magisyaのブログ

小説となぞなぞを投稿してます

時腕立て伏せ

「ジャジャジャジャーン! では、答えを発表します!」

何故か得意げに話す竜牙。

「わくわく」

「ドキドキ」

「答えは! トライアスロンのハシゴです」

ぬ? トライアスロンとは、スイム、バイク、ランの3種目を一度にこなすあれか? それを飲み屋のハシゴをする如く渡り歩くというのか? な、何と言う体力……! これはいくらアリサでも分からないな。

「え!? トライアスロンってさあ、水泳してから次に自転車で走って、その後マラソンって奴でしょ?」

「そうです。詳しいですね」

「うん、それをやってる男の子に会った事があって……でもどれだけの距離を泳ぐとかは詳しくは分からないけどね」

「それなら私の得意な【アイアンマン・ディスタンス】で説明しますと、スイム3.8km・バイク180km・ラン42.195kmです。他にも幾つか種類がありますが、一番長いのが今説明したアイアンマンで、他にもそれより短いミドル・ディスタンスとかショート・ディスタンスとかあるんですよ。

一番短い距離なのがショート・ディスタンスで、スイム0.75km・バイク20km・ラン5kmと初心者でも挑戦できるものもあります」

「へえ、私でも死ぬ気でやれば出来そうな距離ね」

トライアスロンをする幼女。なんかかっこいいな。しかし750mも泳げるのかアリサよ? 25mプールでも15往復だぞ?

「そうですよ! 頑張って小遣いを貯めて挑戦してみては?」

「えっ? お金かかるのぉおおおおおおおおおおおお怒?」

ほう? 中々の伸ばしだ。彼女にもその才能が? いや……まさかな……

「ガハハハw それはそうですよwただで出来たらどれだけ嬉しいか……参加費が、そうですねショートディスタンスが15000円位で、ロングにもなると4万円位になりますね。それにバイクも自前ですし、移動中に飲むウォダーインゼリー等も自分で用意するんですよ。全部用意すると参加費込みで初回は30万は掛かる筈ですよ」

「うー、お小遣いもお年玉も総動員しても5年はかかるんじゃないかなあ」

「でもすごい良い経験になるとは思うんですよね。トライアスロンと聞いて、ちょっと大変そうだなって思う方も、ショートからならいけると思うんですよね。そこから徐々にランクを上げて行けばいいんですよ」

「例えショートでも一度でもやれば、

「俺トライアスロンやった事あるんだぜぇ!」

って言えるんだもんね。詳しく知らない女の子なら

「すごーい! かっこいい!」

ってなるよね♪」

「そうですよ。やった方がいいですよ! あ、そういや得意では無くて得意だった、ですね……今は恐怖であのレベルは出来ていませんから……」

「くよくよする刑事さんなんてかっこよくないわよ!」

「そうですね。なんか気弱になってしまって……その言葉で何か元気が出ました!」

「その意気よ! でも、それをハシゴって? まさか?」

トライアスロンって色んな国で開催していて、全部が同じ日じゃないんですよ。

大体9月から11月に行われてるので、その【ずれ】を利用し、その全てにエントリーし、開催日の早い順に出場し、終わったら次の国もしくは別の大会に参加するという事をしていました」

「贅沢なハシゴねえ……」

「そうですね。移動だけで給料もボーナスも吹っ飛んでますw]

「日本だけじゃないんでしょ?」

「まあ英語は喋れますし……例えば……アイアムアペンとか」

ほほう……彼はいつの間にか刑事からペンに転職していた様だ。

「凄ーい英語も全く喋れない中で、海外に行って己を鍛えているなんて……分かったよ……負けたわ……いいよ? 結婚するんでしょ?」

「何ですかそれ? いやいやしっかりと喋れますってww」

「しかし、サラリーマンのおじさんが仕事終わりに飲み屋をハシゴするのとはえらい違いねえ。

4回で16万円? それ以外の消耗品の費用も、交通費も自腹でしょ? 高額な趣味ねえ……そう言えば昨日ホテルで私に240円払っただけで苦しそうにしていたのも納得ね。でもいいお金の使い方だと思うよ! でも、良くそんな大会の開催時のずれの間隙をついてハシゴしようと思ったわね。

賢い上に体力もあるし……すごいわ感激した! 分かったわ……そこまで言うのなら良いだろう! 貴様と結婚してくれるわ!!」

「何ですかそれ? それでですね、4回目のゴールテープを切った時です。

意識が朦朧もうろうとして倒れてしまいましてね。あ、これは死ぬ。って脳裏によぎりましたねえ」

「その痛みが逆歯刀と同等の苦しみだったって事ね? 怖いわねユッキーって」

「そうですねえ……それからというもの怖くなってしまい、ショート・ディスタンスを1日3回までと言う制限付きでハシゴする様にしています。全く恥ずかしい話です……」

「あらあら? ハシゴする事自体は止めないの? でも刑事さんあんまり走り過ぎると寿命が縮むらしいわよ? あなたの命は私の命でもある訳。そこをしっかり理解して欲しいわ」

「ぬ? 私は刑事なんです。アリサさんの物だけではないのです。この命は、市民全員の為に使う事にしているんです。トラハシで己を鍛え、凶悪な犯人を捕まえる。不器用な私に出来る事と言えば……それだけです……!」

いつもにも増し眼力が違う。漢の私ですらかっこいいと感じてしまう。だがトライアスロンに拘らずに、近所のジムで鍛えるのではいけないのだろうか? 無駄な出費や移動に費やす時間を抑える事も大事だと思うのだが……

「はぁ~~~~~すごいなあ♡もうほんと結婚してくれないかなあ……」

「なんですかそれ? あっ鏑木さあん♡」

竜牙は、いつの間にか戻ってきたケイトと仲良くお喋りしていたアリサのママを見つけてうっとりし始める。

「あら? あんた竜牙刑事ね? なんかキモイわね近寄らないでね? こら! 離れなさいシッシッ」

ぬう? この状況は? もしや竜牙はアリサのママに心惹かれているのでは? 

……という事はアリサは竜牙に、竜牙はアリサのママが好きという三角関係が成立する事になる……複雑であるな……人間関係とは……

「そんな事言わないで下さいよお母さん」

そして何故かアリサの母親に対しお母さんと呼んでいる。更に何故か左頬をママに向けて突き出している。

確かこのミスは前回もやっていた筈だ……何故だ? 刑事が一度犯したミスを再びしているというのか? む! 違う! これは小学生が先生に話しかける時にうっかりお母さんと言ってしまうあの謎の現象にかかってしまったのか? だがそれだけでは頬をママに向けている行動の理由が思い付かぬ……ハッ! これはまさか、またあの掌底が欲しいという事か? 過去に、このセリフを吐いた後に光の速さの掌底が飛んできた。それを覚えていた彼はママがその言葉を覚えてくれている事を信じ一言一句狂う事なく伝え、条件反射で自分に掌底が飛んでくる事を望んでの事なのか? 掌底と言う名のご褒美を喰らい、再び快感を味わおうとしている……という事か……フム、中々頭のいい刑事だ。

だがその掌底のダメージが切っ掛けでユッキーのやられ、逆歯刀になった事をすっかり忘れている様だ。まあ、それを上回る快楽が待っているという事を本能的に知っているのか? 成程なあ……

 刑事と言う職業は、日々命を賭け、犯罪者を追う。そのストレスは尋常でない。それをいかに解消するかで刑事の寿命は決まる。

実際ストレスでリタイアする刑事も少なく無い。彼の場合ママの掌底がストレス発散のツールであり、長い刑事人生を続ける為の秘訣なのかもしれぬ。

因みに私のストレス発散方法は、のど飴の工場で、のど飴が材料から製品に完成していく工程全てを映してくれている動画を見る事だ。あれは良い。心が癒され、何故か私の武器でもある喉の調子も良くなる。

「もーお母さんじゃないでしょ? 全くww」

「すいませーんw♡w でもそんな事言わないで下さいよお母さんそんな事言わないで下さいよお母さん」

大好きな掌底が諦めきれず、切っ掛けの言葉である「そんな事言わないで下さいよお母さん」を連呼し悪あがきをするが、ママには気付かれなかった。

だが、見つめ合い、笑い合う二人。傍から見れば仲睦まじい恋人同士の語らいに見えてしまう。

だが、お目当ての掌底が来なかったせいか満面の笑みではないが、それでも楽しそうである。

「なによ……これ……なんなのよ!! ぐ、ぐああああああああ」

ぬ!! この憎悪は? みんな!! 危険だ! 今これを読んでいる携帯などの端末は出来るだけ遠くに投げろ! ば く は つ す る!

もしPCで読んでいるなら10メートル以上離れて床に伏せるのだ! ば く は つ す る ぞ! ここは……危ない!!    

    焔ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ焔

「ワタシノケイジサンニナレナレシクシテイル。タトエママデアロウガユルセナイ……モエツキロ!」

何と肉親に殺意Maxの焔を飛ばそうと言うのか? 止めるのだ! アリサ!!

    焔ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ焔

「ハアアアアアアアアアアアアアアアアアア」

業ッ!! ビュオッ

 さっきまで仲良く話をしていた筈の竜牙の心が、明らかにママにしか向いていない事に、全身から憎悪の炎を出し攻撃してしまうアリサ。

「きゃああああ?」

明らかにママに対して向けられた嫉妬の焔。ママはその焔に背後から焼かれる。

「どうしました? 鏑木さん」

「いえ? 何か背中が急に熱くなって」

ほほう……まだ未熟だったのか? 微熱程度で済んだ様だ。

「大丈夫ですか? 何があろうと私がいる限り守って見せます」

すりすり

背中をさすってあげる竜牙。アリサの思惑とは裏腹に更に親密になってしまった。

「何とか……ありがとう少し楽になったかも」

「いえいえ当然の事をしたまでです! でへへ」

「なんか鼻の下が伸びてるわよ? 気持ち悪いわね。離れなさい」

「え? そんな事言わないで下さいよお母さんそんな事言わないで下さいよお母さんそんな事言わないで下さいよお母さん」

何とか掌底をご馳走になりたいと必死の竜牙。そして、今しかないと、最後の賭けに出た。

「プ、あはははははwそればっかりw 竜牙? 同じ事ばかり言ってると心の牢獄るわよ」

が、ご褒美は頂けなかった……しかし、その必死さに思わず笑ってしまうママ。

しかし心の牢獄るだと? 何だその言葉は? 心の牢獄を動詞化したというのか? 何と言う事だ……まあよい。

「すいません……」

がっくりと肩を落とす竜牙。

「あ……ああ……竜牙さん……何で私を見てくれないの?」

アリサは初めての失恋を体験する。恋敵が母親になるとはな……悲しいなアリサよ!! だがママは竜牙の事を何とも思っていない。諦めるではないぞ? 人生はこういう事の連続だ。

そして、弱まってきてはいるが、強いオーラを放つ幼女に気付く2人。

「ひえっ? 何だか熱い様な気が……」

「痛い……背中が焼ける様に痛い……」

少しずつ室内の温度が上昇していく怒りの力が増幅しているのだ。

「室温暑いですか? 25度位に致しましょうか?」

「ああ。後、冷たいコーヒーも欲しいんだが……これでいいかい?」

「はいっ! 分かりました!! ダダダダッ」

竜牙から120円を渡され、元気一杯に買いに行く鎌瀬。更には【ダダダダッ】と、走り出す時に使用される擬音を言葉にしつつ走り出しているではないか。どういう訳か競技中よりも生き生きしていて、目がキラキラしている。元気一杯だなあ。もしかしたら彼はパシられる事を喜びとしている様にも感じられる。

着実に鎌瀬のキャラは、エリートキャラから後輩キャラに遷移せんいしつつある。

「あっそうだ!アリサちゃん、事件の話を聞かせて欲しい。なんかすっかり仕事の事を忘れていたよ……」

ママにうつつを抜かしていたドМ男から突然刑事に戻る。

「え?」

シュ―――――ン 

突然声を掛けられて怒りの感情が止まった。それと同時に室内の温度が安定する。

「ねえ現場にいたんだよね? 舞台の上で暗くなった時に何か気付いた事はあるのかい?」

「うーん。私ね、暗くなった直後、うっすらだけど司会の所に誰かが歩み寄るのを見た気がするの。

暗くて良く分からなかったけどね」

「え? それが本当なら転落事故では無く事件って事になるよ? そして、犯人は舞台上にいたって事だね?」

「そう、でも何か激しく争っている様には見えなかった気がするの」

「どういう事だい?」

「近づいた後、どういう訳かそこで止まっている様に見えたの。その後に何故か司会さんが、自ら落ちて行った様に見えたのよ」

「争っていないけど、落ちて行ったという事ですか? 何と言う不思議な事件だ……ムムムム? 一体どういう事なんだ?」

頭を抱え始める竜牙。

「普通そこまで近づいたら、何かしらアクションがあるよね?」

「駄目だ頭が回らない……そうだ! リラックスする為にちょっとお外で腕立て伏せ400回してくるので失礼」

控室の廊下に出て行く竜牙。そして……

『いーち、にー、さーん、しー……』

ぬ? 廊下から声が? どうやら竜牙が腕立て伏せを開始した様だな。

「あららら400回って凄いわね! やっぱりかっこいいわ」

幼少期の頃の早乙女が15万回であるから、375分の1程度の回数であるな。まあ、軽いウォーミングアップならその程度が妥当であろう。

しかし、恋は盲目であるな。明らかに能力不足で一時仕事放棄した人間にですら目をハートにして送り出すアリサ。本当に恋は盲目である。

「しかし元気な刑事だったな」

白川が、廊下に出て行った竜牙に聞こえぬようにアリサに囁く。

「理想の男性よねー。絶対私のモノにしてやるからな!」

「こんなにちっこいのに恐ろしい事を言うもんだ。あの刑事も飛んでもねえのに目を付けられちまったんだな可哀想に」

「いちいち小さい言うなー!」

『にー、さん、しー、ごー……』

「いやいやあんたを見てると小さかった頃の妹を思い出しちまって……可愛かったんだぜ?」

「ん? 急に褒められると調子狂うわね」

『じゅう、じゅういち、じゅうにい、じゅうさん……』

「だけど今はな……」

「ん? 何か気になるわね。詳しく教えて白川さん」

『しー、ごー、ろく、しち、ふぅ。変だなあ?』

「いいだろそんなもん」

「お願いお願い今日中に」

『じゅうさん、じゅうし、じゅうご……』

「なんでだよ!」

「だって性格上四六時中気になっちゃうんだもん」

『確か四六にじゅうよんだよね? じゃあ、にじゅうご、にじゅうろく、にじゅうしち、ふうふう』

「じゃあ気になっとけって」

「じゃあ今年中に何とか……」

『え? しじゅうにだっけ? いつの間に? まあいいや。よんじゅうさん、よんじゅうよん、よんじゅうご』

「駄目なもんは駄目だ」

「にじゅーん」

アリサは相当落ち込んでいる様だ。

『にじゅういち、にじゅうに、にじゅうさん……何かおかしい。いや、おかしくないおかしくない!』

「何だよその落ち込み方! 気持ち悪いな」

「だって本当に落ち込むと人間誰しもそうなるよ?」

「そうなのか? しゃあねえなあ……分かった話してやるよ」

「センキュー」

「何で急に英語なんだよ!」

『せんじゅう、せんじゅういち、せんじゅうに……あ、もう400回終わってるや、600回もオーバーしてるよwしかも結構早くおわったな……凄いよ! 日々の修行の成果が出ているぞ! 今日も良く頑張ったぞ昇!! よし、少しリラックスして来たぞぉ!』

 竜牙の400階の腕立て伏せが無事完了した様だ。しかし何かがおかしいと思うのは私だけか? 数が上がったり下がったりしている様に思える。これは一体? 皆さんはこの怪奇現象の真相が分かったであろうか? まあ彼は満足しているのだから良いだろう。

しかし、腕立て伏せで心を落ち着かせる事が出来ると言うのは不思議だな。

筋トレは、交感神経が活発になり、リラックス効果が出る筈はなくもっと言えば真逆の行為の筈だが……彼がおかしくなったのは恐らく逆歯刀を戻す時に相当の命を消費したのだろう。それで頭が回らなかったという事にしておいて欲しい。

すると……

「うおおおおお。買ってきましたあぁあああぁ!!」

鎌瀬さん? 何で中に入ってくるの? 刑事さん外に居るでしょ? いい所なのに……邪魔よ!!」

「見えたんですけど、ついいつもの癖で! すいませんっっ!」

いつもの癖とは一体どういう事であろう? 

