magisyaのブログ

小説となぞなぞを投稿してます

10話 夕食の時間

第5章 夕食の時間

 

「アリサ、お帰りなさい」 

部屋に戻るとママも着替えて待っていた。

 

「ただいまぁ。アリサもシャワー浴びてくるー」

ワンピースを脱ぎながら歩くお行儀の悪いアリサ。

だがそれも仕方がない事である。

解毒は出来たが、悪臭は未だ服にこびりついていて

今も徐々に体力を奪っているのだ。

アリサはそれを本能的に感じ取り

一刻も早く体から引き離したいのだった。

 

「あら? そう言えば何か臭うわね。どうかしたの?」

 

「さっき遊戯室に行ってオーナーが来たんだけど

異様に口が臭い男で、それがこびり付いちゃったんだ

体力が徐々に奪われているみたいで

早くこれをどうにかしないと私もうすぐ死ぬのよ?」

 

「へえーそんなに臭い人って居るのねー。

で、遊戯室は面白かった?」

娘が死ぬと言っているのにクールな対応のママ。

きっと普段からアリサはこんな大袈裟な事を言っていて

聞き慣れてしまったのかもしれない。

 

「うんまあまあ、でね、その遊戯室のダーツの的の裏と

プラネタリウムと植物園に合わせて4匹

多分だけど隠れユッキーとやらを見つけたんだ」

アリサが神妙な面持ちになる。

 

「へえ。お手柄じゃない! 

ママはまださっぱり見つからないわ・・

て言うか眠っちゃった・・疲れてたのかな。

それとも年なのかしら?

シャワーの後ちょっと横になったら寝落ちしちゃって

・・悔しいわ。でもアリサ

なんでそんな真剣な表情なの? 

まあいいわ。どんな物なの? 見せて見せて!」

どっちが親なのか分からない位にはしゃぐママ。

ただ、電話に出なかったのは眠っていた様だ。

買い物の時に体力を消耗した為

休んでしまったのだろう。

 

「でもそれがこんな物なの。

準備はいい? じゃあいくよ!!」

携帯を出し4枚のユッキーの画像を見せるアリサ。

 

「ひいっ!!!!!・・ってあら? 

これオーナーのリアルな写真の頭の上に

耳が付いていて・・おいっ! 

これはあのテーマパークのパクリじゃないの!!」

顔から蕁麻疹を吹き出しながら話すママ。

 

「ママは5つだったか・・かなり危ないわね」

え?

 

「え? 何の話?」

 

「エクスクラメーションマークよ。この写真を見た直後に

ママは5つも出していたわ。私は4つだったのよ。

これが8つ位出る人は要注意よ! 

ショック死してもおかしくないわ」

うぬ? 何故だ? 何故そんな事が分るのだ?

 

「そりゃ分かるわよ」

ぬお?!! 何故だ? 何故聞こえる?

・・ふむ、磁場が歪んでいる様であるな・・

別次元間で会話が成り立ってしまっている・・

このままでは良くないな。仕方ない。元に戻すとしよう。

 

『ぬいっ!』

 

ビビビビビビビビ・・シュォーン・・シューン

 

これで多分大丈夫であろう。

動揺する様を見せてしまったな。失礼した。

時々起きるのだ。この先は無いと思う。

 

「こんな危険な物が

このホテルの至る所に隠れているっていうの?

油断して見つけたら死んじゃうかもしれないんでしょ? 

怖いわね・・

このパンフレットにもしっかり書いてあるから

私達みたいに偶然オーナーから

隠れユッキーの説明を受けていなくても

これを見て見つけようとする人もいるでしょう?

これじゃあこのパンフレット、死への招待状じゃない」

ママもこの隠れユッキーの危険性に

漠然と気づいている様だ。

 

「そうなの。だから私ね、見つけたらやっつけてるんだ。

じゃあシャワって来るかなー」

 

「やっつけるって?」

 

「マジックで塗り潰しているんだ。

そうすれば見つけても人は死なない

ママ。黒っていいよね? 全てを無にしてくれる」

 

「そう? なんか照れるなあ」

何かの声が響く。しかし、2人には聞こえていない。

 

「うーん、でもねアリサ

それはいけない事なのよね。法律でね・・」

 

「壁を汚す事と、人の命。天秤に懸けるのは?」

ママの話の途中で勝手に話すアリサ。

 

「人の命」

「人の命」

 

「だよね? もう既に3匹殺した。3匹も1000匹も同じ

もう後戻りは出来ない。全て殺す」

瞳は虚空を見つめ無表情、感情と抑揚の無い。

それでいて、はっきりと響き渡る決意の言葉。

 

        ξゾワッξ

 

小学5年生の女の子からは

絶対に放たれてはいけない量の憎悪が

全身から湧き出てくる。止まる気配はない・・

敵に回すとこれ程までに恐ろしい幼女なのだ。

だがこれは正義の心である。

行き過ぎて今の様に多少暴走してしまう事もあるけれど。

刑事の血が彼女をそうさせる。

 

「わ、分かったわ。私が全て責任取る、だからアリサ

思いっきりやってらっしゃい」

(こんな事言って大丈夫かしら?)

その憎悪をママはダイレクトに浴び、脂汗が止まらない。

少し震え声で許可を出す。

 

「はいっ!」

力強く答える。

刑事の母親から公認で塗り潰しの許可が下りた・・

もう・・彼女は・・トマラナイ・・!

 

「そういえばプラネタリウムの時にね

私以外のお客さんも居てね、そのユッキーを見たら全員

体調不良を訴えたの。その中に一人、信じられない力で

暴れていた人も居た。

でも、私だけはちょっと頭が痛いだけで大丈夫だったの」

 

「そんな事があったのね・・」

 

「うん。ママも私とは違うただの人だから

もしもユッキーを見つけても手出ししちゃ駄目よ。

見つけたらすぐにアリサに連絡してね?

ママがあの暴走状態になったら

多分誰も止められないと思う。

間違っても消そうとしちゃ駄目よ? 

そして、もしそれがむき出しの状態だったら

布などで覆って誰にも見られないように隠して?

 そして、長く見すぎて気分が悪くなったら

40階の植物園に行って深呼吸してね

そうすれば少しずつだけど楽になるから」

まるで先生と生徒の様な会話がされている。

 

「分かったわアリサ・・

暫く見ない内になんか逞しくなったわね」

 

「じゃあこの悪臭を全て洗い流してくるね」

10分後 シャワールームから出てくるアリサ。

アリサは下着姿のまま買い物袋を漁る。

すると、イチゴの柄のワンピースが

もう一着あったのでそれを着る事に

「やっぱり私と言ったらこれだよな。ママこれ貰うね」

 

「いいけど、それ、安かったから買ったけど

よく見たら安物買いの銭失いよね。

だってあまり可愛くないでしょ?」

 

「えー? 可愛いよ!」

 

「そう? アリサが気に入っているならいいけど」

 

「ママ、結構しっかり洗ったけど、臭い取れてる?」

そう言いつつ、頭をママに向けている。

未知の生物から受けた悪臭。

しっかり取れているかどうか本気で気になるアリサ。

 

「スンスン。うん、大丈夫だと思うわ」

 

