしても、積極的に私に危害を加えて来る筈は……無いと思う! 喋り方も優しい感じだったし……この直感を信じるしかない!」
大丈夫なのか? だが、彼女はもう止まる気配はなさそうだ。再び目的の無い放浪の旅に戻るのは苦痛だと言う事だろうな。
モコモコ 
ぬ! 来たぞ!!

「あっ、来た、生えて来た……逃げたい……否! ダメ!」
ドキドキ ドキドキ

「大丈夫……絶対大丈夫!! 私に出来る事は、今はこれしかない!」
無鉄砲だな……どうなっても知らぬぞ?

「ちょっと汚れが目立っていましたよ? しっかり掃除して下さいね? では失礼します」
先程と同じ様に穴に向かって一礼する生物。

「あっ、あのっ」
ピキーン 120『日、〇〇と会話』

ピキーン 1200『限、〇〇と初会話』
そこを狙い、アリサは勇気を振り絞り声を掛ける!

私の行く先々で事件が起こる件について 4 エピソード1 ここは何処?

こんにちわ! 私は語り部だ。この話の進行を担当している者だ。長い事待たせてしまったな。心から反省している。だが大切な用事を済ませ、パワーアップしてきたので期待していて欲しい!! 前話のあらすじだが、アリサがとんでもない事になってしまった。

ぬ? 説明が足りないか? ふむ、長い事間を開けてしまったせいか流石に忘れてしまったか? よし、語ろう。前回の真犯人の唱えた死の魔法は、家主の男に向けられた。だが家主はおかしな癖のある言葉を乱用する変態ではあったが魔法のエキスパート。そんな家主、市田理内に長い詠唱の魔法が届く筈も無かったのだ。彼は素早く防御呪文を詠唱し、先に唱えていた犯人より先に詠唱を終え、見事身を守る事に成功。だが、防御魔法には二種類あり、完全に魔法を止める物と跳ね返す呪文の二種類があり、食堂内で突発的に起きたバトルゆえに、二次災害を食い止めるためにも、魔法を止めるだけの呪文でとどめておくのが正解だったのだ。だが、そうしてしまうと、この先の話が語れなくなってしまうという危険性を察知したか? 家主の気まぐれで、呪文を反射するタイプの方を唱えてしまったのだ! しかも不運にもその反射された即死効果を秘めし蛙の舌は、運命に導かれるか如く吸い寄せられる様に、この話のヒロインアリサに頬を目指して飛んでいく。それは正に突発事故の様な……轢き逃げの様な目に遭い、アリサは11年という短い人生に終止符を打ってしまったのだ……おお……この私が居ながら見ているだけで何も出来ないと言う事実を突きつけられ、歯痒さと憤りの中で命を削り、飲まず食わずで睡眠もせずに涙を流しながら語っている。ううっぐすっ……ひもじいよお……

だが、大丈夫である……私の心配など必要ない。私はそんな事では死なない。故に私の身の安全などは一切気にしないでほしい。例え空腹で皆さんの目の前で朽ち果てたとしても、喉が渇いて骨と皮までに瘦せこけ風化し骨のヒトカケラになったとしても、その姿で最後の最後まで語る。それは私が決めた道なのだからな。一片の悔いも無い!!!!! それにこれからアリサがどんなところに行ってしまったのかをしっかりと語っていくと言う大役を任されているのだからな。頑張るしかないであろう。ああ、喉が渇いたよお……おっと……もう限界が来ていて、かすれ声かもしれぬが文字であれば大丈夫であるな? ではよろしく頼むぞ……よし……

【私の行く先々で事件が起こる件について】

4話 スタートである。

ーーーーーーーーーーーーとある荒地?ーーーーーーーーーーーーー

挿絵(By みてみん)

ポイッ ひゅーん

「きゃあああ」

ドサッ

「痛たたた」

アリサは落下して地面に叩き付けられてしまった。だが、命に別状はない様だ。だが、落下地点は最悪と言えよう。そこは正に荒れ果てた土地。そしてどう見ても未開拓の地である。道路も無ければ田んぼも建物も何もない。荒れ地に一人の