 

私の書いている小説です

リンク先はブログより4話ほど進んでいます。先が気になる方はご覧下さい。

https://estar.jp/novels/25771966

 

https://novelup.plus/story/457243997

 

https://ncode.syosetu.com/n1522gt/

トラハシの謎

「ちょっと待って? 何かの略よね? トラハシって」

「はい」

「じゃあ当ててみるわ。答えは言わないで?」

「はい」

「強い動物の虎にぃ、渡る橋って事じゃないわよね?」

「ですね」

「トライアングルのはしっこ!?」

「1ミリも合ってないですね」

「じゃあトランクの中に橋田蘇我子?」

「1ミクロンも合ってないです。突然どうしたんですか? 有名脚本家さんをトランクに入れてどうするんですか?」

「……運搬?」

「運搬って……人をトランクで運びませんよ……エスパー佐藤じゃあるまいし。人力車とかタクシーとか別の方法で良いと思いますが……頭でも打ったんですか?」

「異常は無いわ、でも、受付でも噂聞いてたし、予選の人物名当て問題でも出てきてぇ、更に私にだけTシャツくれなかったのもあって頭にこびりついてるのかな? だとすればトラックの中の橋田蘇我子?」

「いや違います。そもそもハシは、橋田蘇我子さんではないんですよ」

「ちょwヒントは無しって言ったでしょ?」

「あっ! しまった!」

「もう! 気を付けてよね! じゃあトラックは合ってるって事ね? うーんとトラックの中の橋本?」

「なんですかそれ? 私は、それを4回やったんですよ? トラックの橋本を4回目ってどういう状況ですか? 訳が分からないですよ」

「でもトラックは合っているんだからあ……トラックの端っこ?」

「すいません。トラックも違うんです……」

「ちょwwwそれを先に行ってよwwwおっちょこちょいの刑事さんもかっこいい! 結婚して!」

「はあ? なんですかそれ? トラックじゃないって事を教えたらそれがヒントになってしまうと思いまして……」

「もう♡分ってる癖に♡でも、そういう気づかい良いわよ♡じゃあトランプの橋を渡る?」

「危険すぎますよ! 私の体重を支え切れませんって」

「トランぺ大統領と橋元竜太郎総理?」

「違いますね。やっぱりヒント言いましょうか?」

「優しい~ん♡でもせっかちさん♡まだ早いわ♡でもそんな菩薩の様に優しい刑事さんも大好き♡結婚しよ?♡」

「なんですかそれ?」

「でも私もね、去年の4月に推理クラブの副部長に任命された程の女なのよ? しかも、6年生が4人もいた中でよ!? そんな私がヒントなんかに頼らない!」

「それって凄いんですか?」

「……うーんまあ良く考えたらそうでもないわ! 所詮小さい田舎の小学校の1クラブの副部長だし。そこまで凄くは無い。

それでも誇りに思っているわ!」

「ぬう……! なんかかっこいいっす」

「でしょ? ウホホッ。じゃあ結婚しよ?」

「なんですかそれ?」

「でも部長は、何とまだ弱冠4年生なの! 凄い推理力、洞察力で、この私ですら及ばない。

悔しいわ……だから彼を抜く為にも、そいつを証明する為にも……ここで諦める訳にはいかない。

そうよ、推理の糸口はまだ途絶えてないんだ!」

「分かりました。今の言葉ちょっと感動しました! そういうチャレンジ精神が大事なんですよね! 彼を超える為にも続けて下さい!!」

「うーんと……トランプの橋本」

「全然違います。その程度の推理じゃあさっき言っていたかっこいい台詞が台無しです。 

そうですね。一旦橋本から離れて下さい」

「そういえば橋本って響き。私の頭にずっとこびりついてるな。ホテルでそんな名の犬がいたからか。

確かそいつを探してた時に名前を呼んでいたら、人間の橋本さんに紛らわしいって叱られたもんなあ」

「ああ、いやしたねそういやそんな名前の犬が。ホテルのオーナーさんのペットでやんしょ?」

「オーナーさんなんて大層なもんじゃないけどね」

「貫禄のある立派そうな方だったじゃないですか?」

「えー? あんなもん巻き〇そだよー口も臭いし醜いし年老いてるし太ってるし息も臭いし2頭身だししわくちゃだし口臭も酷いし頭も悪いし息も臭いし」

酷い言われようである。

「そうなんですか?」

「そう! 犬に人間の名字を付けるような人間だよ? 早く逮捕してよ!」

「残念ながらその位では逮捕出来ないです」

「でも存在自体がスメハラだよ?」

「スメハラ……スメルハラスメントですね?」

「正解! 一発正解って凄い!」

「そうですか? ですがそれも逮捕は無理ですよ」

「でもあいつ銅像に魔力を送り込んで、人を苦しめてたよ?」

「そういう非科学的な事は多分無理だと思いますよ」

「なんでー? 腑に落ちないよー!」

「まあこの際オーナーの事は忘れて下さい。話が脱線してるっす。いいっすか? アッシが出来そうな事でやんすよ? アッシは、そのトランプの橋本……? と言う行為は4回も出来やしやせんぜ?」

「あら? 急に話し方がアッシキャラになったわね。その心はなあに?」

「ヘイ。これは読者を飽きさせない為のマル秘テクニックでやんす」

「ど、くしゃ……? 何それ? 刑事さん! 詳しく聞かせて欲しいの!!」

「知りやせん」

「ふーん。じゃあトランポリンで走る」

「それ、イメージ出来ないっす。あれは跳ぶもんすよ? どうやって走るんでゲス?」

「じゃあトランポリンで跳ねる橋田蘇我子」

「あー……戻ってやす。それはかなり戻ってるでゲス。アッシが出来る事でやんすよ?

橋田蘇我子は捨て去って下さい」

「ぽーい」 ╯⌒ 

         橋<ぅぇ? うぁつぁすぃぐぁくぃえ……る?

         田

         蘇

         我

         子↓ 

         〇

         橋<いやどぅあ! むぁだ消えとぅあくぬぁい!

         田

         蘇

         我↓

         〇

         橋<沈む……奈落ぬぅぁるぁくぅぬぃ……

         田

         蘇↓

         〇

         橋<! むぁだ……つぅつぁえつぁい事ぐぁある!!

         田

         蘇

         我↑

         〇   

         橋<駄目どぅあむぅえどぅあ!! っうぉすぃぬぃはくぁてぬくぁ……

         田

         蘇↓

         〇

         橋<かずきえりなちゃん助くぇてー 

         田↓

         〇

         橋<角野タクローすぁん助くぇてー

         〇

         〇ヒューン…………ゴン♪ 

「お、しっかり名前捨て穴に捨てた様でやんすね。で? まだあるんでやすか?」

突然であるが説明しよう! 名前捨て穴とは……ぬう……考えてみれば誰にでもこの名前から容易に想像がつくな。なのでやはり説明は止めよう!! 普段ならば説明する事で文字数稼ぎを行いこの小説をフォローしていたが、高音様が登場されて以来身心と文字数的にも余裕が出てきた為にこんな舐めプをしている。

私も所詮人間であるという事だ。余裕が出来れば休息する。無駄な体力を使わずに、後に来るクライマックスに向け力を蓄える時期なのだ。全てに気を張り続ければプツンと切れてしまい元に戻れぬからな。

「これならどう? トランぺ大統領の橋を渡る?」

「違いやすぜ? それ、大統領を橋にして渡るって事でゲス? かなりの大罪ゲスぜ?」

「トランペットとはしゃぐ?」

「違いやす」

「トマトとラー油とハムとシーチキン?」

「違いやす。かすってもいやせんぜ……でもそれらをサンドウィッチの具にすると中々いい料理になりそうでゲスね」

「むーおっかしいなあ」

「もう諦めちゃあどうでやすか?」

「やだ! もっと考える!!」

「あんさんも頑固でやんすねえ。……しかし、疑問に感じたんでゲスがあんさん本当に昨日のホテルの事件の真犯人を見抜いた人でゲスか? これまでの言動を見る限り、姿形は確かに同じでゲスが、全く中身が入れ替わっちまった別人に見えるでやんす」

竜牙の勘は正しかった。今のアリサは正常でない。恐らくこれは、大好きな男が目の前に居る為に鼻の下が伸び切ってしまっているアリサは、まともに頭が回らないのかもしれない。

「そんなあ♡酷い♡でもそんな疑いの渋ーい表情も素敵! そうだわ! 結婚しよ?♡」

「なんすかそれ? で? まだやりやすか?」

「やる! ……トッキーとラララオウと……は……ハ……ハートーと……後は……シンシン!」

「惜しい! 実に惜しい! 違う意味で惜しい!! これはアッシもピーンと来やしたぜ?

あんさん今、漫画のトクホのケソの4兄弟人で統一しようとしたんでやんすよね?

その漫画アッシの愛読書で、全巻持ってるでやんす。トッキーとラララオウって聞いた瞬間

もしやと思いやしたが……ハートーとシンシンはその作品に登場こそすれどトクホ4兄弟ではないんでやすね。

これは中途半端でやんす……確かに頭文字は合致してやすが……非常に残念でやす」

「うん、4兄弟を一緒にまとめて言う事は出来なかった……ケソシロウとジョギでコンプだったのに……悔しいよお……ハソシロウとショギに改名しないかなあ……武論尊悟空に抗議の電話してみようかしら……」

「でやんすねえ……これはアッシも悔しいっす。アッシはね? 読んでく内にラララオウに近づきたいと言う一心で始めたのが筋トレなんでやんす。

そのおかげで今は刑事になれたんすよ。まだありやす?」

ムのンドセルなど壊してまえ」

「む? 中々面白いですけど違いやす」

「おいおいさっきから聞いてりゃあよ、途中からトラハシのあいうえお作文になってねえか?」

白川がアリサの変化に対し突っ込む。因みにあいうえお作文とはお題、今回の場合はトラハシであるが、それを決めてト、ラ、ハ、シ、が頭文字に来る文を作る遊びの事。

 しかし、遊びとは言えども侮ってはいけない。お笑いの舞台では、見事にそれを駆使し

大勢の目の肥えた観客から笑いを取る一流もいるのだ。

「そう言えば最初はトラとハシで分けて言ってやしたが、途中からト、ラ、ハ、シそれぞれが頭に来る様に答えていやすねえ。どうしてでやんす?」

「2文字ずつじゃ物足りなくなったのかもしれないわ」

フム、いつの間にかアリサと竜牙の二人は最早答えに拘らず、仲睦まじく言葉遊びを堪能している。

そんなのどかなシーンであり、皆次はどんな答えなのかな? と推理しつつもそれを楽しんでいる。

竜牙もかなりの年の差ではあるが、アリサの猛アタックに折れて本当に結婚してしまいそうな勢いであるな。

そんな中、一人だけ顔面蒼白青の男がいる。

その男とは、3番の腕章の鎌瀬犬吉であった。何があったのであろう?

「ね、ねえ、皆気付いているかい? この子、引き出しが凄いんだよ……何で……こんな小さい体のどこにこんな……末恐ろしいよ」

鎌瀬が素直にアリサをほめる。

鎌瀬さん? 小さいは余計よ? でも段々乗って来たわ! じゃあ次行くわよォ!

トンビと雷鳥と隼と四十雀しじゅうからをジャンピングキャッチ?

「上手い事鳥でまとめやしたねえ。座布団1枚でやんす。でゲスが、そんな優れた動体視力は無いでやんす」

「座布団一枚ゲットォ! じゃあ早速この上に刑事さんと一緒に座ろうね♡」

「何言ってんすか? で、次は?」

「虎とライオンと、は……ハ……橋本と獅子を倒す?」

「今度は猛獣でまとめようと頑張ったんでやんすね? その努力は感じ取れやしたが、橋本はトイプードルで猛獣じゃないっすよ? それに一話を見ていない読者さんは、橋本の事をただの人名が混ざっている様に見られてしまいやすぜ? それにライオンと獅子は同じでやんす。

折角前半は良かったのに、後半で台無しでやんすよ?」

「ど……くしゃ? さっきも聞いたけども刑事さんは一体何の事を言っているの?」

「忘れやした」

「へえ、でもね刑事さん……は、で始まる物ってあんまりないのよねー」

「泣き言を言っても無駄でやんすよ? それともそろそろ答え行きやしょうか?」

「ちょw♡その心遣いは優しいし、嬉しいけどぉもっともっと考えてからぁ♡あは~ん結婚したい!」

「なんすかそれ?」

アリサは諦めが悪い。ここまで引っ張る必要性は皆無。

そもそもこのトラハシと言う言葉は竜牙が勝手に作った単語で、答えは竜牙本人以外知らない言葉だ。その答えを知った所で辞書にも出ていない言葉。それを知ったところで達成感も無い筈なのだが、彼女自身が価値があると決めた瞬間に、その答えの価値は急上昇する。

「じゃあに角イフスタイルを展させ展させたい」

「あながち間違っていないすが、具体的じゃないでやす」

「具体的ねえ……鶏肉とライスとハヤシライスとシュウマイを一気食い?」

「ライスとハヤシライスが重複してるでやんす」

「厳しいわねえ……」

「そういう問題じゃないんでやんすよ? あんさんが正解を言ってくれれば終わりなんでやんす。

何でこんな簡単な略語を気付けないのか不思議っす。まさか敢えて遠回りしているんすか?」

負けず嫌いのアリサの炎に油を注ぐ竜牙。

「簡単って言った? これを簡単って? 相当難しいよ? あはーん結構私の心は傷ついたわ。お詫びに結婚して♡」

「何言ってんすか? で……まだ考えるんすか?」

「当たり前でしょ? この際読者なんて置いてきぼりにしてやるんだ!