「よかったー。ありがとママ。

そういえば2枚目の写真のユッキー

プラネタリウムに居たんだけど、消す前に係の人に

追い出されて帰って来ちゃった」

 

「それは仕方ないわよ諦めるしかないわね」

 

「だよねー悔しいなあ」

 

「あ。アリサそういえばこのパンフレットね

誤植があるのよ見てみて?」

 

「どこどこ?」

 

「これなの」

パンフレットのプールの注意事項の所に

不自然な言葉が紛れ込んでいる。

 

プールサイドでは走ってはいけません。

 

朝は一つ 夜は二つ

 

他人の迷惑となる行為をする事はいけません。

 

場内の指定場所以外の場所での食事は禁止です。

 

ペット類を伴い入場する事は禁止です。

(但しオーナーだけは良しとします)

 

当プール施設内は全面禁煙とします。

 

「二行目ね? 朝が一つで夜が二つかー

一体何でこんな意味不明な事を書くのかな?」

 

「どうしても分からなくて。

アリサならもしや? と思ったの」

 

「分からないわ、でも頭の片隅には入れとくよ」

 

「そうよね、あ、あら? もう夕食になると思うわ」

腕時計を見てアリサに話す。

 

ピンポンパンポーン↑

 

本日は、夕食はビュッフェを行うので

54階の宴会場へお越しください。

ピンポンパンポーン↓ 

台本でもあるかの様なタイミングでアナウンスが響いた。

 

「ぶっへ? なんだそれ」

アリサが聞く。

 

「惜しいわ、ビュッフェよ。

自分で好きな食べ物を好きなだけ選べるのよ」

 

「ぶっへ! ぶっへ!!」

ピョンピョン跳ねるアリサ。

 

「ビュッフェよ!」

 

「ぶっへ!!!!」

アリサは右の拳が左肩に、左の拳が右肩に

ぶつかる程の勢いで腕を振り始めた。

足も大げさに上げ全身で喜びを表している。

 

「ぶっへ ぶっへ ぶっへっへ へい!(手拍子) 

ぶっへ ぶっへ ぶっへっへ」

そしてリズムを取り踊り始めた。

 

「ブフォ」

ママはそれを見て吹き出した。

 

「物凄く上機嫌ね。よーし、ママも負けないわよ!」

そして、ママも空気を読み。アリサの動きを真似踊る。

非常に単純な動きなので一瞬で覚えられる。

 

「ぶっへ ぶっへ ぶっへっへ へい!(手拍子) 

ぶっへ ぶっへ ぶっへっへ」

と、二人は楽しそうに腕を振り回して部屋を出る。

ハイテンションのまま会場へ向かうのだった。

 

5階のエレベーターには

当然ビュッフェに向かう先客がいた。だが

部屋を出た時と変わらぬ勢いでぶっへダンスを続け 

そのままエレベータ内に入るアリサとママ・・

始め、何だこいつらは、と冷ややかな目で見る大人達。

 

(ぶっへ? ああ、ビュッフェの事か

・・楽しそうに踊っているわ。

余程嬉しいんだろうな、お母さんもノリノリじゃないか。

子供はいいよな、何でも許されてって・・まてよ・・?)

乗客はふと思う。

 

(ハッ・・そうだ! 私は今、何をしている?

日々の仕事のノルマをこなし、やっと得た休みなんだ。 

そして、この先に待つは、楽しい楽しいビュッフェ。 

だのに何故、真顔で待つ必要がある? 

仏頂面で大人ぶって・・

心の底から人生を楽しんでいる彼女達を見下している・・

自分は特別な存在とでも思っている様に・・

まるで休みの今も、会社にいる時と変わらぬではないか!

この幼子の様に、大人の私達だって

はしゃいだとて罰は当たるだろうか? いや無い・・! 

この二人は本気で人生を楽しむ事を教えてくれた神様だ。

ああ、早く神様と同じ動きをしなくては(使命感)

旅の恥はかき捨てじゃぁぁぁあ!!!!)

スーツの上着を脱ぎ捨て踊り始める。 

 

 6階、7階と次々乗り込んでくる客も

神と同調し踊るアリサを見て思わず踊り、歌いだす。

涙する者さえいた。

何? エレベーターに乗ろうとして

中にこんな集団がいたら

怖くて入れないのではないかだと? 

大丈夫である。そんな事は無い。

皆笑顔なのだ。そして全力なのだ。

そんな状況を目の当たりにすれば誰しも

吸い込まれる様に入ってくるのだ。

心配は要らない。

 

「ビュッフェビュッフェビュッフェッフェー!

ハイ!(手拍子)」

 

おっと? 新しく乗り込んだ新参信者であろうか?

歌詞を完全に間違えている・・

全く・・困った輩である・・

 

 何? 正しいじゃないかだと? 違うのだ。

確かに言葉としてはビュッフェが正しい。

だが、ここは教祖がアリサのぶっへ教。

従って、ぶっへが正しい呪文と言える。

この踊りは、食事前にお祈りするような感覚と同じで

食べ物たちへの感謝の歌で、喜びの舞なのである。

それをどこの馬の骨かも分からぬ若者が勝手に

オリジナリテーを出そうとするものだから腹が立つ。

 

 しかもこの新入り、最悪な事にヘイ! の所をハイ! 

に変えて歌っているではないか! 

ヘと、ハをその若い耳で聞き間違える事はない筈。

意図的にやっているのか? 

もしそうだとしたら許せる事ではないな

どう考えても死刑しかない。

更に若さであろうな・・かなりの声量で他の信者達が歌う

ぶっへ本来の歌詞を掻き消さんばかりの大声で歌う。

 

「ビュッフェビュッフェビュッフェッフェー! 

ハイ!(強めの手拍子)

ビュッフェフェフェーのービュッフェッフェー! 

イヤーハァー!(更に強めの手拍子)」

 

おっとととーのおっとっと。こ、これはいけない。

あろうことか某お菓子のCMのメロディ風に

アレンジを加えているではないか。

もう滅茶苦茶である・・これは流石にいけない。

ああ・・神よ、この若者の愚行を許して欲しい・・

 

 そしてハイでは飽き足らず

イヤーハァー等と言うハイカラな雄叫びをあげる始末。

更に、パラパラの様な振り付けを勝手に始めてしまう。

若さが暴走し、若さに任せ調子に乗ってしまった様だ。

これはお灸を据えなくてはいけない様であるな。

 

 しかし、この若者の全力のビュッフェダンス

ビュッフェの創始者、犬丸徹三が見たら

泣いて喜ぶ程の切れの良さである。

彼が存命であればビュッフェの

マスコットキャラクターに

抜擢されてもおかしくない程だ。

だがここは、アリサが教祖のぶっへ教。

その彼女が決めたルールを破っている彼は

正に一人の異教者として傍若無人

暴れ回っている不穏分子なだけなのだ。

 

その若者の行動は、古参信者達を大いに悩ませる。

文句を言おうと試みるも

いざ話しかけようとした時に目が合うと

その若さに押されて黙りこくってしまう。

 

最悪の事態は、もしかしたら次の階から来る新信者は

若者に合わせ歌い、踊り出してしまうかもしれない。

それ程の若さと勢いと若さがあるのだ。

古参信者達の形式を重んじるスタイルを

一人の新参に崩されつつある。

 

ぬ? さっきから若い若い言い過ぎだ?