【着物姿の】

幼女が倒れている。荒れ地に似合わぬ程に豪奢で雅。金色の刺繡が施された誰が見ても高級品と言える着物だ。確か数時間前までは苺のワンピースを装備し、母親に買ってもらった肩掛け鞄を所持していた筈なのだが、今はその影もない。しかし、この落下した幼女は間違いなくアリサだ。

「よいしょっと……私、結構運動神経はある方だけど、無理だったわ」

起き上がりながら何かをつぶやく。

「こういう場合はしっかりと受け身を取れって体育の浜本先生に【言われた】けど、頭では分かっていても、咄嗟には出来ないわねえ……情けないわ……まあ常に意識しないと出来ないという事を今知ったから次こそは……」

そうそう地面に叩きつけられる事は無いけれどなあ。

『言われた♪ 言われた♪ 言われたからやった♪』

ぬ?

「きゃあああああ? え? 何今の? い、

【言われた?】

何を言われて何をやったの? 何にも分からないじゃない!! 突然何なのよ! で、何で歌なの? ここは一体どこなの? 私はどれだけ寝ていたの? あれから何時間たっているの? こんな所に居ても何も……分からない事だらけじゃん……」

『言われた♪ 言われた♪ 言われたんだから言われた♪×2』

だだっ広い荒野に野太い

【女】

の声が響き渡っている? ……これは銅鑼衛門に登場する郷田武志、通称邪威暗じゃいあんの妹の邪威子じゃいこの様な声といえば分かるであろうか? そんな声が響く。不思議な現象である。こんな所にずっといたら発狂してもおかしくない。

「ま、まただよ…… 気持ち悪すぎるわよ! な、何なのよ! で、ここは? ブル」

ブルという擬音を口にしてしまうほどに恐怖するアリサ。これから一体どうなってしまうのだろうか?

ーーーーーーーーーーー7月25日 AM3:00 某所ーーーーーーーーーーー

ピー ピー ピー ピー

【25日 AM2時50分頃、正式ルートを通らず侵入した魂あり! 正式ルートを通らず侵入した魂あり!】

アラームと共に機械音声が響き渡る。二人の鬼がその警報を聞いている様だ。一人はとても大きい。

「珍しい事でもないオニ。こんな時間に……面倒オニ。どうせ非正規ルートの魂は下級鬼に捕縛されるだろ? 放っておくオニ」

アラームを受け、小さい鬼が大きい鬼に話している様だ。

「そうよね」

【戦力神裔Ⅳ相当、戦力神裔Ⅳ相当、極めて強大】

「し、神裔Ⅳだと? なんでオニ? ここに攻め込んできた? そんなルートは無い筈オニ!」 

「はじめて」

「そうですよね? 今までこんな事無かったオニ。しかも魂の状態で? 何者だ一体!」

【敵影1、敵影1。直ちに辺地に赴き調査せよ】

「た、単身で? 神裔Ⅳか……かなりの戦力だオニ」

「ゆうかん」

「一人で来るなんて……そうですよね。それにその階級であればあなたの敵でもないオニ」

「よわすぎ」

「だが……お前はたった二人で調査に行かせるオニ? こんなバカな事をさせるオニ?」 

「ほっとけ」

「た、確かに……面倒オニ。オイラでは手も足も出ないし放置放置。考えて見ればあの戦力であればあの方に勝てる訳がないオニ。さて、寝るオニ」

「おやすみ」

【虚無平原51096・11769地点に反応有。直ちに現地に赴き調査せよ。直ちに現地に赴き調査せよ】 

「……うるさいオニ」

「せつだん」

ブチッ

【虚無平原51096・11769地点に反応有。直ちに現地に赴き調査せよ。直ちに現地に赴き調査せよ……応答なし応答なし】

ーーーーーーーーーーーーー虚無平原?ーーーーーーーーーーーーーー

「どこなのよここ……取り敢えずどこも折れてはいないか……確か私……フンガーの魔法で黒い蛙が出てきて……そのカエルが舌を伸ばして市田さんを狙ったんだけど、市田さんは魔法で跳ね返したんだよ。その舌が跳ね返って私に向かってきて……で、次に気づいた時には倒れている私自身を見て……その美しさに驚嘆し……何故か自分自身の筈ではある筈なのにその端麗さに嫉妬し……チャンネル登録とツイッター、現在ではXのフォロワーになってもらおうと躍起になっていて、それで……その時は確か午前3時前だったかな? 今は何時? 分からないわ……」