ついてこれる奴だけついてくればいいのよ!! 脳みそを絞りきってでも答えて見せる」

「かっこいいでやんすねえ。しかし、読者って何でやす? でやんすが読者なんてって言い方はなんとなくいけないと思うんでやすが……それにしても読者って響き。聞けば聞くほどに尊く最高にかっこいい響きでやんすね」

「乙女の秘密よ!」

「そうでやすか……すごく興味あったんでゲスが……」

「え? 乙女の秘密に興味があるだなんて……じゃあもう私達結婚するしかないのね……!」

「なんすかそれ? じゃあ次の回答どうぞ」

「おい刑事さん! 大喜利の司会みたいになってるぜ?」

火村が突っ込む。

「気のせいでやんすよ。では、続きお願いしやす」

ロッコに乗るンヴォーを交い絞めして留める」

「グッ……ガハハハハハハハ」

このネタがなんと竜牙のツボに入った!

「あらあら……初めて笑ってくれたね? アリサ嬉しい♡やっぱり笑った顔が一番素敵よ♡じゃあ、結婚……しようか?♡」

「ひいひい、な、何すかそれ? 面白いけど違うっす」

「むー笑いを取れたのに違うのか、厳しいなあ……でもやっぱり人を笑わせるって楽しい物ね♪」

緩やかに、しかし確実に、趣旨が変わってゆく……

「では次の回答どうぞ」

賊とンヴォーを交い絞めして留める」

「ググッ、ガハハハハハハハハハハ」

「あ、また笑ってくれた♡」

「ひいひい……羽交い絞めがツボなんですねアッシはw羽交い絞めはどうか禁止でお願いしやす」

「ちょっと♡そんなの酷いわw私、もっともっと刑事さんの笑顔が見たいのに羽交い絞め禁止令出すなんて♡」

「ですがね、羽交い絞めは答えにはならないんでやす」

「あらヒントだった訳ね? さりげなくヒントを出してくれる刑事さん大好き♡絶対結婚しようね♡」

「なんすかそれ?」

「羽交い絞めが禁止となるとちょっと難しいわねえ。でも考えなきゃ……部長に笑われちゃう……」

「そんなに賢い部長さんなんでやすね?」

「うん、悔しいけど本の読むスピードも速いし14ヶ国語を操れるし、しかも私より一つ若いのよ。

優しいし紳士的でスポーツ万能で末恐ろしい人よ。でも、幸いイケメンと言う程でもないのよね」

「安心したよ。顔までよかったら引くよ……因みに14ヶ国語ってどの国の言葉だい?」

安堵の表情で聞く鎌瀬

「えーと確か、日本語、英語、朝鮮語ヒンディー語、ロシア語、フランス語、ドイツ語、アラビア語ベンガル語、第1宇宙言語~第6宇宙言語よ」

「はへー宇宙語って6種類しかないんだぁあ……もっとあるとおもってたぁあ……」

もっと突っ込む所はあると思うが……

「いえ? 800を超えるわ。これから全部覚えるって」

「ほひょ? ほぽー、そうか、くれぐれも、頑張って、欲しい。陰ながララ、ラ♪応援するるん♪」

スケールの大きさに打ちのめされたのだろうか? 突然おかしな言葉を使う鎌瀬

「では次の回答行ってみやしょう!」

リプルイトニングケーンステム」

「知ってるカタカナ語を並べても駄目でやすよ」

「じゃあこれは? リケラトプスンフォリンクスは……ハ……パテラノドン祖鳥」

「ハで始まらなきゃ駄目でやんすよ? パテラではなくプテラでやんすよ? ノーカウントでやんす」

「きびちい(T_T)」

「そろそろ室内の皆さんも飽きてきてやすぜ? どうしやす?」

「まだまだぁ! ロンボーンッパープタール」

「綺麗に楽器でまとめやしたねえ」

「で? 正解?」

「いいえ? もっと真面目に考えて下せえ」

「スパルタな刑事さんね♡アリサ頑張る♡」

「じゃあ次の回答どうぞ」

ラブルなんてックで乗り切るイパー米刑事」

「まあそのそういう時もありやした。ですがねこう見えて12年刑事やっていやす。

あの……アッシそんな新人に見えやすか?」

「フレッシュよ?」

「そうっすか? なんか嬉しいっす」

「じゃあ結婚……」

「なんすかそれ?」

「最後まで言わせてよ♡もう♡」

「じゃあ次でやんす」

んちとヴで滅した世界を理する最強の刑事! その名も竜牙昇!!」

「そうありたいでやすがとんちなんてやった事は無いっす。いっつも給料前の家計はピンチなんすけどね」

「まあ、お上手よ? とんちとピンチが掛かっているおしゃれなとんちじゃない。

フム。よろしい! 褒美として、この私を嫁として取らせよう」

「なんすかそれ? じゃあ次をお願いしやす」

政令ムサール条約、は……ハ……村江の戦い類憐みの令。やったぁ言えたあ♡」

「今度は歴史年表に出ている物で統一しやしたね? なかなかやりやすねえ。では次の回答頼みやす」

「うーん何があるかなあ?」 

 その時! 名前捨て穴から不気味な音が響く。

    ΦゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴΦ

        ポン ⌒〇←名前捨て穴の封印のフタ

         ξ〇ξ

    ΦゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴΦ

         橋<ぬぅっ!

         〇

         橋<むぁだ終うぁわらぬ

         田

         〇

         橋<うぁつぁ世間すぅぇくぇん鬼嫁おぬぅいゅうぉむぅえばかりじょのいこ

         田

         蘇

         〇

         橋<だぐぅあ私はうぁくぅいるぅあめぬぁい

         田

         蘇

         我

         〇

         橋<私は……くぅぁえってくぃつぁ!!

         田

         蘇

         我

         子

         〇

       ЖジャーンЖ

 まずいな……名前捨て穴の封印を解き、蘇我子が復帰してしまった様である。

これではアリサの回答にも影響が出るやもしれぬ。

意料理はーメンの蘇我子です。っかり者の女の子です」

「戻ってやすぜ? 蘇我子しっかり捨てたんすか?」

「あら? おかしいわねえ」

「ちゃんと捨てて下せえ。ただ捨てるだけじゃなくしっかり2重の封印を施さなくてはいけやせんぜ?」

「でも蘇我子は何も悪くないんだよ? 逃がしてあげよ?」

「そうっすか分かりやした。今回だけでゲスぜ?」

「さあお逃げ!」

         橋<うぉんくぅいるぞつぃぃすぅわきもおぅすぅむうぇよ……!

         田

         蘇

         我

         子

         蘇田橋<ペコリ     

         我             

         子    

         ↓

         蘇田橋<ペコリ     

         我             

         ↓     

         蘇田橋<ギロリ……!     

         すうっ       

そして蘇我子は去って行った。しかし、彼女は最後にアリサを睨んでいる様にも見えたが気のせいか?

「じゃあねー! 一礼して去っていくなんて礼儀正しいわねー。でも小さいは余計よー」

蘇我子を逃がしてよかったんでやすかねえ? またあんさん使いかねないでっせ」

「大丈夫よ。で、そろそろ正解でしょ?」

「そういう問題じゃないでゲスよ。数を言ったからって積立式で正解が現れるシステムなんてないんでゲスから……どちらかと言うと、トランポリンの方が近いっす」

「あー勝手にまたヒント言って! そういう所があるから結婚したくなるんだよ? 責任取って♡」

「なんすかそれ?」

「でもヒントがあってもムズイよー。トランポリンじゃないのよね? 跳ねるとか飛ぶとかの意味なのかなあ?」

「まあそんな感じです。それをやった後、下顎が外れくるりと回って嵌り直した時と同じ位に死ぬかと思ったんでやす。

そこをしっかり踏まえた上で考えて下さいよ」

んだりンニングしたりったり走したり?」

「ランニングと走ったりと疾走したりは同じっすよ? ですが惜しいでやんす。この路線でやんすう!」

「飛んだり楽したり走ったり瞬間移動する?」

「アッシはエスパーじゃないんでやんす。敢えて言うならスーパーディテクティブっす」

「かっこいい!! ぜひ結婚してくれ」

「なんすかそれ?」

「いい加減に結婚してやれよ……」

白川の突っ込みが入る。しかし、その突込みはどうなのだろうか?

「あのね? 私って、外見は非常に大人に見えるし仕方無いけどぉ、年齢の関係でまだ結婚できないのね。お分かり? まあこの身長の高さだしねー。どこからどう見ても大人の女性にしか見えないけど、ね♪

……私はこのやり取りを彼と楽しんでいるだけで、本気じゃないんだから邪魔しないでね? 白川のぼ、く、ちゃん♡」

何とアリサは今までのプロポーズは遊びだったと言うのか? すっかり騙されてしまった……この娘! 魔性の女であるな!

「あ、ああ、そういえばそうだったな。色々とすまん」

突っ込む所が多すぎて全てを諦めた白川。

「でもどうしても答えが分からないなあ? トラハシ一体何の略なのかなー?

トラハシトラハシトラハシトラハシトラハシトラハシトラハシトラハシトラハシトラハシトラハシあー駄目だーもう出てこない……」

床にへたり込むアリサ。

「そうであってほしいよ……放っておいたらこのまま無限に出て来るかと思ったよ……

何でここまで色々な言葉が出て来るんだよ? 引き出しのバケモンじゃないかこの子……初めて聞く言葉もあった。

どんだけ知識があるんだよ? 僕はこんな奴に本当に勝てるのだろうか?」

大きめの独り言を言う鎌瀬

「ククク……うちのクラブの部長は、もっと凄いわよ?」

「ひいいいいっ……や、やめてくれよ……」

突然死角から目の前に飛来してきたゴキブリでも見るかの様な怯えた目でアリサを見る鎌瀬

もはや彼の中で、アリサと自分の立場が逆転してしまったのかもしれない。

そして、竜牙もしびれを切らしている。

「さあ。いい加減答え言いやすよ?」

「えー♡やだぁ♡」

「でもねぇ、余り粘ると読者さんに悪いっすよ」

「えっ? どくしゃ? なにそれ?! 詳しく!」

「死んでも分かりやせん。ですが、とにかく急に脳みそから湧いて出た言葉なんす」

「そうかあ、刑事さんがそこまで言うならここまでね。答え、聞いてあげようじゃない! ギブアップよ」

おお……あの諦めの悪いアリサが奇跡的に諦めてくれた!!

「わかりました、では答えは……次回発表します!」

「やったあ楽しみィ!! ……って次回ってなあに?」

「えーと……間違えました」

「なーんだそうよね? 急に変な事言うからビックリしちゃったw」

「これ……引っ張る程の事なのかなあ?」

鎌瀬の当然の様な疑問。

 

 

私の書いている小説です

リンク先はブログより4話ほど進んでいます。先が気になる方はご覧下さい。

https://estar.jp/novels/25771966

 

https://novelup.plus/story/457243997

 

https://ncode.syosetu.com/n1522gt/

竜牙登場

「どうも警視庁の竜牙といいます。今回の事件の話を聞かせて下さい」

刑事が遅れてやってきた。確か常に二人一組で行動する筈だが一人で来ている。トイレでも行っているのだろうか?

「あっ刑事さんアリサよ! また会っちゃったね。これも運命なのね♡? 私きっとまた会えるって信じてたわ。どうもアリサと申します。よろしくお願い致します! もしよろしければツイッターのフォローと、チャンネル登録といいねをお願いします♡」

この刑事は、アリサの憧れの男。彼のお陰で先程の真面目モードは一旦解除された様だ。アリサは、もし生えていたならものすごい勢いで尻尾を振っているであろう。

「え? ア、アリサ……ちゃん!? 突然どうしたの?」

竜牙を見て鼻の下を伸ばし始め、盛りの付いた動物の様に息を荒くし、色々なお願いを始めるアリサ。その様子にケイトが驚く。

「ああケイトちゃん知らなかったんだ? この子、あの刑事にホの字なのよ……」

ママが悲しそうにケイトに耳打ちする。

「そうなんですね……ホの字の意味は良く分からないですけど……」

アリサの様子で、ママの言った意味は分からなくても好きだという事を感じ取ったケイト。そして、何故か悲しそうだ。

「実際見るのは初めてだけど、かなりお気に入りみたいね。昔の私を思い出すわ……」

ママもかなりの情熱的な女性だったのだ。

「アリサさん? 急に何を仰っているんですか? でも昨日ぶりですね!」

「覚えてくれてたんだ♡う♡れ♡し♡い♡あっ♡そういえば喋り方は治ったみたいね。ママにどつかれた後、へひゃへひゃ言ってたのにw」

「そうなんですよ。あのご褒美……じゃない……掌底で顎がずれた後に、私のセリフの漢字部分に振られていたルビ振りが面倒過ぎて、早めに戻そうという話になって……」

「ルビ振りってなあに? それに誰がその話をしたの?」

「全く知りません。脳から突然浮き出た言葉です。それで車を呼ぶ為に外に出て行こうとした時ですよ。

ホテルの入り口付近を通りかかった時かなあ? 急に下顎が痛みだして……意志を持ったかのように口から外れたと思ったら、それが生き物の様に回転し、再び顎関節にピッタリ嵌まったんですよ」

「え? どういう事なの……?」

「あ、丁度いい所にスケッチブックありますね。ちょっと私に貸して下さい」

「いいけど、さっきからスケッチブック君大活躍ねえ! 持って来てよかったわw」

竜牙は、警察手帳の中に挟まっていた鉛筆を取り出し、スケッチブックにその様子を描く。

挿絵(By みてみん)

「普通のヒトの頭蓋骨ってこんな感じですよね?」

「うん。てか絵上手ねえ……好き♡」

「そうですか? へへへ……実は自分ね、体育の次に図画工作が得意なので、絵は少し描けるんですよ!

顔に似合わずね。目撃者の証言を頼りに犯人の似顔絵とかも描く仕事も任されていますよ」

「へえ♡ アリサも絵が得意なのよ。じゃあ例えばぁ私達が結婚するでしょ?

そして、いずれもしかしたら子供が出来ちゃうでしょ? そしたら芸術家の才能がある子が出来そうよね♡」

アリサやめるのだ。それは、ヒロインが絶対に言うセリフではないのだ!! こういうネタは毛嫌いする人もいるのだよ?