年寄りの僻みがすごいであるだと?

 

・・そうなのかもしれない

 

普段なら何か言い返す事も出来たであろうが

今回ばかりは正にその通りだったからな

・・昔はこうでなかったのだ。いつも前向きで

誰が聞いても納得する『語り』をして来た筈であった

自分の語りで相手にしっかり伝わる。

こんな嬉しい事はなかった。

今回のこの部分で

 

『若い』

 

を強調する必要は一切なかったのだ。だが

私が彼と同じ年齢の頃は、彼の様に思い切り

自分を表現する機会が訪れなかった。

長い長い下積み時代であったからな。

そんな過去がある私が

彼の様に人生のピークであろう若い年齢で

自分を最高に表現出来ている姿に

強い嫉妬心が芽生えたのだ。

仕事である語りに、私怨を入れてしまっている時点で

私は三流語り部なのかも知れぬ。だが今私は、

自分を最大限語りという分野で表現出来ている。

ちょっと嫉妬深い所も

私のアイデンティティーを巧く表現出来ている様に

映ってはいないであろうか? 

こんな嫉妬混じりで人間味のある語りも

たまには良いものだと思うが・・

ぬ? そうか・・伝わらぬか・・

 

話を戻すが

例えば、伝言ゲームで、最初の一人と最後の一人が

全く別の事を言ってしまう様に

正しい事を後世に伝え続ける事はこうも難しい事なのだ。

そして、このままでは

そのズレる瞬間を目の当たりにしても

何も出来ずに変わってしまう・・悔し涙を流す古参信者。

己が力の無さを否応無く思い知る。一体どうすれば? 

しかも、肝心の教祖アリサ様は

自分の世界に入り込み、踊り狂っている。

従って周りの状況は掴めていないのだ。

その時である!

 

「ぶっへだよ?」へだよへだよへだよ(エコー)

 

「えっ? は、はいっすいませんブッヘ」

 

「語尾にぶっへはいらないんだよ?」

んだよんだよんだよ(エコー)

 

「すいません、ありがとうございます」

 

一人の男が、若者を注意する。

その声には不思議と重みがあり、響く様に若者に届く。

やんちゃ坊主で誰の声も届かないこの若者が

たった一言で素直に従ったのだ。

正に次の階に届く数秒前に

若者は正しい踊りをする事になったのだ。

 

この男は、先程5階でアリサをくたしていた人だ。

アリサの信者になってまだ時間も経っていないと言うのに

既に教える立場になっている。

人間の成長とはかくも恐ろしいものなのだ。

平和を取り戻したエレベータ内、ビュッフェ会場へ進む。

踊りと歌は更にヒートアップ。もうここで倒れても良い

どうせすぐ先には美味しい食事達が待っているのだから。

ふと、15階を通り過ぎようとした時

アリサレーダーに反応があった。だが、

一心不乱に踊る彼女にその反応は届かなかった。

 

 その小さな個室には、一時ひとときの平和があった 

秩序があった、統率があった。

皆安息の地へと向かうエレベーター内と言う大舞台で

自分を最大限に表現している。

 

「ぶっへ ぶっへ ぶっへっへ へい!(手拍子) 

ぶっへ ぶっへ ぶっへっへーい」

そして・・チーン ビシィ!

会場に着くと同時に、ポーズを決めるアリサ。

 

「ブラボーアリサ。A、L、I、S、A! へい!」

 ママはアリサに歓声を送る。

 

「ママ。様をつけなくては駄目よ」

 

「そうでした! すいませんアリサ様」

そうなのである。

この宗教の教祖のアリサは最高権力者。

例え肉親と言えども

今のアリサの前では一介の信者なのだ。

 

 

 

室内は拍手喝采

アリサは息を切らしながらも

その拍手に笑顔で答える。

いつまでもこんな時間が続けばいいのに・・ 

 

 しかし、アリサは知らなかったのだ

これから起こるのは、恐怖のぶっへ・・失礼 

ビュッフェとなる事を・・!

 

ここまでお読みいただきありがとうございます

次週の木曜に次を投稿しますが

こちらに行けばすぐに続きが読めます

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9話 悪魔の爪痕

40階に向かうエレベーター内は

まるで病院の待合室の様な重苦しい雰囲気。

そして

 

「頭が凄く痛い・・」

 

「足の震えが止まらない」

ガクガク・・

 

「苦しい・・吐き気がする。ううっ何で?」

口々に症状を訴える。症状はプラネタリウムを出て

更に悪化している様だ。

今まで健康だった筈なのに、急に体調が悪くなり

誰もが不思議でならない様子。

そして、一人の大人しそうな女性が・・

 

「・・何か私おかしいの・・誰でもいいから

私・・傷つけたい・・助け・・ぐうおおおおおお」

そう言って暴れ出す。

その表情は鬼の様な形相で、まるで別人。

皆驚き、彼女を取り押さえようとする。

その細身の体からは想像できない程の力で振り払う。

 

「うわっ駄目だ、一体どうしたんだい? 

頼む、正気になってくれえ」

これは、恐らくユッキーを見て暴走したのだ。

目の焦点が合っておらず、無差別に周りを攻撃する。

 

 人の脳は、普段全力で行動する事を抑制している。

しかし、ユッキーを見た事で脳が暴走し

そのリミッターを強制的に外されてしまう。

その結果、本来の力を超えた力を出す事が出来る。

 

更には

誰しも心の奥底にほんの少しはあるであろう破壊衝動を

表面化するまでに増幅させる力がある。

当然、自分の限界を超えた力を出し続ける事は

ものすごい負担となる。

彼女にとっても、良い事ではない。

これが長時間続けば、彼女の命も・・

 

「ガアアアアアアアアアアアッ」

数人に取り押さえられ耳をつんざく様な

咆哮をあげつつ暴れる女性。

 

「だ、駄目だ、止められない・・」

押さえている人達が諦め始める。

 

「私に任せて」

アリサが女性の前に立つ。そして・・

 

「大丈夫! どうにかなりまーす。

Don’t worry. Be happy! 熱く お米食べなさーい! 

頑張れ! しじみ

 

これは? 一体何だろう?? ふむ 

アリサは、彼女自身も尊敬する、松谷修造の使う

ポジティブワードを彼女に語りかける。

 

「私、熱いお米食べる・・蜆の味噌汁で・・ハッ!」

どうやら気づいてくれた様だ。

 

「大丈夫かい? ああ良かった。ありがとうお嬢ちゃん

一体何を言い出すかと思ったけど効果があるんだね」

 

「ふふん、修ちゃんは万能なのよ

しかし・・これがユッキーの隠された秘密なのね・・」

ユッキーの残した恐ろしい爪痕を

初めて目の当たりにしたアリサ。

そしてエレベーター内の皆は

いつ再発するか分からぬ不安を抱えたまま40階を目指す。

初めてユッキーを見た瞬間感じた

不安は的中してしまった・・

アリサは益々正義の心が膨れ上がる。

 