そう言いつつ何気なく自分の腕を触ろうとする。すると

「……え? 冷たい? そんな? あ、腕時計もないよ?」

おろおろ キョロキョロ

「今の状況を整理しなきゃ……あれ? かばんは? 何もないー!? しかも服も違うー。変な着物? みたいなのを着てるー? ちょっと可愛いけど何でよー? 頭にも帽子があるわ! 転倒や落下による怪我を防止してくれるのね! ……あーあこんなに面白い洒落を言っても誰も反応してくれない―。今面白い事言ったんだよー。笑いなさいよー」

とことこ キョロキョロ

名もなき誰かを、自分を見てくれる人を探し、辺りを見回すも何も無い。誰もいない。荒れ果てた夜の荒野。見通しも悪く、周囲20メートルまでしか見渡せない。

「……お腹は? 2回も夕食食べたし……減ってる訳ないよ……え? 減ってないと言うか……トイレに行きたいって気にならないのよね。あれだけ食べたのに……って事はこの体で食べた場合どうなるの? 入りっぱなし? 分からないよ……まあ餓死するって事は無さそう。でも……何にもない! 眠くもならないし」

暫しの沈黙。

「グスッ……グ……泣いても涙も出ない……この状況、普通じゃない……常識が通じない……これから、どうしよう……」

「でもこんな訳の分からないところまで事件は起きないよね。ここに来る前に、2日の間に3回も遭遇しちゃったもんなあ」

そうあってほしい物だが……それ以前に何も起こりそうにないな。それはそれで語り部的には困るのだが……

「ええと私の行く先々で一体どんな事件が起こったっけ? 暇だし思い出してみようっと……ええと何だっけ? まずはホテルでの毒入り野菜事件。ボケ人間コンテスト司会落下事件。五鳴館館主……何だろう? 死の魔法死神蛙べローン事件? なんか締まりが悪いわね……まあいいや……ここでも何か事件が起こるのかしら?」

謎の場所に飛ばされたアリサだが、記憶力は健在。私の様に過去作を一々読み返さずともぱっと3つの事件を思い出してしまう程のおぞましい記憶力の持ち主なのだ。そう、彼女はこれまでに3つもの事件に遭遇し、それらを全て一人で解決して来たのだ。おっと、二話だけは私が解説したがなwwwしかも2日間の間にだ。こんなに頻繁に事件に遭う幼女が未だ嘗て居たであろうか? いや、居ない! だがそれには理由があったのだ。その理由の一つは、アリサのペンダントの中に保管してあるブラックダイアが悪さを働いているという可能性が極めて高いのだ。しかもアリサはその輝きに魅せられ七瀬という幸運の高い男に手放した方が良いというアドバイスを貰っても尚、それを決して手放さない為、彼女の運の値が1なのだ。だが今はそのペンダントは持っていない様だ。今まで持っていた全ての持ち物が無くなり、美しい着物を身に付けている。

「と、取り敢えず何かを探してみよう。宛てもないけど。でもここで立ち止まっていては絶対何も変わらないわ。宛てもなく動いてみよう」

バッ

気合を入れるアリサ。

「じゃあスタート地点と言う事で、ここに盛り土を作って目印にしておこう」

ガサガサ ゴリゴリ ゴリゴリ

土を盛ってスタートと言う文字を指で書く。

「なんか指自体が薄いけど地面に触れるとちゃんと文字が書けるみたい。どういう状況なんだろう? うーん、方位磁石も星も方向に関するヒントが何もないからどっちが北かとか何も分からないけど、始めに作った盛り土の隣にもう一つ盛り土を作っておいて、その方向に進んでみよう。そして1000歩歩いたら盛り土をして1000歩地点と指で書いておく。多分今の私は餓死とか喉が渇いて死ぬって事は無いと思うの。だからとにかく歩き回ってここの地図を作ってみないと……脳内でね……じゃ、行きますか……怖いけど……何も出ませんように……」

グッ

歯を食いしばり歩き始める。

「さあみんな! 行くわよ!! 遅れても待ってあげないんだからね! って、私一人かーい! ずこー!!」

1人ボケ乗りつっこみが虚しく響き渡る。

なぞなぞの答えです

前回の問題

ギャンブルの本質を良く知っているアイドルは誰? 