「子供の癖に子供って……」

アリサの大胆な言葉に驚き、汚い物を見る様な目で彼女を見るケイト。

「大丈夫?? ケイトちゃん? 虫を見る様な目で見ないであげてw 仕方ないのよ……アリサは意外と恋愛も情熱的なのよ……間違いなくパパの血を継いでるわ」

ママがそんなケイトを見て、心配そうな顔をする。

「……はい」

元気がないな……まあ昨日一緒にホテル内を冒険した仲だからな。その時はしっかりとリードしてくれたお姉さん的存在だった。竜牙の見た最悪なユッキーからも守ってくれた。そんな憧れの先輩がこうなってしまえば、そのギャップで落ち込んでも仕方ないだろう……しかし憂いを含んだ表情も儚げで美しい……

「何言ってるんですか? まあいいです。で、突然こうなっちゃったって訳です」

キュキュキュのキュ

 アリサの直球のプロポーズをさらりとかわし、もう一つの絵を先程の頭骸骨の隣に描く竜牙。

「出来ました」

まるでこれは見せれば誰でも驚いちゃうだろう? と言う様な得意顔をしながら描き終えた絵を見せる。

挿絵(By みてみん)

「きゃあ」

「ひゃあ」

その期待通り、飛び跳ね驚くケイトとアリサ。

「ガハハハ! ナイスリアクションですw」

(あれ? 俺の予想よりアリサさんのジャンプ力だけ低いなあ。隣の子は良いリアクションなんだけど……これだけの事聞けば、天井まで飛び跳ねて頭が突っ込む位驚くと思ったのになあ)

竜牙はそれを見て物凄く驚いてくれると思っていたのだが、今一の反応で腑に落ちない表情だった。

恐らくそれはアリサがその前に早乙女のクロスアイ現象を見てしまっているからであろう。初見ならそれ位飛び跳ねていたかも知れない。

「この状態から戻せたの? でも今戻ってるから戻したんだよね……」

「そうです。それで、このままじゃやばいと思って、慌てて外して嵌め直したんです」

「ああ、それでうまく嵌められたからママにやられたズレが修正されて喋り方が戻ったのね? しかし、よく元通り戻せたわね」

「図画工作は小さい頃から得意でしたので」

「成程」

「あの時、顔の下半分に激しい痛みが続きましたが、意外と冷静でしたね。いつもとは違う私でした。

あの時ね、喉の骨を下顎でかじっている状態でして、あの状態で放置していたら、確実に死んでいました」

「うんうん。でも喉の骨を下顎でかじるって表現初めて聞いたかも……ねえ、竜牙さん? この現象、何て名前にする?」

ぬ? なんだ?

「えっ? なんですかぁあ?」

間抜けな声で反応する。

「これは特殊な現象よ! だからさ、名前、付けてあげよ?」

成程。早乙女が目が入れ替わった時の現象をクロスアイ現象と言う名前を付けた説明した過去がある。それを聞いたアリサはかっこよいと感じ、自分の好きな竜牙にもその

【あごが飛び出て180度回転した後に再び嵌り直す現象】

にかっこいい名前を編み出してほしいと考えたのだろうな。

「ええ……? 別に思い入れないですし……」

「付けてあげよ? 名前!」

「そうですか? うーむブーメランあごってのは? どうでしょう?」

「うーん……それしか思い付かない?」

「うーむ、それしか……」

「それじゃあちょっと弱い気がするの。で、私のアイディアを言うけどいい? もしそれにビビッと来たらそれにしよ?」

「はあ……」(何でこんな事になったんだあ? 俺はびっくりして欲しくて言っただけなのに……もういいんだよ……顎の事はもう思い出したくない……何か、疲れて来たよ……バドラ゛ッ゛ジュ゛)

意外と竜牙はネガティブな考えを持っている。しかし……

「逆歯刀!」

携帯のメモ帳に書きだした物を見せる。

「ぬ?」 

「これ、手前味噌だけど渾身の一作だと思う……私自身ビックリしてる……」

「は、はい。こ、これは……何かかっこいいですね」

そのかっこよい響きに、先程までのネガティブ竜牙が嘘の様に目を輝かせて感動している。

「でしょ? 下顎が刀の刃となぞらえ、それがひっくり返ったから逆歯! その刀」

「で? どうなるんですか?」

「簡単じゃない」

「え?」

「肩書!」

「肩書……ですか?」

「そうそう、逆歯刀の竜牙とか? ほらほら! 紹介する時! どうも警視庁捜査一課の逆歯刀の竜牙ですってさ」

成程、私の正式名称が、語りの女神カタリナの寵愛を受けし神聖な者、語り部と同じ感じであるな?

「あっ!! 嬉しい!♡!」

「でしょ? でしょ?」

「かっこいいですね! 今日から私如きがそう名乗っていいんですね?」

「勿論! あなたには、その、資格が、ある!!!! いいえ? あなたにしかないの! あなた以外は決して名乗れない。

あなたのアイデンティティなの! 後少し気になったんだけど」

「ん? 何でしょう?」

「私如き、なんて謙遜は二度としないで? 貴方は凄い人なの!」

「はあーー……なんか、嬉しいです( ;∀;)」

「よかったね! 私も私の事の様に嬉しい! ところでどうやって逆歯刀を外したの?」

すぐ応用するアリサ。

「はい、説明します。ビックリしましたよ。ですが、慌てても落ち着いても痛いのは変わらない。だからまず深呼吸をしました。メリメリっと下顎が喉の骨に少しだけ食い込む感じはしましたが、これから行う精密な作業をする前には精神統一が絶対に必要だと信じて数回行いました」

「うん! うん!!」

「そして、私が置かれた状況を客観的に脳内で描き、どういう指使い、そして握力で下顎の骨を外せば確実か? その時、力の入れ過ぎて下顎を握り砕いてしまう可能性もありましたから、ゆっくりと右手を口の中に入れて下顎の位置まで優しく持って行きます。そして、最初から全力では握らずに徐々に力を込めて行きました。結果、必要最小限の力で下顎を取り外す事が出来た筈です。正直ここが一番神経を使いましたね……」

「はわわあ」

「その後、形状をしっかり把握する為に1分ほど観察しました。そして、180度回転させ戻す事を考えました。そして、口内を携帯カメラで撮影し、どこに下顎を持って行くかを考えました。更には結合部分を指で確認した後、脳内で何度も何度も再結合シミュレーションを行います」

「凄ーいドキドキするゥ」

「いよいよ運命の瞬間です。上顎の結合部分に目掛け、先程触れた記憶を頼りに、下顎を運びました。

脳内で上顎のをイメージしながらだったお陰か? 的確に嵌め直す事が出来ました。時間にして5秒位経ったでしょうか? 意外とあっさりでした。

【《ガコン》】

って嵌る音がしました。まあそうですよね? 本来そう言う形でくっ付いていた物が、ただ元の位置に戻っただけなんですから。当たり前なんですよ。自然の摂理なんです。ですがそれでもこの音を確認した時、治療し終えたという実感が湧きましたね。嬉しかったです。

まだ生きていていいんだと言う安堵感で、数秒の間呆然としていました。恐らく脳内で描いたイメージ通りの行動が出来たと思います」

とってもかっこいい竜牙。

「え? すごーい!! かっこいい!!!! たった一人で、誰の助けも無いのに戦っていたんだよね? 周りに人が居たとしても他人が手も出しようないしね。凄い不安だったよね? 初めて自分に起こった恐怖の現象。顎を外した瞬間死んだりしないか? 失敗したらどうしようとか、顎を外す時誤って吹っ飛んでいって、天井に刺さって取れなくなったりしないか? とか、歯の無いお爺ちゃんの口に飛んで行って、上手い事お爺ちゃんの下顎の入れ歯に入れ替わって取れなくなったりしないか? とか色々あって怖かったよね? 寂しかったよね? 大丈夫! 私が居るから……私がずっと守るから……じゃあ……結婚しよ?」

「何言ってるんですか?」

「……」

トトトト……パタン

おや? ケイトが外へ出て行ってしまった? これ以上発情し、本能剝き出しのアリサを見るのが苦痛なのか? まあ分からないでもないが……私の唯一の目の保養が居なくなってしまい語りのモチベが落ちてしまう……早く戻ってきてくれ……

「あら? ケイトちゃんが走って逃げた? おトイレかしら?」

全く……ケイト様の乙女心を踏みにじるような言動をしたと言う事に全く気付いていない様だ。それに少し考えれば分かる事であるがケイトはトイレには一生行かない。妖精の王女なのだから……そんな俗な事をする筈はある訳ないのだ。

アリサも一応乙女であろう。ケイトの様に気付かなくてはいけないのだが、こんなにも違うと言うのか。悲しくなってくるな。

「アリサさんの言動で嫌になったのかもしれませんよ?」

「そっか……えへへ♡ごめんね? まあすぐ戻ってくるでしょ。でも、下顎君しっかり外れた後に戻ってくるって言うのも刑事さんの律義さの現れよねえ……」

竜牙は早乙女同様仕事でホテルに来ただけなのに気の毒になってくるな……

「いやいやいっそ戻ってこない方が装着が楽でしたよ。あの状態の時、外すのもすごく痛かったんですよ?」

「言われてみればそうか……それにしても傷はどうなったの? 相当な傷よね? 顎の内側から下顎の骨がはがれたんだからね……」

「嵌め直した後、唾つけておいたら治りました」

「そっか。つばを付けると大体の怪我は治るもんね」

「そうです。口の怪我ですから、すぐ唾を付ける事が出来ますし……でもやはり丈夫に生んでくれた母さんのお陰かもしれません」

「そうよね……いい話ねえ……」

「はい」

「うん? ホテルの入り口かあ……そういえば思い出したわ」

「何をですか?」

「多分それはホテルの入り口にあったユッキーの仕業ね?」

「ユッキー……? 何ですそれ? そのユッキーと言う可愛らしい響きの物が、私に影響を及ぼしたと言うのですか?」

「そう、可愛い響きだけど内容は恐ろしい物なの。私が掲示板内のアレををブチ殺す前に近くを通っちゃったんだね。

タイミング的に、まだ私が気付く少し前だった筈」

「言葉使い悪いですねえ……よっぽど憎い物なんですね?」

「そうそう、あのホテルのオーナーがホテル中に隠した、オーナーによく似たネズミの怪物で私達人類の敵よ。悪魔の排泄物の事よ」

「その排泄物に、私の顎が外されたという事なんですか? 良く分からない話ですね……でも、まさか……ですが掲示板の様な物を見た記憶はあります。

そこにユッキーが潜んでいて、弱っていた顎を攻撃した……という事ですか? にわかには信じられぬ話です」

「世の中には不思議な事が沢山あるのよ……」

どうやら竜牙の話ではユッキーにより彼の顎が外され、逆回転して再び口の中に入り込み嵌まった様だ。世にも不思議な現象だな……

 前回の話になってしまい申し訳ないが、アリサの泊まったホテルには植物園がある。

そこでは、木の側にあったユッキーと言う恐ろしい呪いの物体が存在し、その傍を通りかかった男性の毛や肩の骨が抜けたりしたり、植物園の係のお姉さんは、片頭痛で苦しませたりと様々な害を与えてきたユッキー。

挿絵(By みてみん)

 この様な見た目で、ホテル内に色んな形で潜む悪魔。

見つけた人や、近くを通った人、更には視界にちょっと入っただけでもその効果はある。

私は今まで設置されたユッキーによって、様々な人体に悪い効果があると思っていたが、こうして見てみると人によって違うのかもしれないと言う仮説が立ってしまう。

竜牙の場合は、顎だ。彼は体を鍛えてはいるが、余計な事をアリサのママに言ってしまい掌底ごほうびを横から顎に食らったせいで大分弱っていた。

そのタイミングでユッキーの側を通過した時に顎は外れて、回れ右して再結合した様だ。

 先程の早乙女の話でも、目玉が一瞬だけ飛び出して左右入れ替わりすぐに戻ったと言っていた。

彼女は、ユッキーの描かれているボールをあろう事か頭の上に乗せていた過去がある。

そこで、目玉が弱点とユッキーに判断されたのかもしれない。

そして、距離が近ければ致命的な攻撃を仕掛けてくる様だ。

これらの事を踏まえると、ユッキーはその人物の弱点を集中する性質があるのではないか?

竜牙も早乙女も体を鍛えていて、肉体は健康そのものだ。

それでも一時的に弱っている部分も弱点となり、そこが攻撃されてしまった様だ。

 だが、それを逆手に取れば、受けた症状から判断し、自分が今どんな病気を患っているのか? どこが弱点か? それを知る事が出来る。

医者に行かずともな。そう、少しの被害は受けてしまうが、そこからは悪化しない様に未然に防げる事が出来るかもしれない。

 例えば、被害を最小限にする為に、ユッキーから出来るだけ離れた位置で立っている。

暫くするとユッキーが人間を察知し、一番弱っている部分が痛くなってくる筈。それを感知したら離れればいいだけの話だからな。

使用後は、叩き壊すなり、塗り潰して処分すれば良い。また使用したいのなら厳重に封印し、地下室に保存して、使いたい時に出せばよい。そう考えると使い方によっては便利な物に変わるな。

まあユーチューブの健康チャンネルを幾つも見ていれば、そんな心配は無いのかもしれないが。

 そして、その上位に展示室の石像や銅像がある。

長い時間ホテルに居ただけの事はあり、周囲の人間を混乱させつつ、更に弱った所を見つけて集中攻撃する事が出来る様だ。

本当に恐ろしい性能。

まあそれも筋肉達の手により破壊されたのだがな。

「そういえば事件で気になる事があった様な……」

アリサは何かを思い出す。

「何ですか?」

「少し思い出すね……うーんうーん」

左手の人差し指を眉間に当てる動作をするアリサ。彼女はこれをやると集中できるのだ。

「しかし……あの顎の痛みは……トラハシ4回目のラストと同じ様な感覚でした……」

アリサの考えてる間に、謎の言葉を使う竜牙。

「トラハシィ? 何それ?」

「ああ説明します」

 

 

私の書いている小説です

リンク先はブログより4話ほど進んでいます。先が気になる方はご覧下さい。

https://estar.jp/novels/25771966

 

https://novelup.plus/story/457243997

 

https://ncode.syosetu.com/n1522gt/

控室

「またここかあ。一体何度戻って来るのよ!」 

「もうこの楽屋も実家の様な安心感がありますね」

「だな」

「だが今回は仕方ねえと思うがな」

「ゆっくり終わるのを待ちましょう」

「そうね。あっテレビあるんだ! 気付かなかった見ようっと……リモコンリモコン」

壁と一体化しているテレビがエアコンの真下にあった様だ。昼食の時は気付かなかったみたいであるが。

「ここにありますね」

ピッ

リモコンの傍にいた鎌瀬がテーブルの上のリモコンでテレビを点ける。

「ニュースです! 昨日起きたホテルイーグルスノーでの事件、犯人は警察の捜査の末突き止めましたが、犯人の送った暗号の入った殺人予告状を誰もその解読できず困り果てています。その問題の暗号ですが、テレビ初公開ですがこちらになります……」

その暗号がテレビで表示される。

[497400564/1582329125.png]

「あー覚えてる覚えてる。あの暗号かあ、悔しいけど解けなかったなあ。でももう犯人が分かっているのにそんな事する必要ないじゃん。何かの意地? しかも私が犯人を突き止めた事が警察の捜査って事になってるわw嘘乙w……警察はほとんど仕事してなかったじゃん。全く……人間って愚かね……」