 一般人は色々な症状が出ている様だが

暴走は特に酷い症状である。

人によって症状に差があるのは

恐らくユッキーが真上にいる席にいた為

直視してしまい暴走したのかもしれない。

そして、軽い症状の人は

離れた距離で周辺視野に入った程度と言う事であろう。

そして、症状は見た直後に起こるのではなく

少し経ってから起こるという事もわかった。

悪魔の爪痕は遅れて効果が発動する様だ。

そして、その中でもアリサは

見た瞬間に少し痛みを感じたが

後から来る症状が一つも出ていない。

それを周りの一般人と比べた事で

自分はやはり特別な耐性があると再確認する。

 

そして40階に到着。

自動ドアを開けると

大地と緑の香りがアリサを包み込む。

入り口で大きく深呼吸する。

すうーー はーーー

 

「あれ? 少しリラックス出来たかも知れないわ

大自然っていいわね。

よし、少し元気も出たしあれを探そう」

他の皆も、入り口付近でへたり込んではいるが

少し改善されている様である。

ここは、数回ユッキーを見る度に戻る拠点として

何度も訪れる事になるかもしれない。

 

この植物園は40階のフロアを全て使っていて相当広い。

世界の珍しい植物もある。 

ヤシの木 桜の木 サボテン ヒマワリ ハス

まだつぼみタンポポ ハエトリソウ ベイリーフ

偶偶タマタマ生えていた謎の草 ウツボカヅラ

ラフレシア チコリー フシギバナ キレイハナ 

至る所に緑、緑、緑。呼吸する度に

新鮮な空気が、体の内部を洗浄してくれる様だ。

 

毒はまだ残っているが、少し楽になり

足どりも軽くスキップなどしてしまう。

「よーし化け物を探すぞー

♪スキップスキップランランラーン♪」

 

植物園の中央には、大きな木がある。看板を見ると

コノキナンノ木というらしい。

 

「大きな木だなあ。見た事も無い木ですから

見た事もない花が咲くのでしょう」

確かにアリサの言う通り何かこう

気になる木であるな。なんとも不思議な木である。

なんとも不思議な実がなるのだろうな。

 

 アリサはこの木の周りを見てみる。すると

数人の人達が、その木の付近で苦しそうにしている。

 

「どうしたの?」

 

「はぁはぁ、この木の傍に来たとたん急に

髪の毛がボロボロ抜け出して、吐き気と頭痛が起こり

右肩が脱臼してしまって苦しいんだ」

何という不思議な木であるか・・男子にとって

毛が抜けると言う事は、命を失うに等しいと言うのに・・

恐ろしい・・一体何が起きているのだ?

 

「私もだ、私は左肩が脱臼してしまって・・

髪の毛も信じられない速さで抜けて行ったんだ

これ見てよ」

そういって携帯を差し出す。

見るとフサフサの男性が笑っている写真。

しかし、目の前にいる人は

髪の毛一本すら生えていない

人の理を遥かに凌駕する現象が

アリサの目の前で起こっている

何が起きたというのだろうか??

 

「え? この写真息子さんじゃないの?」

 

「違うって本人本人! まだ独身だって・・

こんなになっちまったらもうお婿に行けないよ・・」

泣きながら話す男性。

よく見ると髪の毛が地面にもっさりと落ちている。

そして、その毛は涙で濡れている。

今正に抜けたてほやほやの毛髪である。

 

「まさかこれは・・」

 

「え? 心当りあるのかい?」

 

「多分・・ね」

そういって木の周辺を探す。すると・・

規則的に並んでいる木の穴の様な物を見つける。

 

「あら? この木の穴、確かうろとかいったっけ? 

上の二つが目で、下の縦長のが口みたいに

見えるのよねー。まさかねー」

 

しかし、よーく見てみると、その三つの穴の上にも

もう二つ丸いうろがあり、それが耳の様になっている。

まるで絵画

 

『ムンワの雄叫び』

の表情をしたユッキーがうろで描かれていたのだ。

これは人工的に加工しているだけで

自然に起こった物ではないようだ。

 

「これも多分あれか。

そう思うとやはり脳に来るなあ。一応撮影っと

うわ・・こんな物心霊写真じゃない」

パシャリ

それまでうろだった物も

一度そう見えてしまうと瞬時に凶器になる。

うろ一つ一つには罪は無い。

しかし、その形を脳で感じ取った瞬間に・・

それは牙をむいて襲ってくる。

そして、一般人には、そこを通りかかっただけで

脱臼 脱毛 脱力感等を引き起こす。

・・? そういえば

プラネタリウムのユッキーとは症状が違う。

ユッキーの種類により、人に及ぼす症状も違う様だ。

しかし、人類に良い影響は何一つ与えてくれない

斉藤隆之はなんと厄介な物を量産しているのだ・・

何とかしなくては被害が拡大してしまう。

アリサに止められるのであろうか?

 

「流石にこれもマジックで塗り潰せないなあ。

うーんうーんどうしよう・・」

脳をフル回転させる。キュルルル

 

「そうだ! どこか一つ、うろを土で埋めればいいか

せっかく治療の為にここにきたって言うのに

これを見たら台無しよね

禿げてもてなくなる男の子達を守らなきゃ」

そう言うと、地面から手ですくった新鮮な土を

一つのうろに入れて埋めてあげる。

ポンポン

うろに土を詰め固める様に優しく叩く。

これで隠れユッキーとしての機能は損われた。

 

パアアアアア

 

周囲から邪気が消える。

するとコノキナンノ木の傍で

倒れていた人が起き上がる。

 

「あれ? 脱臼していたと思ったけど直ってる?

それに何か産毛が頭から生えてきている?

あー良かった・・」

 

 

「よし終わり・・って・・うーんまだ感じる

このフロアの何処かにあるみたいね」

 

しかしながらアリサレーダーは

まだここに隠れユッキーがある事を示している。

それが指し示す方向へと歩く。

 

「悪の気配、悪の気配!」

 

「どうしたの? 悪の気配ってどういう事?」

植物園の係のお姉さんが気になって声を掛けてきた。

 

「え? 隠れユッキーだよ。あれは人を弱らせる

ここの入り口にも大きな木の傍にもその被害者がいるよ」

 

「え? そうなの? そういえば最近偏頭痛が酷いのよね

まさかあれが作られたから? 言われてみれば

・・食欲もなんか無いし、よく眠れないし

そのせいでお肌もかさかさよ。急に老けたんじゃないか? 

って兄者にも言われたなあ」

 

「兄者って・・侍?」

 

「ううん? うちでは普通よ? 

そう言えば先月位から君主が準備していたわね。

しかも、色々な人に指示出してたわ。

庭師とか人間国宝のガラス職人とかもいたのよ! 