でしたね。答えは分かりましたか?

 

これの答えは堂本剛です。ヒントが少なすぎたかと思いますが、お許しください。

1 程良い難易度(難しすぎても駄目)

2 解き終えた後、成程と思える答え 

3 綺麗にまとまっている。(濁点や促音で誤魔化さない物)

4 123を含んだ上での答えの文字数が長い

5 答えの単語が、現時点で流行っているものではなく

ずっと在り続ける物 下ネタでないもの あまりに浮世離れした単語でないこと

という5つが含まれているものの事です。

この中で5に違反している理由は、例え堂本剛といえどもずっとあり続けるものではなくいずれ消えてなくなってしまうものだと判断したからです。

ずっと消えない物それは例えば身近にある物で箸とか茶碗そういうものです。一時的に流行って消えるものでなくずっとあり続けます。

 

そしてこれが答えになる理由は、

 

堂本剛どうもとつよし胴元強しと変化する事が出来ますよね?

 

胴元が強い。これは、ギャンブルの本質は運ではなく、自分で操作が出来る主催者側が最強というのは覆しようのない真実だからです。

主催者の事を胴元と言いますが、大抵賭け事は胴元が勝つように作られていますからね。これを閃いたのは仕事中です。ジャニー〇問題でキンキキッズどうしてるかなあ? って思っていたら閃いてしまいました。

なぞなぞです

自分のなぞなぞを作る上で気を付けている事は箇条書きにすると

1 程良い難易度(難しすぎても駄目)

2 解き終えた後、成程と思える答え 

3 綺麗にまとまっている。(濁点や促音で誤魔化さない物)

4 123を含んだ上での答えの文字数が長い

5 答えの単語が、現時点で流行っているものではなく

ずっと在り続ける物 下ネタでないもの あまりに浮世離れした単語でないこと

という5つが含まれているものの事です。

この5つを満たしている問題が自分の中では

1つ20点として100点満点となります。

 

ですが、それでも思い付いてどうしても出したくなってしまった問題があるので敢えて出題します。因みに今回は5番目に違反しています。では行きます!

 

ギャンブルの本質を良く知っているアイドルは誰?

 

ヒントは関西弁の男性アイドルです。

 

答えは3日後に書きます。

 

 

なぞなぞの答えです

答え行きます。

 

花 茎 頭 胴体 紙幣 硬貨

 

このうち3つを使いアニメのタイトルを考えて見て下さい。

 

この中から使う3つの単語はこれです。

 

硬貨 茎 胴体。これを繋げ、平仮名にしてみましょう。

こうかくきどうたい→攻殻機動隊となります。

 

ヒントのタチコマは、そのアニメに登場する4足歩行の機械の名前でした。女の人の声で初めて聴いたときビビりましたね。

 

最近よく閃きます何が原因でしょうか? また閃いたら投稿しますね。では失礼します。

なぞなぞです

今回はアニメのタイトルに関するなぞなぞです

 

花 茎 頭 胴体 紙幣 硬貨

 

このうち3つを使いアニメのタイトルを考えて見て下さい。これは結構簡単かもしれません。

 

ヒントは、タチコマは図体の割に声は可愛い。ですね。

 

答えは3日後です

なぞなぞの答えです

 前回の問題は

○○○○がとても満足な値段に。しかしそれは盗品ですぐに持ち主にばれて○○○○を起こされ利益の倍以上を取られてしまった。う〇〇〇〇られない……まあ自業自得か…… 〇〇〇〇の中には全く同じ文字が入ります。

 

こんな感じでした。これの答えは うったえ です。それぞれ変換して入れて見ます

 

売った絵がとても満足な値段に。しかしそれは盗品ですぐに持ち主にばれ訴えを起こされ利益の倍以上を取られてしまった。ううっ耐えられない……まあ自業自得か……

 

となります