「たしかに僕も分からないなあ。警察も解けなくて悔しくて視聴者に頼り始めたんだろうね? ……え? 解けなかったなあ?」

「うん」

「実際に見たの?」

「そうよ? さっき話したでしょ? 事件を解決したってさ。その事件の暗号よ。私ですら解けなかったけどね。でも犯人さえ当てればいいのよ」

「この事件を解決したの? 凄いじゃないか」

「まあ解決したくはなかった……けどね……」

八朗との思い出が蘇る。

「そ、そうなんだ……良く分からないけど色々事情があったんだね? なんか疲れちゃったなあ……ちょっと休みたいから消しますね」

ピッ

「そうね、休める時に休まないとね。こんな嘘に塗れたニュースばっかり見ていたら嫌な気持ちになってゆっくりと休めないもんね。

しかし、私のお笑いのスキルも勢いがついてきたと思ったらまた中断かあ。私の才能を完全開花するのを恐れて中断したとしか思えないわ……全く……人間って愚かね……ヘックション」

「人間って愚かねって口癖ですか? そんな口癖の子余り知りませんよ?」

「愚かだから愚かって言っているだけでしょ? こんな美人の女性がくしゃみして困っていると言うのにそっちに食いつくの? 全く……」

その後の言葉が出てこない。鎌瀬に言われた後にすぐ言ってしまうと、

「ほら言ったw」

と思われると思い、無意識で飲み込んだのかもしれない。

「今人間って愚かねって言い掛けませんでした?」

「ううん? 知らないよ? でも何か寒くない? エアコン効き過ぎじゃない? ちょっと確認してみてよ」

「はい。どれどれ? あ、18℃ですね。更に暴風モードですよ。これは冷える訳ですよ」

「嫌なモードね……? そこまで冷やす必要ないよね……? ヘックション」

「そうですよね。大丈夫ですか? 一旦冷房切りますよ。風邪引かないで下さいね」

ピッ

「あれええ?」

その時アリサは鎌瀬の異様な行動に気付く。

「どうしました?」

鎌瀬さんの持っているリモコンさあ、さっきテレビ点けてたリモコンじゃない?」

「ああこれ、マルチリモコンですよ」

マルチビタミン?」

「違いますよ」

「分かってるけどボケたくなるのよね。これが芸人のサガなのよ! 普段こんな事絶対に言わないのになあ」

「そう言えばその帽子に変えてから少し変わりましたよね?」

「うん」

「それでねマルチリモコンっていうのは、一つのリモコンで色々な機械の操作を出来る便利な物です。ほら、このスイッチを切り替えるとね」

「ふうん。そんなのあるんだね。結構便利ねえ」

「そうですよ。アリサちゃんは結構賢いと思いましたが、こういうのは知らないんですね」

コンコン  

誰かがノックをする。

「はーい 開いてますよお」

カチャ 

「お邪魔します」

扉を開け入ってきたのは懐かしい顔。そう、ママとケイトだった。

「あっアリサ!」 

「ママ? アリサちゃんのお母さんですか? うわあ若い!」

梓が反応する。

「若いですって? うれしいわあ」

「まだ30前だもん。そりゃ若いよ」

「こら! 年を臭わせる様な事は言わない! しかしアリサがここまで勝ち抜けたのはビックリしたわ。すばしっこかったわねー? 一瞬だけど光を超えた様な? まさかね……」

「うん……超えたよ? まあ厳密には【なった】なんだけど、ね♪少しの間だったけどね……!」  

「アリサも成長したのねえ……ところで休み時間に停電あったけどそっちは大丈夫だった?」

「うん」

「そう、良かったわ。会場でも事件が起こっちゃってね」

「事件?」

「そうよ、悲しい事件が起きたわ」

「ですね」

ケイトも悲しそうな表情に変わる。

「気になる。教えて!」

「分かったわ。アリサも知っていると思うけど、ぜいにくんのネタで、食べ物が選択された後に食べ始めで幕が下がり始めるでしょ?」

「そうね、そこが一番盛り上がる所よ」

「その幕が下がってる途中で丁度停電になって、幕の下降が止まって会場全体真っ暗になったんだけど、ぜいにくんが用意していた電池式のスタンドライトで、食べ終わる所までくっきりと見えちゃったのよね……」

ぜいにくんのネタは、彼が食べ終わる前に幕が閉じるというシーンを見せる事で、完食するシーンをお客様にあれこれイメージさせるのだ。それをセットで完結するネタなのだ。そのシーンは絶対に見られてはいけない物。それが悲しい事件で観客全員の目に焼き付けられてしまった……

「うわあ……それは大事件だねえ……そこはずっと秘密にしておいて欲しい部分だよねえ」

「そうよね……ぜいにくんもそれに気づいて途中で完食するのを躊躇っていたわ。そこがちょっと面白かったw」

「ちょっと見たかったかもw」

「携帯で撮影しとくんだったわ……ちょっと後悔ね……」

「あっケイトちゃんも来てたのね? あれ? おじさんは?」

「パパはちょっと仕事の電話があって行っちゃったの」

「夏休みでしょ?断ればいいのに……」

「そうだけど……仕方ないよ……」

「大変ねー戻ってくるの?」

「分からないわ……」

「ケイトちゃんのパパの仕事は何なの?」

「サラリーマンよ。普通の」

「ふうん。ま、いいや! ところでケイトちゃん? 予選であんな厳しい試練があるってのは知っていたの? 流石の私でも結構ビックリしちゃった!」

「え……? そ、その……う、ううん? 今日初めて知ったよ絶対に!」

「本当に?」

        <疑> <惑>

「ほ、本当! 絶対だよ! 嘘なんて突いてないんだもん絶対絶対に」

「へえ」

(ふむ。目が泳いでるし……早口になっているわ……そして、徐々に顔が紅潮して来てる。体温と心拍数も少し上がってる。 

更に語彙も急に幼稚になってるし……絶対と言う言葉の絶対量と絶対値が絶対に上がっているし……正に嘘付き人間のティピカル)

「でも、ここに来るのは3年目だなーって会場に入った時に言っていたよね? って言う事は初めて来たわけではない。一年目から予選から見てるんでしょ?」

「あ……」

「全く……人間って愚かね……ケイトちゃん? 嘘を言う時は、相手の目を真っ直ぐ見て言う!」

「え? もしかしてばれちゃってる?(人間って愚かねって……何か嫌な気分。入り口でもそんな事言ってたなあ。口癖なのかしら?)」

嘘を突いた事を自分から白状してしまう美しく美麗で素直で美しく美しすぎるケイト。

「当然よ。どんな嘘でも自信たっぷりに言えば大抵の相手は信じちゃうのよ。まあこの私は騙せないけどね!」(素直な良い子ね……というか素直過ぎるわ……後でもう少し上手い嘘の突き方も教えてあげないとね)

「そうなんだ……凄いね。でもそう言う時にそんな気持ちになれないよ」

「そこは場数を踏めば慣れて来ると思うよ。じゃあ何で教えてくれなかったの? 怒らないから言ってみ?」

と、言いつつも少しケイトを睨みながら言う。刑事の尋問のモノマネも得意なアリサ。

ケイトはどういう訳か予選の内容を知ってはいたが、敢えてアリサには黙っていたのか?

「ごめん……アリサちゃんって何が来ても驚かないなーって思って……だから、少し慌てる姿とか見てみたくて……内緒にしておいたの。でもまさかあんな大きいおじさんとタッグを組んでまで生き残るとは思は無かったわ……」

ケイトは怯えつつ事実を語る。まあ動機は可愛い物ではないか! 憧れのアリサが、情報無しでどこまでやれるのかを試した様だ。

考えてみれば、これからプレイするゲームの試練の内容を予め教えてしまったら、面白さは半減する。アリサならネタバレするな! と怒りかねない。それを回避する為に敢えて言わなかった女神の様なケイト。

そしてその結果、本当にアリサの事を尊敬する。機転が利き、思い付いたらそれを実行に移すまでにノータイムでアクションを起こせる幼女。

相当松谷修造の教えを順守している様だ。

そして、アリサは目的達成の為に使えそうな物を見つければ何でも使う。例えそれが【神】だろうとな……!

「そうなんだ。まあそれを聞いた位で修ちゃんを諦める事は無かったから、結果は変わらなかったよ? 私は人生で一度も何かを諦めた事は無いから……で、少しは慌てる様子は見れた?」

「あまり見れてないなあ。全力で全ての競技に向かって行っていたよね? やっぱりアリサちゃんってすごいなって思っちゃった。

私もああいう強い子になりたいな」

憧れの目でアリサを見ているケイト。

「頑張りなさい」

(まああの500人の人達知り合いだったからあんまり怖くは無かったのよね……フンガーにもに乗ってたし。まあ、早乙女さんはちょっと怖かったけどね)

「アリサ? 活躍したのは認めるけどね? 予選一回戦のあれは酷いと思うわ。あの大男に謝らないと駄目よ」

言われたくない事を言われてしまう。

「フンガーにはちゃんと謝ったわよ」

「フンガーって言うの? 何人? フランス人?」

「違うけど……それ位しか言えない奴だったんで、そういうあだ名をつけたの」

「ふうん、ならいいわ。それよりコンテスト中断したみたいだけど何があったの?」

「司会の人が暗転した後に落っこちちゃって……今、病院に運ばれたの」

「ええー!! じゃあこれで終わりかあ、こんな中途半端手終ったんだから少しは返金はあるのかしらね?」

「え? 何の?」

「入場料よ。3000円かかったのよ? まあ、ケイトちゃんのお父さんが払ってくれたけど」

「ふーん、私は参加費自腹だったのに羨ましい!」

「沢山仕事道具買ってあげたでしょ? 絵の構想は浮かんだの?」

「そういえばそうね。でも、今のところ早乙女さんが使っただけ」

「早乙女さん?」

「こんな顔の人」

そう言いつつスケッチブックを開く。

「まあかっこいい♡凄いイケメンね。ドキドキするわ♡」

「えーと……喜んでいる所悪いけど……この人女の子よ」

「えーーーーーーーー!?」

「えーーーーーーーー!?」

ママとケイトが同時に驚く。

「早乙女真琴さんよ。絵で自分に起きた事件を説明してくれたのよ」

「え? どれどれ?」

何気なくページをめくり始める。

[497400564/1621848240.png]

「え? お目目飛び……出し……た?」

ペラペラ ページをめくる速度も早まる。まるで、サスペンス小説を読むかの如く、食い入るようにその絵を見るママ。

そして……【例の】ページを見てしまう。

[497400564/1621848365.png]

「きゃああああああああ!! お目目が喋ったああああああああああ♡」

おお! 中々良い伸ばしであるな!

「ふふふw」

「こらアリサ! 何笑ってるの! 一大事でしょこれ!!」

「ごめん、ついね。早乙女さんの言う通りだw 全く私と同じ反応w鎌瀬さんもそうだったしww」

こんな物を見せられれば全人類が同じ反応をするかもしれないな。

「誰だってこうなるわよ……これ返すね」

「うん」

スケッチブックを鞄に丁寧にしまう。

「コンテストはどうなるのかなぁ? アリサちゃんが優勝するところが見られるかもしれないのに……」

ケイトが、人間とは思えない程美しい女神3000人分の声でアリサに話す。

「分からない……今は待機中だけど……もし再開したら優勝はするからね! それがフンガーとの約束でもあるから」

「うん、アリサちゃんなら絶対出来ると思う!」

「おお、威勢がいいねえw 本職の芸人が居るんだぜ?」

火村がアリサのセリフに反応する。

「それでも、できると、思う」

     <真> <実>

抑揚は無い。が、はっきりと自信に満ち溢れた瞳で火村を見返す。

「うぐっ」

ただの幼女が見て来ただけなのに、その真っ直ぐな瞳にを前に、全てを見透かされる様な気がして、目をそらしてしまう火村。

全く根拠のない言葉。だが……皆うすうす感じている。この幼女がとんでもない奴だという事を。

「失礼します!」

すると、誰かが控室に入ってきた。

 

私の書いている小説です

リンク先はブログより4話ほど進んでいます。先が気になる方はご覧下さい。

https://estar.jp/novels/25771966

 

https://novelup.plus/story/457243997

 

https://ncode.syosetu.com/n1522gt/

聞き込み調査

「よし聞き込み開始だ!」

(なんだかんだでこういうの楽しいwやっぱりこれひいお爺さんの血なのかな?)

ダダダダダッ まずスタッフに声を掛けてみる。

「虎音の命令よ。持ち物を調べさせて?」

「はあ何でこんな小さい子に……わかりました。私はただの照明担当です。ですから無実も証明して見せます」

成程、ここのスタッフは上手い事を言わなくては気が済まない性格のようだな。

「小さくないでしょ? 何上手い事言ってんのよ? 私より面白い事言うなんて許せないわ! 無理やり犯人にするわよ? あなたが落としたのね?」

「主人公特権のパワハラだー」

「冗談よ! まあそんな事はしないから安心して? それにしても主人公ってなあに?」

「何言ってるんですか? 知りませんよ!」

「ならいいわ」

「そういえば司会さん大変だねー」

「そうね……って何が?」

「先週だったかな? 元奥さんが亡くなったったって門太さん本人から聞いたんだ」

「司会と照明係が話す事なんてあるのね?」

「ここだけの話あの人カツラなんだよ。で、蒸れるから照明の加減を気にしているんだ。その指示の時に話したんだ」

「へえ、まあカツラなのは知ってるよ。一瞬で分かったわ。ところで何でその情報を聞いたの?」

「え? ああ丁度その時門太さん宛にその人の身内からメールが届いたらしいんだよ。それで誰彼構わず話していたんだ。僕もそのタイミングで聞いてしまったって事だよ。その直後だよ? こんな事件が起きて……だから天元奥さんの呪いかな? なんて思っちゃって……それに今は門太さんもあの世でしょ? もしかしたら色々元奥さんにお説教受けているんじゃないかなって」

「へえーあの人バツイチだったんだ」

「そうそう今の嫁さんは女優で芸能人で汚れ芸人の久本正美さんだよ」

「あっ知ってる! なんか急に鳥になりたくなったり、頭がパーンってなりそうな名前よね。ワハハハハ……まあ何も怪しい物は無いか……じゃあね!」

「はい」

他にもスタッフに聞き込むも、特に重要そうなものは見つからなかった様だ。アリサは全員の持ち物を見てみるも、軍手を持っている人間はいなかった。

しかし、スタッフは全員機材を扱う際に手袋をしていた為、容疑者から外す事は難しいかもしれない。

「じゃあ次は選手のみんなね」

ダダダダダッ

控室に戻るアリサ。

「ちょっと持ち物を見せて!」

「おいおい俺達は何も隠してないよ」

「まあまあとりまポケットの中を見せて! 身の潔白になるよ」

「全く……」

「まずは火村さんね……ん? これナイフでしょ?」

「これは缶切りとか色々入ってるから常に持っているんだ。別に調べて貰ってもいいぜ? 司会も血液は出てなかったし、当然ナイフにも血なんか付いてないからな?」

「確かに外傷は無かったって話だし、今回の犯行には使いそうにないわね。信じるわ。で、これは?」

スカウタァの様な物を指差し言う。

「おう、これは相手の戦闘能力が見られる機械だ。と、言ってもアニメの中の話だがな。そういうおもちゃだよ

相方が原作のアニメ。ドラゴンキューブでこう言うおもちゃを販売しようって話で、サンプル品を貰ったんだ」

「そう、まあいいか。すごいね本職の漫画家で漫才師なんて」

「おう! 出来る奴は何でも上手いんだよな。頭が良いからよ。俺も助けられっぱなしだぜ」

「へえ相方さんのサイン欲しいなあ……後は軍手か……これは?」

「これはその……時々暇な時にアシスタントとして手伝ってくれって呼ばれるんだが、俺は軍手を使って漫画を描くんだ。いつ呼ばれてもいいように常に携帯してる」

やけに黒ずんているが元は白い軍手だ。

「そうなんだ。成程インクとか付くのが嫌なんだね? 分かったわもういいわ!」

「おう!」

「次はあずにゃんね」

「大した物は持ってないけど」

ポケットの中からハンカチ、ガラケー、財布などが出て来た。

「特に怪しいのは無し……かな? じゃあ白川さんポケットの中を見せて」 

「めんどくせえなあ」

ガサゴソ

「白川さんこれ何?」

「これはリモコンだ、うっかりポケットに入れたまま来ちまったみてえだ」

「ふーん」

(でもリモコンをポケットに入れる様な事って日常生活であるかしら? 何か怪しいわね……

まあいいか、凶器にはなりそうにないし)

「これはボイスレコーダーね? 何が入ってるの?」

「秘密だ」

「再生してみて? 身の潔白になるから」

「チッ企業秘密なんだが仕方ねえ」

「どういう事よ」

カチッ……すると……

「俺はまだこんなもんじゃ終わらねえ!」

「もう悪い人に捕まるんじゃないぜ?」

「今日から5連休だーやったね!」

「わーこれ可愛い! ねーねー買ってくれないかなー?」

「さあさあお立合いこの賞品今日だけ3割引きだよぉ」

「まだ好きだったのよ? 愛していたの……ゴン」

「俺はもうすぐ店長だ。お先に先輩のバイト君ww」

「え……何よこれ……」

再生するとランダムで、色々なシチュエーションのセリフが流れてくる。男の声は白川が声色を変えているのが分かる。

だが、女の人の声も混ざっている。これは一体何の目的で録音された物なのだろう?