雑誌で見たから間違いないわ」

 

ガラス細工で出来たユッキーが

いずれ登場すると言う事であろうか? しかもオーナーは

人間国宝を招き、その技術で作ったガラス製のユッキーを

ホテルのどこかに隠しているかもしれないと言うのだ。

それを無下に破壊は出来ない。彼は金を持っている。

それをどう使おうが文句は言えない。だが

それによって最悪死人が出て

その関係者が悲しみに暮れてしまう未来を

ありありと予想出来る今、どんなユッキーであれ

暗黒空間に閉じ込めなくてはならないのだ。

アリサは戦慄する。

 

「君主って・・あの巻き○その事か・・変なお姉さんね。

まあ、何となくプラネタリウムのユッキーやさっきの木で

写真だけではないというのは分かってはいたけど

ガラス細工なんて出てきたら太刀打ち出来ないよ」

 

「お嬢ちゃん、何を怯えているのか知らないけど

私が頭が痛くなった場所まで案内してあげようか?」

 

「はいっ!」

 

お姉さんに案内され、辿り着いた所は

一見ただの平地である。

そこに、幾つもの芽吹いたばかりの

何かの植物の双葉が生えている。

 

「ここよ」

 

「これの何処がユッキーなの?」

と言いつつも感じてしまっている。

レーダーは正にここで最大の反応を示しているのだ。

 

「ユッキーかどうかは私にも分からないわ。

一見ただの草原よ。

でも、ここに長くいると頭が痛くなるのよ」

 

「お姉さん。

もし良かったらアリサをおんぶしてくれない?」

レーダーはこの位置で、少し上だとの事だ。

なので高い所から見てみる事に。

 

「何か分かったの? まあいいわ

アリサちゃんって言うのね? よいしょっと」

 

「わー高い! 私高所恐怖症なのよね。

でも頑張って見ないと」

 

もう一度、今度は違う角度で草原を見てみる。

すると・・双葉が何かの形を作っている事に気付く。

そう、隠れユッキーだ。何もない平原に双葉の種を

ユッキーの形になる様に植え、双葉が芽生えた時

緑色の悪魔が誕生した。一流の庭師の成せる業である。

斉藤隆之が雇ったのであろう

その悪魔を形作る為だけに呼ばれた死の庭師を・・

 

本来、目に優しいと言われる緑色。

この緑は別物である。目に悪いだけでなく

このユッキーの効能・・ではないな、症状は

偏頭痛、眩暈、睡眠障害、肌荒れ、破壊衝動など

色々な症状を引き起こすブラッディグリーン。 

お姉さんは、その初期症状になっている様だ。

ステージが進めば、この優しいお姉さんも狂戦士として

周りの人を攻撃してしまう。何とかしなくては

 

「うっ・・何よプラネタリウムの時と同じじゃない!

でも、地面にあるだけさっきより楽ね」

パシャリ 撮影を済ます。

 

「この子達に罪はないわ。森林伐採は趣味じゃないし

そうなると・・うーんどうしようかしら?」

 

「そうよね、でもこの顔の形になっただけで

気分が悪くなるなんて怖いわねー」

 

「そうなんだよ。プラネタリウムにも

別のユッキーがあったんだけど

係の人に消す前に追い出されちゃって」

 

「そうなんだ・・でも、ここのは絶対に消しましょう」

アリサの言う事をすんなり信じてくれる。

従業員の筈なのだがオーナーを良く思っていない様だ。

 

「うん」

アリサは暫く考える。

 

「閃いたわ お姉さん! この芽を根っこから抜いて

別の形に植え直しましょう。

そうすれば頭痛はなくなるよ?」

と言うとアリサは、携帯のお絵かきアプリで

簡易図面を作成し、お姉さんに見せる。

 

「アリサちゃん本当? 分かったわ手伝う」

 

彼女は相当頭痛に悩んでいる様だ。

救ってやらなくては!

 

「ポポンのポンのスッポンポンってかぁ」

 

優しく芽を抜き、図面通りに植え直す。

すると・・! ユッキーの形から

アリサの笑顔の形に変わってしまった!

これなら道行く人に笑顔を与えてくれるであろう。

 

「うん。反応が全て消えた。よし帰ろう」

 

「ご苦労様。

あ、これね、ここの植物園の植物達で作られた青汁よ

すごく臭くて苦くて不味いけど、あまり健康効果はないの

でも役に立つと思うから持って行って!」

半ば強引に渡された青汁。少し喉が渇いていたので

 

「いただきます」

ごくごく

 

「うーまずい! もういっぱ・・いや、やっぱり要らない」

飲んでみると臭いし不味い。だが

なんと! アリサの体に異変が!

体の中の毒がきれいサッパリなくなった!!

 

「ふー。ありがとうお姉さん。十分役に立ったよ!」

 

「そう良かった。私もこれで安心して眠れるわ。

ありがとね!」

 

「この地域の平和も私の手で守られた。

よし、そろそろ一旦部屋に帰ろう!」

 

ここまでお読みいただきありがとうございます

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答え 

 

前回の答えです

f:id:magisya:20200301001024j:plain

お約束の5か条です 常にこれを意識して作ってます。

1 程良い難易度(難しすぎても駄目)

2 解き終えた後、成程と思える答え 

3 綺麗にまとまっている。(濁点や促音で誤魔化さない物)

4 123を含んだ上での答えの文字数が長い

5 答えの単語が、現時点で流行っているものではなく

ずっと在り続ける物 下ネタでないもの あまりに浮世離れした単語でないこと

 

 

これの答えは たかいたかいです

 

考え方は

これの答えは赤ん坊がしてほしいことを考えます

おなかがへった

おむつ交換してほしい

遊んでほしい

などですね

お金がほしいとか恋人がほしい

あの株の銘柄が上がりそうだから買っておいてなどは

まだ考えないと考えます

 

そして貝に た が書いてあると考えます。

たが書いてある貝→た書いた貝→たかいたかい

となります

 

赤ん坊はたかいたかいをしてほしかったんです。

重ね重ね言いますが 

なぞなぞを出題する際に

色々おかしな事が起こります

言葉が喋れない赤ん坊が

貝に た を書くことが出来てしまう

ですがこの赤ん坊はなぞなぞ好きの夫婦の子供なのです

と言う事で納得してほしいです

 

このなぞなぞは小説を書いているとき、正確には

書いた部分を見直している時に主人公の赤ん坊の時代を

書いたところがあって

母親がたかいたかいをするシーンで

そこで何回かつぶやいている内にひらめきました

過去に作ったなぞなぞを

小説に入れることはしていましたが

まさか逆に小説を見直している時に

新しいなぞなぞを閃くのは今回が初めてです

考えてみれば

たかいたかいなんて事を日常生活で

思う事はあまりないですからね

 

 

 

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私が書いている小説です。

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8話 第二の悪魔

 アリサは、一瞬の内に隆之の話し方

名前と外見の不釣合い、悪臭、内面の薄さ

器の小ささ、頭の悪さ、センスの悪さ

などを見抜き、その全てを否定する。

おしゃべりなアリサも流石に喋り過ぎて

最後は息を切らしている。

こんなに苦労して経験値1では割に合わない。

そしてアリサは、隆之を否定している内に

アリサの中でこの男のランクが下がり

あんたからお前へと呼び方が変わった。恐らく

目上の人間にお前と言ってはいけない事は当然

分かってはいるが自ら言葉としてこの男の欠点を羅列し

声で確認していく内にこんな物はお前で十分。

そう呼んでしまっても構わないと気付いたからであろう。

 

 私も、弟の友達の家に遊びに行って

ドッジボールをしたのだが

始めは○○君のお兄さんと慕われていたのだが

あまりにも活躍出来ずドッジボール後は弟の友達に

お前呼ばわりされたと言う素晴らしい思い出がある。

私の少年時代は、完全年功序列制。

上が黒と言えば、黒になってしまう時代であった。

弟の友人数人と、私の小さなコミュニティ。

そのヒエラルキーの頂点であった私だったのだが

そんな中でもドッジボールで弱ければ

いかに頂点とも言えど一気に引きずりおろされてしまう

実力主義の一面もある。私の少年時代

ドッジボールとはそんな特別なスポーツだったのだ。

確かに○○のお兄さんなどとまどろっこしい呼び方を

何回も言うのは面倒だとは思うが

急にお前呼ばわりされるのは

鋼のメンタルを有している私でも少々堪える物があった。

要するに、どんなに年齢が上で立場が上だとしても

能力が無いと相手に舐められると言う事であろう!

 

隆之は、PCは一応使えるが

家庭教師を雇い3年かけネット接続を覚え

タイプスピードは1分に30文字が限界の脳。

その頭での理解は厳しい。

チャットで会話したなら、相手が10位喋って

やっと1つ目の返事が打てる程である。

ブラインドタッチどころか生まれつき

太すぎる指のせいで

小指の先でキーボードを打つしかないのだ。

なので特注の携帯電話を使っている。

これは隆之のスーツのポケットに入っている。

特徴は現代の携帯よりかなり大きくボタンも大きい。

指が太くても容易に文字を入力する事が出来る。

しかし、サイズは雑誌の少年ジャソペ位の大きさで

特注の大きいポケットに入れておかないと

持ち運びに不便なのである。

しかし、この言われよう。

余程こいつが憎かったのであろう。

人生で使う脳の数%をこの場面のみで使う勢いだ

私がここまで言われたら生きてはいけないだろう。

 

「うわあ、凄いなあ。惚れちゃったよパチパチパチ」

ただただ感心し、拍手する八郎。

 

「私に惚れたらおめぇの女が泣くぜ?」

なんかかっこいいアリサ。

 

「いいぞw もっとやれww」

ロウ・ガイが上機嫌に小声で囁く。

しかし、これ以上やっては危険である。

早口でまくし立てられ呆然とする隆之。

ポカーンとした表情、悪臭を放つ口が開いている。

そのせいで強烈な匂いがダダ漏れしてしまっている。

そして、当然の事ながら隆之は

アリサの言った言葉の9割9分は頭に入っていない。

辛うじて分かったのは、最後に聞いた死ね

の一言だけだった。隆之の知能の低さが幸いし

一割、いや、一分で済んだと言ってもいいだろう。

しかしながら思い出せはしないが隆之にとって

良い事を言われていない事は

その脳みそでも少し分かっていたので

胸に嫌な物が残っていて最悪の気分の隆之。

そしてもし、全てを理解してしまっていたら

直情径行な性格から怒りで我を忘れ、

アリサに手を掛けてしまう事は明白であろう。

語り部の立場としても

ヒロインを一話目から失う訳にはいかない。

その点は、隆之に感謝せねばなるまい。そして

言われっぱなしで黙っている訳にも行かない隆之。

一生懸命考え、無い知恵を絞って叫ぶ。

 

「い、生ぎる 私は生、ぎだい!!って、何で

そこ、ま、で言われ♡なきゃい、けないの?」

必死に考え、搾り出せた言葉は

たったの2行である。アリサは216行喋ったのに

10分の1いや100分の1も返す事の出来ない

語彙力に乏しい隆之。

 

(な・何だこ、のガキ? 急に恐ろし、い速さで

喋りやが。って化け物か? 

日本。語で喋.りやがれクソ、チビがっ!

だが何だ? こ? の不思? 議な気持ちは?)

 

ほぼ日本語なのだが・・しかしこの男

心の声でもおかしな所で区切るのだった。

それにしても、言われた事の殆ど頭に入っていない癖に

全てを聞き取れたんだ。と言うフリをする惨めな隆之。

そして、アリサに罵倒された後

何か不思議な感覚に陥った。

この感覚が何なのかは隆之本人にも分からない。

 

 しかし、彼に言わせればただ優しく声を掛け

遊戯室の感想を聞いただけなのに

どこをどう間違えたのか? いつの間にか

アリサの容赦ない言葉のナイフで

一方的にこてんぱんにのされていたのだから。

その時隆之は、やっとの思いで手にした

順風満帆な人生にかげりが見え始めた様な

焦燥感を感じ、何とも嫌な気分になる。

そして両目には、涙が浮かび上がってきた。

もうこぼれ落ちるのも時間の問題だ。

 

しかし、アリサにしてみれば

折角ロウ・ガイの後ろに隠れ

逃げ切れると思っていたのを引っ張り出され

奴の最悪の臭い息を吹きかけられ猛毒状態にもなった。

それだけでも許せなかったが

更に、言うに事欠いて、3周り以上年が離れている上に

恐らくアリサの出会った人間の中で

最も嫌いな者に求婚された。一瞬、隆之と

一緒に暮らすイメージをしてしまい寒気が走り

憎悪が満ち溢れる。

更にはそんなイメージを抱いてしまった自分への怒り

悲しみ、憤り。色々な負の感情を自らの脳にぶつける。

ここまで言っても怒りが収まらないアリサ。 

 

そして、アリサはこの時生まれて初めて

隆之に対し殺意と言う物を覚えた。

人とは、共に歩み、力を合わせ暮らしていく。

そんな事を漠然と感じていた少女に

時には人ですら排斥しても良い。

と言う観念を芽生えさせてしまったのだ。

齢11にしてそんな物を覚えさせる隆之。只者ではない。

顔にアルミホイルを巻けとかミントを

口に詰めろとかホッチキスで口を開かない様に

とめておけなど色々注文をした後、結局死ねである。

アリサは正に現代のかぐや姫である。

 

「プププ。と、取り敢えずホークスノーに

名前を変えると良いじゃろう。ひぃひぃ」

ロウ・ガイが笑いを堪えつつ嘗て自分の首を切った

涙目で不満の表情の巻き○そ男にアドバイスをする。

アリサにこてんぱんにのされたのを見て

その恨みもすっ飛んでいった様だ。

 

「別にいいよこんなホテル。

鷲から鷹に改名した所で高が知れてるし」

 

「あ、今駄洒落言ったな。しかも、物。凄く

つま。らない駄洒落だ、鷹と、高が知れてる。とを

かけ、たんだろう?うわ。ぁ夏。なのに

なん、か急に。寒。くなってきた、ぞ」

 

確かに掛かってしまっているがただの事故

これは誰だって仕方のない事だろうとスルーするのが

常識なのだが、先程の仕返しとばかりに

オーバーリアクションをしつつ

揚げ足を取ろうとする呆れた隆之。

例えるなら2007年位に

 

「そんなの関係ないじゃん」

一世風靡したよじまこしおが流行った時に

たまたま日常会話で

 

「そんなの関係ないだろ?」

と言ってしまったら

 

「あれー? よじまこしおのものまねしてるのー?」

と言ってくる同僚と同じである。

 

そういうのは仕方ないとスルー出来るのが

大人の対応ではないだろうか?

この男にはそういう配慮が全く無く

誰もが気づいている事を自分だけが気付いたと勘違いし

嬉しそうに揚げ足を取ってくるものだから

アリサの怒りは更に更に膨れ上がる。

 

「は?」

 

あれ程ボロクソに言い少しは反省したと思ったら

またも下らない事を言って来る隆之。

更に殺意が高まる。

 

「うるさいなあ、偶然でしょう! 

何故私がこのタイミングで駄洒落を言うのよ? 