「これはな、俺のネタ作りの道具だ」

「え?」

「つまり、ネタを書く時に、今ランダムで出てきたセリフを入れたネタを必ず作らなくてはいけないというルールなんだ」

「え? ど、どういう事?」

「言ったままの事さ。そのセリフを一つ……例えば10個目に出てきたセリフを使う! とルールに設定したらランダム再生して10番目に出た台詞を使うんだ」

「ま、まさか」

「そう! どんなセリフが出るかは分からない。ここには1000以上のセリフ吹き込んである。

そして閃いたら少しずつその種類も増やしている。始めは適当に思いついた100位のセリフを入れていただけだったからな。

少しずつ増やしていて、セリフが重複しない様に、録音する度に既に入っている台詞をあいうえお順でパソコンで管理している。

女の子の声が混ざっているのは、妹や後輩の子にも手伝って貰っているんだ」

ほほう、これが一度作ったネタを二度と使わないというもののカラクリか。

「で、でもさ、も、もし思い付かなかったら? あ、これは無理wwパスwwじゃあ次行っちゃえーってなるんでしょ? ずるい!」

「は? お前馬鹿か? そんなの甘えだ! 何が何でもそのセリフで思い付く。何日掛かろうがな! そんなの当然だろ? 常識的に考えて! その結果は何よりも重い。例え母さんに

「そのセリフだけは駄目よ」

との命令でもこれだけは従えないんだ。軽々しく変えていい物ではない」

「え? 白川さんってマザコンなの? 意外ねえ」

「ん? 母さんは大事だろ! 馬鹿かこいつ? 死ねよ」

ぬう? 白川よ、それは言い過ぎの様な気もするが……

「生ぎだい!!!」

「でもな、慣れて来ると何にもねえ所から考えるよりかはこれを使った方が思い付きやすいんだぜ? これよ、誰にも言っていなかったんだぜ? ずっと秘密にしていたのによ……相方にも後輩や妹にもだぜ? だけどグレーゾーンの秘密。蓋を開けりゃあ大した事ないだろ?」

「アン、ビリー、バボー信じられない……これがお笑い芸人なのね……そんな事を10年も……!? でも何で今持っているの?」

唖然とするアリサ。

「ん? いつでも思い付いた物を録音するに決まっているだろ?」

「へえ、まあいっか」

「もう隠す事もないから全部教えてやる。それに加えこれを使う」

と言ってポケットから四角い何かを出す。

「これは? さっきも持ってたよね」

「シチュエーションのサイコロさ」

「え? 何?」

「6面それぞれに 異、西、現、歴、原、未と書いたシールが貼ってあったんだ。

そこには異世界、西洋、現代、歴史もの、原始時代、未来と分類していてな、出た目の舞台とさっきのセリフを合わせて考えるのさ。色々な話が出来て面白えぜ? 因みに七瀬様の奇跡の時、そのシールは全てはがしたから、今は普通のサイコロだがな。シールは家に帰れば幾つもあるから別にいいしな」

「すごい!」

「で、最後に気分によっては道具も使用する。このボイスレコーダーにはいくつかプレイリストがあって、2つ目のプレイリストに小道具の名前だけ録音した単語集があるのさ。それをランダム再生して使用する道具が決まる。これは全部俺の声だな。

だから、宇宙モノなのに木刀で戦ったり、戦国時代にファミマコンピューターが出てきたりと色々なシチュエーションが生まれる訳だw聞いてるだけでワクワクしねえか?」

「すごーいすごーい」

飛び跳ね喜ぶアリサ。

「明らかに見る目が変わって気持ち悪いな。後、語彙力が最低ランクまで落ちてるぜ?w」

「そうかな? どんな悪人でもこの可愛い顔で見つめられれば虜になるのに……気持ち悪いなんて初めて言われたわ……」

果たしてそんな事があり得るのだろうか?

「だから同じネタは存在しないって事さ。まあ出来ても滑る事もあるがなwんな事一々気にしてらんねえよ! 滑ったら次! の繰り返しだ! でも前やった台詞とシチュとアイテムがぴったり合っちまって全く同じネタを思い付いちまう事もあるかもしれねえ。奇跡的にな。そうなった可能性はあり得る。

結局は作ってる奴が同じだしなw同じ状況、同じセリフ、同じアイテムが揃っちまえば全く同じネタを作ってしまったかもしれない。流石に10年間やって来たネタ全ては覚えてねえからなwwだから、正式には今まで同じネタを一度もやっていない【かもしれない】と、言い換えた方がいいかもなw」

「は~~凄ーい。そしてすっきりしたわ」

アリサはモヤモヤしていた謎が解け清々しい表情となる。

「良かったじゃねえか」

「でもそれってさあ全部スマホで出来ない? ボイスレコードだってそういうアプリはある筈だしサイコロのアプリもあるでしょう?」

「ああ、で?」

ボイスレコーダーとかサイコロの分、荷物が増えるでしょ? 携帯にまとめた方が荷物も少なくて楽でしょ?」

「それは悪かった。だが、お前は本質を理解出来ていない」

「え?」

「アプリにまとめれば、荷物は減る。それは間違いない。だが、幾つかアプリの入れた携帯は、その分容量が減ってアプリ起動まで少し時間が掛かっちまう。

その為に起動中の他のアプリのタスクキルをしなきゃ駄目なんだよ。

無料だったら尚更だ。一つ画面を移動する度に別のアプリの広告が入る場合もある。それを5秒待ってバツ印を押して消す作業だけでもイラつくよな?」

「うーん、うん分かるわ」

「携帯のカメラを思い出してくれ。

カメラのアプリをタッチし、起動したら倍率を操作してタッチして撮影。これ、意外と撮りたいと思った瞬間に取り出しても、その操作がもたついて、狙った瞬間が撮れない事が多いんだ。

確かに狙った物は撮れる筈。だがそれが動いていたら? 人生のワンシーンに巻き戻し機能は無い。余程操作に慣れていないと間に合わない。

だがデジカメにはそういうのがないだろ? 一度設定すれば、その状態を記憶しているからすぐに撮れる。それは撮影専用で作られているからだ」

「そんなの誤差でしょ?」

「だが、その誤差が命取りになる事があるんだ。思い付いた宝物がふとした瞬間に忘却してしまい、二度と思い出せない事だってある。それを画像に残す事は必要不可欠だろ?」

「でも私なら頭の中に記録できるよ?」

「そうか、それはすごいな。でもそれは形としては残せないな?」

「うん」

「使いたい時にすぐ使えないと撮れる物も撮れずに終わると言う事が起こりえる確率は0ではない。

誰もそのチャンスは守ってくれないんだぜ? 例え確率が数%でも高い方がいいんだ。

芸人ってのはある種芸術家だ。その芸術の創作に少しでも邪魔が入ればモチベが落ち、やる気が削ぎ落ちちまう事もある。

お前もスケッチブックを持ち歩いているが、それはすぐに思いついた物を描ける様にしているんじゃないのか?」

「これは報酬よ」

「は?」

「ある男の子に、私の描いた絵とこれを交換したの。だからそういうつもりで持ってる訳じゃないの」

「ならちょうどいい。覚えておけ! 一瞬の閃き。すぐ何かに書き留めておかなくては忘れてしまう程儚い物だ。

だから常にすぐに描けるように準備しておく事だ。今お前にはそれが出来るんだ」

「うん」

「そして、ボイスレコーダーは、アプリ経由でなくすぐに動いてくれる。それしか出来ないけど、携帯より遥かに早い。毎回確実にずれる事なく同じタイミングで起動し、すぐ思い付いたニューワードを録音できる。

ネタを考える時だってボタン一つですぐに聞く事が出来る。既にこの動きは習慣化されていて、このリズムが少しでもずれると気持ち悪くなってくるんだよな。だからボイスレコーダーじゃなきゃ駄目なんだ。

携帯は何でも出来るが器用貧乏。ボイレコはエキスパート。その違いだ。俺は少しかさばっても専門家を使うね。携帯は電話やメモだけでいい」

「プロの考え方ねえ」

「お前は小学生だったな? 姿は幼稚園児みてえだけどな。その若さで色々知っていて、それをひけらかしたい気持ちは分かる。

が、ただ知っているだけじゃダメなんだ。多分知識だけなんだろ? その頭の良さ、知識量には感心する。

だが、想像だが一度も実物とアプリとを使って比べた事がない。想像だけで話をしている。それをイメージのみで話す力は大したもんだ。

だが、だからこそ、物の本質までは分かっていない。どんな物でも考えるだけで終わるのではなく経験もしろ。何でもまとめようとするものいいけれど、たまには昔の物と言って辟易せずに自身の目で見て、良い所は評価し、他人の評価に流されず自分で選択する。それが、本質を見極める目って言う事だ」

「……わかった。白川さんは白っと」

完全に論破されたアリサ。あっさり容疑者から外す。確かに白川は凄いとは思う。その若さで本質を見極める目を持つ男。だが、それだけで白と決めつけるのはどうなのだろうか?

「じゃあ次は鎌瀬さんね……このお守りは?」

「当然必勝祈願さ、1位を取る為のね」

「へえ、この紙切れは?」

「これは神社で作って貰った護符だよ。金運アップと厄災から身を守る効果があるんだ。

500人の英雄に一度も追いかけられなかったのも、この護符のお陰さ!」

それは護符の力ではない。鎌瀬自身のパッシブスキル【隠遁】の効果だろう。

「いいなあ」

「ふふふwこれは特別製で、君が持っても全く効果がないんだ。

そう、これは僕の誕生日とか血液型から調べ上げ、僕専用に作られたオーダーメイドだ。

こんなに小さい紙だけど、これだけで2万円もしたんだよ」

「プロの芸人の両親の血を継いでると騒いでる割に、それを信じている訳ではなく、最後は神頼みって訳ね。あんたらしいわ」

「何とでも言うがいいさ。僕は用心深いんでね。ところで何か怪しいのはあったかい?」

「そう言えば鎌瀬さんの靴、足音しないやつよね」

「それは僕は若手では人気者なんで、足音を立てないように移動しないとファンに囲まれちゃうんだよ」

何故存在感が無い癖に足音を気にするのだ? 普通に生活していれば全ての人類に気付かれる事がない筈なのに……念には念をって事だろうか?

「じゃあ次は金賀さんか。ポケットの中の物を出して」

「はいよ」

先程のしかみ象の表紙の手帳や糸電話などが出て来る。

「紙コップ? それに糸が付いているわ」

「これで俺は連絡するんだw」

「まさかー」

「まあこれさ俺のネタの中で使う小道具なんだ」

「へえ……とくにめぼしいのは無いわねえ。じゃあ終わりにしようかしら?」

「お? 俺達の疑いは晴れた様だな。まあ勝手に落ちたんだろ。停電で急に視界が断たれたもんな」

「そう……かもね」

と言いつつもアリサは舞台上で暗闇の中うっすらではあるが司会者に向かって歩く人物を見たような気がしたのだ。

気のせいと言われればそうと言うしかない程曖昧であるが。

そして、その人物らしき物は何もしていない様に見えたのだ。そう、ただ近づいただけで、一切押したり殴ったりという動きは見えなかったのだ。

と、いう事は一体どうやって? それとも本当にただの転落なのだろうか?

「おーい虎ちゃん」

「アリサ、早いガルね何かあった?」

「特に目立つ物は無かったわ」

「そうガルか、じゃあ転落死ガルかもね。じゃあ控室で休んでいていいガル……」

「どうしたの?」

言葉尻がすぼんでいくような話し方に、違和感を覚えたアリサ。虎音に質問する。

「実は被害者のジャケット。軍手の跡すらなかったガル」

「え? それが普通じゃない?」

「あのジャケットの素材。つるつるしていて、表面に僅かな粘着性があるガル。もしも軍手を着けた犯人が押したとしたら糸屑が付着する位ガル。それが全く無いんだガル。ちょっとおかしいと思っちゃったんだガル」

「ふーん。まあ天才虎音さんが正しい検死をしてくれるよ」

「頑張ってみるガル」

「じゃあ戻るガルね……あらやだ伝染っちゃったガルw」

「お疲れガル」

「はいっ!!」

控室に戻って行く

 

私の書いている小説です

リンク先はブログより4話ほど進んでいます。先が気になる方はご覧下さい。

https://estar.jp/novels/25771966

 

https://novelup.plus/story/457243997

https://ncode.syosetu.com/n1522gt/

 

高音虎音登場

「今警察に連絡しました」

鎌瀬が不安そうな顔でこちらに来る。

「こんな事が起きたらお笑いの大会どころじゃないわね……」

アリサも額から汗を出しつつ話す。

「皆さん落ち着いて下さい。もうすぐ警察が来ますから。あ、念のため死体さんの司会には触れないで下さいね!」

「はい」

司会さんの死体にはと言いたかったのだろうが同様して間違えているな。落ち着くのは鎌瀬自身ではないだろうか?