一体誰に対して? 

少なくとも斉藤隆之には絶対言わないわ。

お前の笑った顔だけは見たくないもの。くたばれ

ちょっと考えれば分かる事でしょう? 

下らない事を喋る前に頭を使ってから発言なさい!!!

揚げ足を取っていい気になってないかしら?

・・哀れよね。お前と一文字一文字喋る度

確実に嫌いになってくるのが分かる!!

大人しく消え失せろ!!」

手で蝿を追い払う仕草をするアリサ。

 

「くっ、そう。です。ね。では、私はこれで」

(これで勝ったと思。うなよク。ソガキが

後で目に物見せ、てく、れる。わ!)

 

バタン!!

 

口喧嘩では絶対に勝てないと分かり潔く

イーグルスノーホテルオーナー斉藤隆之は

涙も拭かずに逃げる様に、乱暴に遊戯室の

ドアを閉め去っていった。その衝撃は凄まじく

ビリヤードの台にあったボールが

衝撃で動いてしまう程だった。

パァァァァァァァァ。

そして、辺りに漂っていた邪気が晴れる。

 

「やれやれ、やっと空気が綺麗になりおったわい。

あやつの香水のセンス、昔に比べて酷くなっていないか?

わしは職業柄、味覚と嗅覚は常日頃研ぎ澄ませとる

だから間違いないと思うが、くうー」

元料理人であり嗅覚が優れている為

アリサ以上にダメージを受けていたロウ・ガイ。

よく見ると口から一筋の血が流れている。

 

「あらロウ・ガイ血出てるじゃない。大丈夫なの?」

目の前で死なれては寝覚めが悪いので心配するアリサ。

 

「うう、すまんアリサ、心配させてしもうたの

じゃがもう大丈夫じゃ。アレも居なくなったからのう

少しずつ良くなって来たぞい。

心配してくれるとはアリサは毒舌じゃが優しい子じゃ」

 

「そう? ならいいんだけど

香水は同じ物じゃない? しかし香水よりも

加齢による体臭の比率が多くなってきて

酷い臭いに感じてきたのよ。

昔のあいつの事は分からないけど

あいつは香水を変える様な事はしないと思うわ」

 

「成程、そういう事じゃったか、アリサは鋭いのう」

 

「チェックインした時

不運にも奴が入り口で迎えて来たの 

嬉しいという感情は1つも湧かなかったわ。

未知の生物に遭遇した時の恐怖心と猜疑心と

嫌悪感しかなかった。死ねばいいのに。

どす黒いオーラがアレの周りに漂っていたの。

仮にも、接客のプロの筈なのに

そんなオーラしか出せないって致命的よね。

死ねばいいのに。

それにあの男の体臭と口臭。

人類を拒む為、寄せ付けない為に

体から生成された天然の防衛手段の一つよね。

絶対この職種には向いていないわ。どちらかというと

暴力団とか、やくざとかに向いているわね。

死ねばいいのに」

3回も言うアリサ。

 

「あんなモンいずれ死ぬじゃろ

恐らくわしよりも先にな。

あの男は体の内部はボロボロだと思うしの

わしはもう少しここで遊んでいくが

アリサは大分疲れているみたいじゃのう」

あんなモン呼ばわりである。

自分を首にした男だから仕方がない

それに、アリサの毒舌を聞き続ける内に

それが伝染ってしまったのであろう。

 

「ううー、アリサもう部屋に帰るー喋り疲れたー」

脳をかなり使ってしまった為、話し方も弱々しい

 

「うん。そうした方が良いよ。オーナーの臭いは

健康な人体を蝕むからね。しっかりシャワーを浴びて

落とした方が良いよ。

そして少しでいいから寝た方が良いよ」

八郎がアドバイスする。

 

「そうじゃの、奴の臭いは地獄の鬼も鼻を塞ぐ程じゃ。

しっかり洗え。

しかしアリサ、お主カッコ良かったぞい。またのー」

 

「うん。じゃあねー」

激しい戦いの疲れを癒す為

フラフラと遊戯室を出て、よぼよぼと自室を目指す。

と、そこに。

 

「パパ、20階のプラネタリウム奇麗だったわねー」

 

「そうそう、20階のプラネタリウム最高だったよ」

 

「わーいわーいw 20階20階w」

 

3人の親子である。どうやら遊戯室に向かってる様だ。

すれ違い様に偶然

20階にプラネタリウムがある事を話している。

アリサはその声を聞いてしまった様だ。

 

 このホテルは1階と、10階から10刻みで

50階まで色々な施設がある。

そして、54階は宴会場である。

10階は先程の遊戯室

そして

20階にどうやらプラネタリウムがある様だ。

もしや隠れユッキーは

それらの施設を全て見て貰いたいと言う

隆之の気持ちから生まれた物なのか? 

む・・となるとその施設には全て

足を運ばなくてはいけないかもしれない。

 

「ううー洗いたいけど

私、プラネタリウム行ってみたい・・行くか・・」

 

アリサは今、RPGで言う所の猛毒状態である。

だのに解毒せずに

そのまま次のダンジョンに向かおうしている。

決して褒められた物ではない。

だが、アリサの本能がきっとそこにも

何かがあると感じてしまっている。

この子はこういう選択を迫られた場合

必ずと言って良い程、より苛烈である方を選択する。

それが彼女の信念。

 

 これは極限まで自分を追い詰めてから

山豆いやままめ等で体力を回復させると

一気に強くなるという設定を

ドラゴンキューブというアニメで知っている為である。

困った事にもしかしたら私も・・

これで強くなれるのでは? と思ってしまっているのだ。

 

「これが終わったら絶対洗うから

もう少しだけ堪えてくれよ? 私」

 

こうなった彼女は止まらないのだ。

ならば・・行くがよい

納得いくまで己が瞳に焼きつけよ。

 

施設は宿泊客なら完全無料で24時間営業である。

早速行って見る事に。

10階のエレベーターから20階を目指す

丁度半分位行った所。15階で何かを感じるアリサ。

 

「ん? 何かしら? 何か感じる? 

今16階かー、少し前なんだよね。んーまあいいか」

深く考える前にチーン。20階に到着。

 

分厚い両開きのドアを開けて中へ入ると

薄暗い部屋に椅子が幾つも並べてある。

既に数名の客も座っている様だ

そして天井には、夜空の様な空間。

アリサは、近くの椅子に座りリラックスする。

ポワン

投影機がオリオン座を映し出し、下にその星座の名前が。

 

「成程。あっ、あの星座見た事ある。

こんな形でオリオン座なんだね、

縦にした鼓みたいなのにね

でもこうしてるとなんか眠くなるー。ふぁー」

 

ポワン ポワン

次々と星座が現れては消える。ふと右上の方を見る。

すると浮かんでは消え別の星座が現れるという

ルールを無視し、独立して少しずつ、だが確実に

ポツポツと一つずつ星が増えている。一体何であろうか?

よく見てみる。すると・・なんと! 

少しずつ何かの形になって行く。

頭の上に丸い耳が2つついたオーナーの様な顔。

星達が、光が! ユッキーを形作っているではないか!

これは正しく隠れユッキーである。

流石にその下に名前は書いていない。

 

ここはプラネタリウム

小学生も学習に利用しているのに

こんな偽者を見ては間違った知識を得てしまう。

いや、それ以前に幼く尊い命を削られてしまう。

何とかしなくては!

 

「えっ? まさかこれは! く・・脳が痛い。でも!」

パシャリ

消える前に何とか撮影成功。

しかし、アリサの脳にも大きいダメージが残る。

 

「こ、このホテル、こんな事もして来るのか。

確かに写真だけとは言っていないもんな。

あんなのマジックで塗り潰せないじゃない。

あれ?・・なんか頭がズキズキする・・

あいつを消さないとみんなにも被害が出ちゃうわ。

でも、一体どうすれば・・

あの機械をぶっこわ・・うーん流石に駄目よね・・」

 

「はい、お客さんこれで終わりよ。また来てね!」

アリサの思考を係りの人に遮られてしまう。

 

「え? でも、悪魔がまだ・・」

 

「悪魔座なんてないわよ? 大熊座と勘違いしてない?」

 

「はい、そうでした」

(仕方ないか、部屋に戻って考えなくっちゃ)

 

「楽しかったねー。あれ? 何か頭が痛いんだけど

・・どうしよう。そうだ、40階に植物園があるらしいから

そこでゆっくり休もうかしら?」

 

「そうしましょう。僕も何だか足がガクガクするよ・・」

 他の客達も、ユッキーをぼんやりと視界に入れたせいか

色々な症状を訴える。

恐らくユッキーとして認識出来ていなくても

視界に入っただけでその悪魔は人を蝕む様だ。

ただ、植物園に行けば治るかも知れないと言うのだ。

 

「何々? 40階に植物園かー。

少し寄り道になるけど行ってみよう」 

アリサも客達の後を付いていく事に。

 

ここまでお読みいただきありがとうございます

次週の木曜に次を投稿しますが

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なぞなぞ

こんにちは 今回はなぞなぞを出します

 

最近思いついた中でもかなりいい問題だと思っています

ではいきます

なぞなぞ好きな夫婦から生まれた赤ちゃんが

 

 

f:id:magisya:20200301001024j:plain

「ばぶぶぶー」

 

 

 

と言いながらこれを渡してきました

「あらあらこれは・・成程ね。流石私の息子ね」

 

「どうしたんだい? 母さん」

 

見てよあなた!この子まだバブーしか喋れないからって

こんな暗号を私に出してきたのよ

言葉を覚えるよりも先に平仮名のも書けるようになるなんて・・(涙)

よしわかったわ! やってあげる」

母親はこのメッセージに気づいたのでしょうか?

何かをやる準備をしています。

そして、一体赤ちゃんは何を言おうとしているのでしょうか?

 

答えは次回です

 

私の書いている小説です

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穴埋め問題 答え

こんにちは この前の問題の答えを書きます。

 

妻「あのねビックリするかもしれないけど

この○○○○○○○のシステムのアイデアね私が考えたの」

 

夫「え? このシステムを考えたの

○○、○○○○○オラビックリしたぞ」

 

妻「あなた・・急に言葉使いが変わってこっちこそビックリしたわ

まるで孫悟空みたいな話し方になったわよ!」

 

 

こたえは

まりおめえかあ

当てはめてみます

 

妻「あのねビックリするかもしれないけど

このマリオメーカーのシステムのアイデアね私が考えたの」

 

夫「え? このシステムを考えたの

真理、おめえかあオラビックリしたぞ」

 

妻「あなた・・急に言葉使いが変わってこっちこそビックリしたわ

まるで孫悟空みたいな話し方になったわよ!」

 

 

1 程良い難易度

2 解き終えた後、成程と思える答え 

3 綺麗にまとまっている。

4 123を含んだ上での答えの文字数が長い

5 答えの単語が、現時点で流行っているものではなく

ずっと在り続ける物 下ネタでないもの あまりに浮世離れした単語でないこと

 5か条で考えると

 

5は満たせていないですね。

マリオメーカー

人気ソフトですけど

ずっと在り続けるかと言われると断言できません。

くどいかもしれませんがこの5か条は毎回書きます

 

 

 

ここまでお読みいただきありがとうございます。

 

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穴埋め問題を出します

こんにちは 今までなぞなぞの作り方みたいなものを

書き続けてきましたが

そろそろこのブログで本格的に問題を出していきます。

 今までの作り方の説明で使用していたなぞなぞは

すべて過去に制作したものでしばらく作っていません。

ですがあまり過去に頼っていても

脳がさび付いていくと嫌ですので新しく作りました

その証拠というわけでもないですが、5か条の5番目の

いずれ廃れてしまうであろう最近はやっている単語をなぞなぞにしています

ではいきます

 

ある夫婦がとあるWii U用のゲームをやっています。

そしてこんな会話をしています。

 

夫「このゲーム色々なステージを遊べて面白いなあ

しかも毎日増えてくるんだもんな

こんなシステム誰が考えたんだろうね?」

 

妻「あのねビックリするかもしれないけど

この○○○○○○○(△△△△△△△)のシステムのアイデアね私が考えたの」

 

夫「え? このシステムを考えたの

○○、○○○○○(○○、○○○○○)オラビックリしたぞ」

 

妻「あなた・・急に言葉使いが変わってこっちこそビックリしたわ

まるで孫悟空みたいな話し方になったわよ!」

 

さて○の中には、全く同じ7文字が入ります。

ですが、2つの違いがあるとすれば

ひらがなとカタカナで書かれている違いはあります

ですが発音は同じです。

あと  で区切られていることにも注目して下さい

そして()の中の記号△はカタカナで○はひらがなで

表記されるものとして考えてください

それも含めて ○ の中を同じ発音になるように埋めてみて下さい。

問題文をよく読むと夫婦は何のゲームをやっているのか

見えてきませんか?

 

もしそれで答えを見つけても全然オッケーです。

では次回の記事で答えを書きます。」

 

1 程良い難易度

2 解き終えた後、成程と思える答え 

3 綺麗にまとまっている。

4 123を含んだ上での答えの文字数が長い

5 答えの単語が、現時点で流行っているものではなく

ずっと在り続ける物 下ネタでないもの 

あまりに浮世離れした単語でないこと

 

くどいかもしれませんがこの5か条は毎回書きます

 

さっきも言いましたがこの問題は

上の1234は満たしていますが

5は満たしていません

 因みにこの五か条コピペして検索してみたら

魔技者流 なぞなぞの作り方 上級 - magisyaのブログ

の記事が一番上に来ました(2020年3月14日10時現在)

まだブログを始めて1か月ちょいの新参なんですが。

・・まあどうでもいい事ですが・・

一応上の記事に5か条の事を詳しく書いてあります。 

自分はこの五か条を守るようになってから作ったなぞなぞは

あまり批判を受けていません

 

ですが、なんか物足りない気がしてきたというのもあります。

 

やはり批判を受けて

 

「うわー自信あったのに駄目だったかー

よし今度は批判を受けないように工夫してやるぞ!」

 

というのが無くなってしまい

張り合いがなくなってしまったのかも?

これを作った本人が言うのもあれですが

なぞなぞは、やはり楽しく法律? に縛られず自由に作る方が

楽しいのかなって思う時もありますね

だらだらと愚痴を書いてしまいましたすいません。

 

ここまでお読みいただきありがとうございます。

 

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