「それにしてもこの司会さんの股間から何か液体の様な物が染み出しているけど、無色だから血液ではないみたいですね」

「そうね」

「一体何の染みなんだ?」

「全然わからないよ」

と言いつつも何か分かったような顔をしているアリサ。一体その心の内とは?

「どうしていいか分からないよね」

「とりあえず待機でしょう。控室に行きましょう」

「そうだね」

控室に戻る6名。そして20分ほど経過し……鑑識の人が会場に入ってきた。

ガラガラガラガラ

何かを引きずって歩いている。

「また事件ガルか? ふふふw 勘弁してほしいガルww昨日の今日ガルよw全く……【私の行く先々で事件が起こる件について】ガルねwwww」

その言葉とは裏腹に、今にも吹き出しそうに笑いをこらえながら? いや既に笑っている様にも見えるな。

そして、語尾に【ガル】と言うおかしな二文字を付ける女性。どういう事なのだ? 服装も作業着の上に白衣を着ていて、虎の様な黄色と黒の縞模様の派手な髪型の鑑識だった。

よく見たら引きずって歩いているのは、点滴である。キャスター付きの移動式の点滴を打ちながらの仕事か? 院内での移動中にはよく見る光景だが、現場にまで持ってくる物なのだろうか? まだ全快せぬ内に働いているのだろうか? 全く……日本人は勤勉である。しかし、最後の言葉……あれはアリサだけの特権だと思っていたが、この女まで使っているな。まあ、少量ではあるが文字数が稼げている事実は否定できぬ。本来語り部ビームなどを足元に照射し二度と使わせないように威嚇するのが基本ルールであるが、今は緊急事態である。少しでも多くの文字を稼いでくれる方が必要であるからしてこのまま言わせておこう。

因みに彼女は前回のホテルでも登場した美薬虎音みやくとらねという鑑識である。

確か毒で倒れたが奇跡的に蘇った被害者の女性の真田行照代まだいきてるよが倒れかかって来たのを唇で受け止める形でキッスをし、彼女の唇に残った毒が虎音の唇に移り、その後飲み物を飲んだ時に体内に入り病院に運ばれた過去があるのだ。

極少量だった為すぐに退院出来たが、2度とそんな事が起こらぬ様に3枚重ねでマスクをしている。

いつキッスが襲い掛かってきても良い様に常日頃マスクで守ろうとしているのか、用心深いな……そう、彼女にとってのキッスは、甘い思い出だけではないのだ。甘い思い出、でもあり、トラウマ、でもあるのだ。

どちらの思いが勝つのかは彼女次第である。優しく見守っていこう。

 だが実際は、まだ安静にしてなくてはいけない筈だが、根っからの死体好きの彼女、事件が起こると居ても立ってもいられないのだ。

そんな訳で点滴持参での臨場となる。

夏なのでかなり暑そうだ。そして、彼女の後ろにもう一人の女性が付いて来ている。その女性が虎音に語り掛ける。

 「虎音(敬称略)ジョインしててフラフラだったのに既に『嵐の後には凪が来る』などと当時は若く起業のためにお金が必要でしたかのかな、って。

後3M社製N95レスピレーターサードウェーブ枚重ねは暑くないと言っても過言ではないです。って、この前ビジネス書に書いてあったよ。うわっ…私の年収、低すぎ?」

 このおかしな言葉を操る女性は虎音の後輩で、一色高音いっしきたかねと言う。こやつは、アリサの説得で普通の喋り方に戻った筈だが、その面影が一切ない。

やはり一度染みついた習慣を簡単に戻す事は出来ないという事であろう。

因みに今言っていた訳は

「虎音先輩。入院してフラフラだったのにもう大丈夫なのですか? 後、マスク3枚も重ねて暑くないんですか?」

となる。

……あ……あああああああああああ!!!!! もう一人いたあああああああ! ああ……私は、また、見つけてしまったのか……いいや違う……前回ホテルでも彼女は居た。そして同じ事を私自身でやっていた……なのに気付けなかった……私とした事が……うつけであったな……こんな事にも気づかずさらに皆さんの前で動揺した様を見せてしまった……すまない……では、その理由を説明しよう。

彼女、一色高音は意識の高い娘なのだ。日常会話にハイカラな言葉を織り交ぜる事で、それを聞いた相手に、凄い方なんだと思わせる事で自分を慰めるという事を性癖としている変態であるが、その意味不明な言葉をしっかりと話させて、それを語りランク8段の私が訳す。

この何気無いプロセスは、蘇我子の時と酷似している。そう蘇我子も意味不明の言葉を先に言ってから訳す。高音も同様の事をやっていたのだ。その当時はまだ文字数稼ぎと言う概念すらない若造であったから全く気付けなかったが、既に覚醒した私に隙は無い。蘇我子は年齢的にも問題があった。だが高値は20代!! これは途轍もなく大きい事だ。これでこの小説の未来は安泰である。そして、第二の蘇我子様誕生の瞬間でもある。これからもよろしくな高音様! それにしても今まではそれを訳す事におっくうにすらなっていたのだ。愚かな事にな……が、今私はものスゲエ楽しいのだ。だが男性陣が絶滅してしまった事実を思うと同じ男として寂しい気持ちになる。世は女性が社会進出が進んでいるがこの【伸ばし業界】でもその流れになりつつある。ガンバレ男性!

「大丈夫ガル。私はプロガルよ! 高音ちゃんもマスクなさい最低三枚ガルよ!

ハァ……何せ死体というリヴァイヴァルワードを聞いてしまった以上居ても立っても居られなくなったガル。

全く、死体のせいで肢体が疼くガル」

「リヴァイヴァルワードと考えていただいていいですか? なら辞めればいいじゃん。 

戦没者と言いたいような顔をするセンテンスをヒアリングして売上が黒字に回復する。

つまり世界に通用する虎音……アイロニカリル可能性の塊ですね。

LMAシングル枚トリクタ円ですよ? なら辞めればいいじゃん。

サードウェーブ枚もリスペクトしたらシングルノノリネス900ジンバブエ・ドルとなり

社会に貢献しリーズナブルにデフィシットになり社会に貢献しってこの前読んだビジネス書に書いてあった。

したがって「嘘つきの言葉」です……だってスティーブ・ジョブズも言ってたからね間違いないよ。

それにしても肢体って読んだビジネス書に書いてあった響きsomethingかオーガニックなと考えいいと思いますよね? ハッ、顔が赤くコンセンサスを得てしまいました」

訳「リヴァイヴァルワードですか? 死体と言う言葉を聞いて復活する虎音……皮肉ですね。

マスク1枚30円ですよ? 3枚も使ったら1日90円となり経済的に赤字になります。したがって無理ですね。

それにしても肢体って響きなんかエロいですよね? ハッ 顔が赤くなってしてしまいました」

となる……ぬふぅぬふぅかなり大変である。この娘どれだけハイカラな言葉を知っているのだ……だがこれもこの小説の未来の為である。頑張るのだ! 語り部!!

「どさくさに紛れてさらっと呼び捨てしたガルね? どんな些細な事でも私は見逃さないガルよ?」

「ハッ流石虎音マターで御座います。

しかし、(英語/留学/プログラミング/学生起業)一種の潜在的なニーズにコミットメントなビジネスモデルに執着致します。

フィックス情報的価値なコンピテンシーまだそんなこと言ってるんだ。

モアベターとふと思いその気になれば出来ます不肖一色高音。そう、iPhoneならね。

一生ついていきますね! もっと人間的に成長しなきゃ!」

訳「ハッ流石虎音さんです。しかし、その好きなものに執着する粘着質な性質。

素晴らしいと思います不肖一色高音。一生ついていきます!」

「これは転落死ガルね。ガル? むむむ……」

「いかがかしいいですしねたか? お返事は3日以内にお願いします」

訳「どうかしましたか?」

「誰かに押されて落ちたと思ったガルが、このジャケットに指紋一つ付いていないガル。

バランスを崩して落ちたガルかねー?」

アルミの粉をつやつやのジャケットに振りかけて指紋を採集していた虎音。

「あっ虎ちゃん!? 私よ、アリサアリサ」

何故かアリサだけ控室に行かずに考えていたようで虎音を発見する。

「ンガル?」

「あら? あなたは確か……昨日照代様と一緒にいた、ちび娘ガルか。何でここにいるガル?」

今でも照代の事を敬称で読んでいる所から察するに、今でも彼女への愛は途切れていない様である。

「ベスト6よ、今のところね」

「えっ? ここに選手として出ているガルか? で、どんなネタで勝ったガル?

小さい事を生かした自虐ネタガル? まあどうせズルい事をして勝ち上がったんガル?」

「うっ……」

痛い所を突かれてしまった……瞬時に捨て駒にしたフンガーの優しい笑顔が脳裏に蘇る。

「図星ガルねw まあそのズルもここからは通用しないガル。せいぜい足搔くガルね」

「もうそれどころじゃないと思うけど……司会も死界に旅立っちゃったし」

「ミニマム的くせにダジャレです、周知徹底お願いしますか? イエスかノーでお答えください。」

訳「小さいくせにダジャレですか?」

高音がアリサにちょっかいを出す。

「あら6回目の挑戦者ね。高音さんこれからあんたは一体何回私に小さい言うのかしら? 敢えて止めないわ。

私はあんたには一目置いている。可能な限り言いなさい。あんたはまだ伸びる! 絶対にな。

私の勘がそう告げている。お前のその偉業は、後世まで語り継いでやるからな?」

 彼女は前回、何と5回もアリサの事を小さいと乏しめた女性で、この広大な宇宙の中で世界一アリサに小さいと言った人物なのである。

しかし、この瞬間高音は、超が5個付く程天邪鬼なので小さいという事を言えなくなってしまった。

「クッ」

「おい、どうした高音? そのメガネは飾りか? 言えよ!! オラ!!」

ガラの悪いアリサ。

「マクロ的なボイスだ! 品格今のAppleを批判するだけは大柄なF1層」

訳「うるさい! 態度だけは大柄な娘」

「あらあら? どうしたwwまさか言えないのか? 眼鏡が泣いてるぜ?」

「争いは、同じレベル同士の者達の間で起こるガル」

「この度はこの様に絶えず変化し続ける社会の中で、そのサイドにしておきましょう」

訳「今回はこの辺にしておきましょう」

眼鏡を中指でクイッと上げながら言う。

「怖気ずいたか……愚かな女だ」

攻撃的なアリサ。

「目上にはポリティカルコレクト言葉遣いをしなきゃ認められませんです……、だってスティーブ・ジョブズも言ってたからよ。なんで俺が怒ってるかわかるよね?」

訳「目上には正しい言葉遣いをしなきゃ駄目ですよ?」

「あんたは大人だからと言う下らない理由だけで、目上だと思っているだろうけど、束になっても犯人を見つけられなかったじゃない」

「西海岸在住の私を筆頭とする精鋭スタッフのみで構成されたチームは、要因分析して報告させて頂きますまでが「自分軸」で仕事。

サヴァイブする、そういう意識をもっと持つべきミームは対処したわ」

訳「私達は、調べて報告するまでが仕事。やるべき事はやったわ」

「でも不思議ねえ……私の力で普通に話す女に変えた筈なのに一日で元に戻ってる……」

「コンパコンテンツに普通の話し方をしてたら、ヘテロジニアスに男及びグローバル的な観点から言い寄られて#格言#名言コンプライアンス違反になってすぐ戻したの(圧倒的感謝)。

そういえば先輩人脈作りセッティングだけでしょ? してその直後に病院に運ばれたおかげで、女性陣が一人コンフォータブルなかった事も真因かもね」

訳「合コン中に普通の話し方をしてたら、異様に男から言い寄られて……嫌になってすぐ戻したの。

そういえば先輩合コンセッティングだけしてその直後に病院に運ばれたせいで、女性陣が一人足りなかった事も原因かもね」

「もうその中から選んで結婚でもして気楽に主婦でもやりなさい。仕事を取るとかアホでしょ」

コンプライアンス違反です…と、この国会中継で議論されていたよ虎音がメランコリーその気になれば出来ます」

訳「嫌です。虎音が悲しみます」

「いえ? 結婚して幸せになってくれた方が嬉しいガル。一緒に仕事するのも楽しいガルがね。でも高音ちゃん? 呼び捨ては止めて欲しいガル」

「将来性を考慮すればスピード感があるです。って、この前ビジネス書に書いてあったよ#企業…最近忙しいから一眠りしたい…とサジェストするかそうでもあるなんでございますかなんで俺が怒ってるかわかるよね? ごく少量ショックです、周知徹底お願いします」

訳「まだ早いですよ……と言うかそうなんですか? ちょっとショックです」

「ん? 三角関係?……まさかね」

アリサは気付いてしまった。高音は虎音、虎音は照代に好意を持っている。そんな関係性を気付いてしまった。

「何ガル?」

三角関数当時は若く、起業のためにお金が必要でしたか、それで満足なの? 今、若者の間で話題のそれ…つきましてはBBT大学シングルFYのフォアラーに極めいいですしねたが、ここ最近のコワーキングスペースそれほど役にはインスパイアしていません。

しかし、最新のマーケティング理論によれば激動の時代現在の情勢におけるミーティングをしようと思ってる御入用存在しますねか。

まだ東京で消耗してるの?」

訳「三角関数ですか? それなら中学1年の時に極めましたが、今の所あんまり役には立っていません。でも今その話をする必要ありますか?」

「何でもないわ……ちょっとね」

アリサは高音が誤解している様だが、そのまま放置しておく。

「被害者は、押されて落ちたと考えていたガル。だけど服に本人以外の指紋も無いガル。どういうことガル?うーん。一応ステージ上に居た人の持ち物検査をしてほしいガル。

軍手か何かが見つかるかも」

「ふーん。刑事も来てないみたいだし、しょうがない! 私がやるよ!!」

「助かるガル」

 

私の書いている小説です

リンク先はブログより4話ほど進んでいます。先が気になる方はご覧下さい。

https://estar.jp/novels/25771966

 

https://novelup.plus/story/457243997

https://ncode.syosetu.com/n1522gt/

 

仲間同士の悲しき争いは10月15日に収束するか?

こんにちは先週

 

note.com

「終らせたくない彼ら/反ワ〇チン陰謀論と6時間」の感想を書きました。そして分かった事が一つあります。

それは、同じ国の人間同士で言い争いが起こっているという事です。

本来日本人は争い事が嫌いな筈です。私も苦手ですし見るのもあまり……

ですが実際に起こっています。タイトルにもある仲間同士とは同じ国の人なのに

 

陰謀論

 

 

陰謀論

 

とで分かれてしまっています。

陰謀論者は陰謀論を唱え、面白おかしく伝えている人達ですが、コロナ渦ではワ〇チンが危険だという事も言っています。その根拠を真面目に語り、出来るだけ接種をさせないように語り掛けています。

 

そして今回知った陰謀論は、陰謀論者だったが、そこから目覚めて陰謀論者を叩く様になった人ですね。

ハラオカヒサさんのツイートを遡って見た感じ、恐らく陰謀論側の方だと思います。

しかし、目覚めたと言っていますが、陰謀論から目覚めるってどう言う事でしょうか? 陰謀論と言われるもの全てが間違いで、それをを疑う集団なのでしょうか? その辺の線引きが良く分かりませんが、そういう人達がいるという事を知りました。その方々の特長は、とにかくマスクをするのを良いと考えている人達で、していないとそれだけで悪者扱いします。

 

「終らせたくない彼ら/反ワ〇チン陰謀論と6時間」

 

の中でも、マスクをしていなかったAさんに「マスクしてくれ」と、筆者であるハラオカヒサさんは促していました。

ですが、マスクが本当に感染対策として有効な物なのかどうかという事も調べてくれている陰謀論者がいて、その方の調べでは顕微鏡で拡大するとマスクに隙間があるんですが、一番良いとされている不織布マスクでもコロナウイルスの100倍近くの大きさになるんです。マスクはコロナウイルスを誰かに伝染させない様につけているという建前ですが、これだけの差があると、コロナにかかっている人がくしゃみをした時、ウイルスは容易にすり抜けてしまうんです。

これは厚生労働省の電話受付の人に質問した人がいて、間違いないと認めています。

www.youtube.com

この事をハラオカヒサさんは知っているのでしょうか? もし知っていたとしてもその事実を全く言わず、マスクをしていない人を叩く。これってどうなんでしょう?

夏はただ暑いだけで息苦しく、マスク内の温度は40度を超えます。おまけに二酸化炭素中毒に陥ります。私も経験しましたが、コロナ渦で一番きつかったのがこれです。

 

既に社会がそれを受け入れているから、みんなやっているからという事でそれに便乗していて、ちょっと調べればわかる事実を口にしていません。

陰謀論は、陰謀論者より詳しい事を言っていない気がします。マスクしろワ〇チン打てを機械的に言うだけ。他にももっと言う事がある筈だと思うのですが。

それとも? 知っていて敢えて言わないで、マスクの本当の効果を分かっていない人にマスクをしていない人を叩く事を見せて安心の材料としているのかもしれません。 

ですが、考えてみれば恐らくこの人達は、既にワ〇チンを打った人達、またはこれから打つ人達に向けて情報発信している訳です。

だから、既に打った人は陰謀論者のワ〇チンが毒。と、言う情報に腹を立てている訳です。そんな心が乱れている状態で、まともな判断が出来る訳もなく、陰謀論の言う根拠のないワ〇チンが安心だ。という言葉をすんなり信じてしまうのだと思いました。

 

そうなんです。それでも大丈夫なんです。あれこれ根拠を語らずともワ〇チンは早く打った方がいい! マスクはしっかりしようを言うだけでいいんです。理由は自分の事を否定した大っ嫌いな陰謀論者のいい加減な話の真逆を言っているからです。自分が信じたワ〇チンを肯定してくれる。それだけでいいから、ワ〇チンが何故良いのか? 安全なのか? をいちいち説明する必要なんかないという事ですね。そもそも打った人はそれを操作されて行動したという事すら気付いていません。

そして、自分で決めた事と勘違いして、それを否定されて怒っているという認識です。

いわゆる一貫性の原理でしょう。流れはこんな感じでしょうか?

 

1,自分で打ったと決めたから、それを否定されるとむきになる。

2,打った事は間違った事ではない。

3,それを否定する奴が居るから反発する。の流れでしょう。

だから打った人に対してワ〇チンを否定する様な事を言えば例え理にかなっていても正論でも反発されます。

そして、その事を肯定してくれる人の言う事を盲信するようになる。

そして、打とうと迷っている人のほとんどは、軽く背中を押して貰えれば打つ方になびくんです。そういう人達に向けての発信なので、一々詳しい事を教える事は必要ないんだと感じました。

だから、何故打つ必要があるのか? 何故マスクをするのか? そして、飛沫塗れの使用済みマスクをビニールで包まずに普通にゴミ箱にポイ捨てしていて大丈夫なのか? 等の疑問はその人達に投げかけられる事はほぼないんです。そして、陰謀論のハラオカヒサさんはこんな事を9月28日に呟いています。

f:id:magisya:20211005225642p:plain

実際にこの人のツイートをスクショしたんですが……怖くないですか?

 

f:id:magisya:20211006222551p:plain

これにはミ〇コさんも呆れています。

まるで2回打った人を3回目を受ける資格のある英雄みたいにおだてている様に見えるんですよ。こんな事言われたら3回目も打っちゃおうかな? ってなる人もいると思います。

ですが、未承認で9月1日に調べてくれたロバートヤングさんの出したデータは一切伝えずワ〇チンは良いの一点張り。楽ですよね……

f:id:magisya:20210909195854p:plain

このデータを一切明かさずに、こんな事を言える神経を私は理解できません。

この人の信じる物とは一体何なのでしょうか? 何も知らないで、ここまで断言できる根拠を教えて欲しいです。

初めてこのツイートを見た時、普通に鳥肌が立ちました。残暑厳しい蒸し暑い部屋の中総立ちでした。短いながらも人を恐怖に陥れる文章力は凄いと思います。

ワ〇チンは副反応が起こりやすくとても苦しいと言われています。2回受けたけど、3回目は打ちたくないと言っている人もいます。そんな恐怖が一杯詰まった注射を

【☆ラッキーポイント☆】

です。

f:id:magisya:20211006222815p:plain

猫さんも呆れています。

戦慄が……何を根拠に、どんな表情でこれを呟いているのか……想像するだけでも恐ろしいです。

そして同日に

f:id:magisya:20211006224050p:plain

無料期間はいつまでも待ってくれないから急いで! とワ〇チンの接種費用を貼り、有料になる前に接種する方がいいよ! と煽っているように見えませんか?

f:id:magisya:20211006222800p:plain

これにはミ〇コさんもサングラスを外さずにはいられませんよね……

この人は、ツイッターの使い方は日常の呟きや自分の記事の紹介に加え、接種することを勧める呟きを混ぜるような使い方の様です。それにしてもあんなワ〇チンの値段をまとめたデータは呟けるのに

f:id:magisya:20210909195854p:plain

このデータを見つける事は出来ないというのでしょうか? 私ですら簡単に見つけられれましたよ? まあこれがでたらめと確信しているなら知っていても公開もしないでしょうし、そう言えるでしょうが、陰謀論者側はこんな情報を出してきたけど、これは全部でたらめだからね? と言う感じで上のデータを発表してもいいと思うんですけど……そっちの方が公平だと思います。陰謀論はクロスチェックをさせる気は無いようです。因みにクロスチェックとはワ〇チンに対して言えば安全なソースを出したら同時にワ〇チンのデメリットもしっかりと公表しどちらの情報が正しいかを自身で判断させることです。

それをしないという事は、隠しておきたいという気持ちなのでしょうね。

そして前回も言いましたが、とにかく反ワ〇チン叩いてくるんです。執拗に。

既に二回打った人達や、迷っているけれど打つ方に傾きかけている様な人にとっては、その叩き自体が痛快な気になるのでしょうかね? 嘘吐きどもを晒し上げろーって感じでしょうか?

 

そんな二つの勢力が争っているみたいです。

事の発端はコロナです。が、それを画策した人がいるんです。DSと言われる人達ですね。その人達は一般人が争う様に色々考えているんです。理由は簡単。彼らは少数です。もし国民全員がその計画に気付き力を合わせればあっさり捕まってしまうんです。ですが気付けない。彼らは頭が良くて金持ち。金の力でマスコミや政治家を操ってその計画を実行し、結局見事彼らの術中ににはまっています。ですからみんながその計画に辿り着けば目立った動きは出来ないんです。

 

ですがコロナの混乱でワ〇チンが出た事で、調べる事もせずにテレビの誘導に従い接種。

続いて、数名の死者が出る。でも、因果関係はないです→信じる

私はこれが理解出来ないんですよ……その時点私からしたら。打てないです。去年の同じ月の死亡者と比べるとワ〇チン接種始まってからその数は急上昇しているんです。それでも因果関係がないって言っていたとしても少しは疑わなきゃおかしいんじゃないですか?

それを受け、おかしいと思った方々がデータを集め始める。そして見つかる矛盾。

疑いが確信に変わる。そして情報が次々出て来る。それを動画で投稿ツイッターでも拡散。その内容はワ〇チンが危ないという事。

打っていない人は、じゃあ打つのは止めよう! となるか、様子を見るかの二択で、まあ友好的です。

が、既に打ってしまった人からすれば、あらゆる所に怒りをぶつけたくなるような内容ですよね? 考えてみれば最悪死ぬ可能性のある成分を体の中に入れられてしまったという事実を認めなくてはいけないという事ですから。

一部非表示のそれを色々な人の言葉を信じ打ってしまった訳です。ほぼベルトコンベアーに乗せられた状態という事に気付いていないまま……それでも、疑わなかった事は悪いとは言え、毒が体に入っているという事実を受け止めたくない。

イライラする。そして情報発信者に当たる。と言う流れが出来てしまっていると思います。

本来温厚な日本人だとしても自分が信じ、体に入れた物を入れた後で否定されれば

怒らない人は少ない筈です。だから怒りをその投稿者にぶつけその後安心したいと考えると思います。そして反ワ〇チンの動画やツイートを見るのを中断すると思います。そして色々調べてみる。するとワ〇チンは安心と言っている方が居る! やはり間違っていなかった。良かった……そう言う安らぎの場を与える役目の人々。それが陰謀論だと思うんです。彼らは既に打ってしまった人達にとってのオアシスとして接種仲間を増やそうとしています。考えてみればやっている事はDSと同じですよね。

 

ですが、そこで見るのを止めると言うのがちょっと間違っているんですよ。

陰謀論陰謀論者の最たる違いは、陰謀論者は解決方法まで調べて、教えてくれているという事です。皆で情報をシェアし、力を合わせて、非接種者だけでなく既に接種して不安になっている方までも守って行こうとしている。そんな博愛の心を持っています。陰謀論の煽りツイートに対しても紳士的に対応しています。ところが

陰謀論者にはそれがない!!

打て、マスクしろ、の一点張り。この違いからも私個人的には陰謀論者の方が誠実と感じてしまうのです。

 

まあ何にせよもうすぐファイザーワ〇チンは承認される予定です。承認されるとどうなるかご存じでしょうか?

それは、一部非公開の成分も全て明かさなくてはいけなくなります。そう、全てです。何が入っているか全て明るみに出る訳です。時間の問題なんですよね。もし上記の成分が間違って無かったとしたら、それを3回打つのを推奨しているハラオカヒサさんのやっている事は単なる殺人教唆に他なりません。

もし、ワ〇チンの成分が本当にコロナに有効な成分が入っていたとしたら、おめでとうと拍手し、私も接種しましょう。約束します。そして半年で効果が切れるそうなので、半年ごとに接種する事でしょう。まあほぼあり得ないと思いますが。

と言うかビックリしますよ。今まで信じていたもの全てひっくり返されたって事ですからね。

真剣な表情でワ〇チンは毒が入っているって言っていた彼らの話が全て嘘……そうなっ

たら本気で人間不信になりますね。個人的にはショックを受けたくないので反ワ〇チンが正しいと信じたいですが。

まあどうであれこれから全世界の人に、明かされた成分が行きわたった事が明るみに出た時、一体この国は、世界はどうなってしまうのでしょうか? もし成分が有効な物であれば安心ですが、そうでなかった場合、ファイザー社員は皆殺しなのでしょうか? そこまでは分かりませんが、厳しい処罰が下される事は間違いないでしょう。

当然売り上げは吹っ飛んでいく程の賠償金を払う羽目になると思います。尻毛の一本すら残らない程に毟り取られる事でしょう。

未承認で一部非公開。そんな曖昧な成分で提供している間に、日本の人口半分以上が接種してしまった訳ですから。

本来もっと調べなくてはいけないという国民達の責任よりも、毒しか入っていない成分をこれだけの人に接種した事の罪の方が遥かに大きいです。

その怒りの焔は天高く昇り、ファイザー社を焼き尽くす事になるのでしょうか?

そしてモデルナやジョンソンアンドジョンソン、アストラゼネカの承認も次いで行われる事になると思います。その4社は全て分かっていて、この騒ぎが終ったら崩壊する事を見越し、稼げるだけ稼いで逃げる為に酸化グラフェン入りのワ〇チンを製造していたのでしょうか? それとも……悪しき強大な力に屈服せざるを得なかったのでしょうか? そこまでは分かりませんが、逃げ切れるものではないでしょう。

そして、もしも陰謀論者の話が正しかったとした時、陰謀論はどうなるでしょう?

ワ〇チンが安全と言っていたから、一部の人に人気があった。けど、そうでは無かった。製薬会社程ではないけれどこれから叩かれる対象になるのではないかと思います。彼らはワ〇チンを推す事しかしていません。もしくは陰謀論者のツイートを見て粗探しをしてワ〇チン接種者を安心させているだけです。その辺も暇な人達だと思ってしまうんですよね。

本来同じ国民同士です。言い争いなんてしている場合ではないんです。

手を取り合って欲しいです。

そういえばかなり過去のニュースでコロナ患者は咳をするけど痰(たん)が出ないという報道がされたのを覚えていますか? 私の勤める会社の先輩がやたらコロナ渦で咳をしていたんですが、

 

「咳は出るけど痰が出るから安心だ」

 

と言っていました。その人はネットはあまりやっていなくて、テレビを情報源としていた筈です。という事は結構広まっている事だと思うのでみなさんもご存じだと思うのですが、咳をすると痰が出ますよね? 自分の中に入ったウイルスの死骸ですね。

不思議ですよね? いくら咳をしても痰が出ないなんて。今まで聞いた事ありませんよ? 

コロナはウイルスなのに、空咳で痰が少ないという症状なんです。ウイルスだったら痰として出て来る筈なのに出てこない。ですがもしウイルスの仕業でなく陰謀論者が口を揃えて言っている酸化グラフェンが喉の辺りで5Gの電波を受けサイトカインストームを引き起こした事で出た咳だったらどうでしょう? 痰は出ませんよね? 

発生初期の段階で発表されていた不思議な出来事を、今の情報とミックスさせると、やはりウイルスでは無く物質が引き起こしている反応と考える方が辻褄が合うんです。

そしてその物質を弱らせる方法もあるんです。一つはこれ以上ワ〇チンを打たない事

そしてもう一つは抗酸化作用のある食物や飲み物を積極的に摂る事。この二つです。

これで酸化グラフェンを抑えつつ、10月15日を待ちましょう。その日に陰謀論者達が何かが起こると騒いでいます。これ結構信憑性が高い物で、実際その首謀者と言われているトランプ大統領SNSが復活したとか、FCC法と言う、いい加減な放送をしたら取り締まっちちゃうよ? 的な法が10月1日に施行され、テレビの偏向報道が和らいだ事実もあります。ここまでされて全て嘘なのかと言われたら首を振るしかありません。そしてその日ももう来週末に来るのですから、言い争い等もう止めて、ワ〇チンを打ってしまった方々は解毒しながら待ちましょう。